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発売再開!人気のジャパニーズウィスキー「白州」の魅力とおすすめの飲み方

2018年に製造中止となりながらも、2021年3月30日に販売が再開されたことでも話題になった「白州12年」。 製造中止の背景には、近年のウィスキーブームによって、原料となる原酒が不足があったそうです! 一時は販売休止に …

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2018年に製造中止となりながらも、2021年3月30日に販売が再開されたことでも話題になった「白州12年」。

製造中止の背景には、近年のウィスキーブームによって、原料となる原酒が不足があったそうです!

一時は販売休止になるほど人気のウイスキー「白州」

今回は白州の味や歴史、そしておいしい飲み方に迫ってみたいと思います!

白州とは?


白州は山梨県の雄大な自然の中で作られるウィスキーです。

南アルプスの麓の豊かな水を使用して作られるウィスキーは2006年に行われた酒類コンペティション「ISC」で金賞に輝くなど、世界からも認められるウィスキーとして世界中で人気を博しています。

ピートを使用したスモーキーな香り

白州の香りは、スコッチウィスキーのようなスモーキーさが特徴。このスモーキーさを出すのは泥炭(ピート)と呼ばれるもの。

ピートは大麦を乾燥させる際の燃料として使われる材料で、煙の独特な香りがウィスキーに定着し、スモーキーな味わいを生み出します。

スコッチウイスキーの中でも、アイラモルトのようなガツンとくるテイストではなく、スペイサイドやハイランドで作られる華やかなスコッチウイスキーに通づるものがあります。

ウィスキー独特のアルコール臭さがなく、上品な香りが特徴です。

白州/響/山崎/知多の違い

サントリーのウィスキーには、「白州」の他にも世界で評価されている「山崎」「響」と比較的新しい「知多」があります。

それぞれの味わいについて紹介します。

白州

サントリー シングルモルト ウイスキー 白州 [日本 700ml ]

シングルモルトと呼ばれるウィスキーで、紹介した通りスコッチウィスキーのようなスモーキさが特徴です。

スモーキーフレーバーの秘密はスモーキーフレーバーを持ったピーテッド麦芽にあります。
ピーテッド麦芽は、ウィスキー製造の製麦過程で発芽した大麦を乾燥させる際に燃料の一部に天日干しにしたピートを用いたものです。

ピートとは、スコットランドやアイルランドなどにある湿地帯で枯れた植物が長い時間かけて積み重なって炭化したものです。

樽は、熟成は主としてアメリカンオーク樽、様々な加減のリチャーで炭化再生した樽もあり、シェリー樽もわずかに用います。

サントリーウイスキー 響 JAPANESE HARMONY [ ウイスキー 日本 700ml ]

山崎と白州が単一蒸留所で作られるシングルモルトという大麦麦芽のみを原料に使ったウィスキーのみで作られますが、響は複数のモルトウィスキーと複数のグレーンウィスキーを混ぜて作られるブランデットウィスキーになります。

原酒は山崎蒸溜所と白州蒸溜所、知多蒸溜所の3つで生産・熟成されてます。

シングルモルトに比べてブレンデットを比べると個性抑えめなので飲みやすくなっています。

ローズやライチ、ほのかなローズマリー、熟成された樽のような香りと透き通った甘さと柔らかい味わいが特徴です。

響については「世界を制したジャパニーズウイスキー!サントリー「響」の魅力に迫る」 で詳しく紹介しています。

知多

サントリー ウイスキー 知多 [日本 700ml ]

知多はグレーンウィスキーという白州や山崎のような個性の強いシングルモルトに対して個性の薄いウィスキーでサイレントスピリッツなどと呼ばれるウィスキーです。

グレーンウィスキーらしい個性の薄さ、さっぱりとした風味と口当たりがウィスキー慣れしていない人向けのハイボールの為のウィスキーとして需要を見出されています。

近年山崎や白州、響のエイジドが次々と休売・終売となる中、注目を集めている銘柄になります。

知多については「人気爆発!画期的なシングルグレーンウイスキー「知多」の魅力を徹底解説」 で詳しく紹介しています。

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知多
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山崎

サントリー シングルモルト ウイスキー 山崎 [日本 700ml ]

サントリーのジャパニーズウィスキーを代表し、サントリーが日本にウィスキーを普及させるきっかけとなった有名銘柄です。

国内外で高い評価を受け、多くのファンを獲得しています。

山崎もシングルモルトと呼ばれるウィスキーで、濃厚な甘みと深みのある味わい、花や果実を連想させるような甘く華やかで芳醇な香りが特徴です。

甘味と辛味と酸味のバランスが取れ、しっかりとした味わいです。

山崎については「今さら聞けない!世界一に輝いたジャパニーズウイスキー「山崎」ってどんなウイスキー?」 で詳しく紹介しています。

白州/響/山崎/知多それぞれのテイストの違い

一般的にはブレンデッドウィスキーである響が一番飲みやすく、その後に白州、山崎、知多と続きます。
味わいでは、白州はすっきりとした印象で、響、山崎、知多が濃厚な印象になります。

白州と山崎の違いは、山崎は甘みがありまろやかな味わいで、白州はクリアでキレがあり、少しピーティーな味わいです。
ピーティーとは、スコッチウィスキーに代表される味わいの表現で、ピートを使って原料を乾燥させる作業を経ることでウィスキーが独特のスモーキーな香味をまとうことです。
白州は山梨県、山崎は大阪府とそれぞれ異なる蒸溜所で作られることが味わいや香りの違いの鍵になっています。

「森香る」柔らかな味わい

白州のもう1つの特徴が、柔らかくてフルーティーな味わい。特にそのフルーティーさは「森香る」と称される程に瑞々しく爽やか。

口に含んでみるとふっくらとした甘さが、その後はじっくりした旨みが口の中に広がります。そして、フィニッシュはすっきりとしたキレの良い味わいが存分に感じられるでしょう。

とてもスッキリして飲みやすいので、ウィスキー初心者の方でも楽しめるのが白州のポイント。クセがないウィスキーが好きな方にもおすすめです!

そんな白州を作るのは、サントリーが保有する「白州蒸溜所」です。この蒸溜所にはサントリーがかけるウィスキーへの深い思いがありました。

相次ぐ販売休止!そこには人気ゆえの理由が...

ウイスキー樽

実はここ数年、国内メーカーが製造する高級ウィスキーが次々と販売中止になっています。
白州も販売中止が出てしまったジャパニーズウィスキーの1つで、「白州10年」と「白州12年」が休売になりました。

その他、サントリーのウィスキーでは「山崎10年」や「響17年」が休売、ニッカウヰスキーにおいては「余市」「宮城峡」が終売となってしまいました。

相次ぐ休売や終売の原因は、原酒が足りていないことです。

特にシングルモルトウィスキーは長期間熟成させないといけないので、10年先の需要を見越して製造します。
元々2009年のハイボールブームまではウィスキーは低迷期であったため、あまり原酒を作っていませんでしたが、人気の急上昇を受けて需要は増えましたが、供給が追いついていない状況になってしまったのです。

ちなみにハイボールブームは、世界からも高い評価を受けなんと世界の5大ウィスキーの一角を占めるようになったことや、元々中高年が飲むお酒だったウィスキーをサントリーが若い人向けにハイボールとして訴求しヒットしたことによります。

一時期の白州12年のように、蒸溜所に足を運んでも飲めない・売っていないお酒もあるので、エイジドは大変貴重なモノです。

白州蒸溜所ができるまで

白州蒸溜所が出来たのは1973年。

当時、サントリーでは山崎蒸溜所に続く新たな蒸溜所を作る計画が始まりました。計画において特に頭を悩ませたのは「どこに建設するか?」ということ。

ウィスキーの醸造には仕込み水の水質や気候など、さまざまな要素が必要になります。それもそのはず、ウィスキーを造る上で蒸留所の場所を選ぶことはとても大切なのです。

そして調査から数年かけた後、南アルプスにほど近い山梨県の北杜市に白州蒸溜所が建設されました。

蒸溜所の特徴

蒸留所に山梨県北杜市が選ばれた理由は「水質」でした。白州には南アルプスの花崗岩を通すことで多くのミネラルが含まれています。この水は、計画に携わった人々を大きく驚かせる程良質な物だったのです。

さらに白州蒸溜所では、様々な蒸留釜や醸造樽を使い分けることで多彩な原酒を用意。その原酒はサントリーでもトップクラスのブレンダー達がテイスティングし、ブレンドされることで、白州の旨味の一部となっているのです。

白州蒸溜所は見学可能!

雄大な自然の中にある白州蒸溜所は見学することができます。大きく分けて2つの見学プランがあるので、ご紹介します。

※現在、コロナウィルス感染症拡大の影響で各施設での見学等が見合わせになっています。見学再開などの情報を事前に公式HP確認の上、再開後に足を運んでみてくださいね。

場内見学を自分のペースで楽しむ

白州蒸溜所内にあるウィスキー博物館やファクトリーショップ、BAR白州、レストランなど、場内にある施設をそれぞれのペースで楽しむことができます。

ウィスキー博物館では、白州の誕生の歴史や世界のウィスキー文化の歴史や文化を学べるコンテンツが用意されています。また、ファクトリーショップでは、ウィスキーやウィスキーにぴったりなおつまみ、限定グッズを購入することができます。しかしながら、蒸溜所限定ウィスキーや一部の国産ウィスキーは在庫がない場合があるので注意が必要です。

一方、レストランやバーでは、ウィスキーに合う地元食材や白州ブランドや世界のウィスキーなどを楽しむことが可能。バードサンクチュアリでは年間を通して野鳥が訪れる森を散策することもできます。

自分のペースで楽しめるものの、スタッフさんによる案内や製造工程の見学は含まれていないので、予約をする際には注意が必要です。

白州蒸溜所ツアーに参加する

白州蒸溜所ツアーに参加することによって、白州蒸溜所と白州の両方の魅力を最大限感じることができます。

蒸溜所見学では、スタッフさんの案内で、蒸溜所の音や温度、香りなどを楽しみながら、臨場感あるモルトウィスキーの製造工程を間近で見学するという貴重な体験も!

そして、蒸溜所見学を終えた後は、なんとシングルモルトウィスキー白州と白州を構成する代表的なモルト原酒の両方をテイスティングすることができます。

白州の特徴である、スモーキーな香りを醸し出すピーテッド麦芽の香りも体験することも!ピート好きにはたまらないですね!

もちろん白州蒸溜所のツアー見学に加えて、上で紹介した場内見学も楽しむことができますので、両方を楽しむのもありです。

白州のおすすめ飲み方紹介

ハイボール

ジャパニーズウイスキー白州は日本人向けにハイボールなどにしても香りやテイストが薄まらないように工夫して作られています。様々な楽しみ方があるので、自分好みの飲み方を見つけてみてくださいね。

ハイボール

白州はソーダ水との相性の良さが知られています。これは炭酸で割ることで、香りの高さやフルーティーさはそのままに白州の甘みが際立つため。

炭酸だけでなくグラスも良く冷やして飲んでみるのがいいでしょう。

食事にも大変合わせやすいのも◎。さっぱりした日本料理からこってりした洋風の肉料理まで楽しむことができます。

ストレート

ストレートで飲むのも美味しく飲める方法の1つ。口に含み、舌の上で転がすようにじっくり味わうと白州の香りや味わいをそのままじっくり楽しめます。

アルコール度数は高いですが、非常にまろやかな落ち着いた味なので、あまりお酒に強くない方にもおすすめ。

トワイスアップ

トワイスアップはウィスキーの芳香を堪能できる飲み方の一つです。

作り方はウィスキーと天然水を1:1で割るだけと非常に簡単ですが、グラスから立ち上ってくる香りをじっくり探求できます。

また注ぐウィスキーと水は常温のモノを用意し、ワイングラスやテイスティングなど脚付きのグラスに注ぎ、静かに揺すって香りを立たせることでより美味しく飲むことができます。

ハーフロック

ハーフロックは、オン・ザ・ロックのスタイルの1種で、ウィスキーの香りと味をマイルドに引き出すスタイリッシュな飲み方です。

作り方は、グラスに大きめの氷を入れ、ウィスキーと天然水を1:1でそれぞれ注ぎ混ぜることで完成です。トワイスアップとの違いはハーフロックには、名前の通り氷が入りますがトワイスアップには氷を入れない点です。

ハーフロックはウィスキーとミネラルウォーターをマドラーでしっかり混ぜ、なじませることによってウィスキーの香りと味わいを引き出すことができます。

森香るハイボール

森香るハイボールは、白州で作ったハイボールにミントを浮かべて飲む飲み方になります。作り方は紹介したウィスキーの作り方と同じです。

一度ミントを入れる前に手のひらで叩いてから入れるとさらに香りが広がります。

白州のラインナップ

様々な楽しみ方ができる白州のラインナップを紹介します。

現在は原酒不足でなかなか年数表記入りのエイジドは入手できませんが、稀に入荷しているケースもあるので、ぜひ探してみてください。
代表的な白州を紹介します。

白州 NA

白州の中で、一番リーズナブルな商品。

しかしながら、その豊かで複雑な味わいはまさしく「白州」。
初めて白州を飲む方は、まずはこちらからチャレンジしてみるのもいいかもしれません。

白州12年

サントリー シングルモルト ウイスキー 白州12年 [日本 700ml ]

白州蒸溜所で育まれた、酒齢12年以上のモルト原酒を*ヴァッティングして作られたものになります。

原酒不足により、一般的には販売が中止となっていましたが、2021年より販売再開されました!

甘く柔らかい軽いスモーキーに緑溢れる新緑の香り、爽快な果実香が漂います。
フルーティでコクがあり、キレの良い後味が特徴です。
アルコール度数はレギュラーボトルの「白州」と同じく43度ですが、アルコールの刺激はレギュラーボトルよりも抑えられているので、従来のスムースさ・爽快さに加え柔らかな甘みと果実のフルーティーさが備わったボトルです。

バニラアイスのナッツの香りの後に、ビートによるスモーキーさが訪れ、最後にナシや青リンゴ、すだちのフレッシュでキレのある余韻を楽しむことができます。

加水するとさらにアルコールの刺激が薄れ、飲みやすくなります。

*ヴァット:大きな樽という意味で、ヴァッティングとは個性の違うウィスキー同士を混ぜ合わせることによって、より魅力的なモルトウィスキーを生成する方法です。ヴァッティングについては「ウイスキー好きなら知っておきたい!味を決定づける「ヴァッティング」「ブレンディング」とは?」 で詳しく紹介しています。

◆白州18年

18年以上醸造された原酒を使った白州で、高級感のある一品です。

国外での評価も高く、世界的なお酒のコンペディション大会「インターナショナル・スピリッツ・チャレンジ」で賞を受賞したものでもあります。

白州の爽やかさは残しつつ、複雑なコクと甘みが十分に味わえる一品。ほのかなスモーキーさも感じられます。

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まとめ

サントリー シングルモルト ウイスキー 白州 [日本 700ml ]

20世紀頃から大きく興隆したジャパニーズウィスキー。この現象は「白州」の登場も大きく影響しているといっても過言ではありません。

白州には小瓶の取り扱いもあるので、ぜひ一度、ジャパニーズウィスキーらしい繊細かつ濃厚な味わいを試してみてください。

《Hosumin》

Hosumin

普段はIT業界で働いてます。お酒イベント大好き!お酒についても日々勉強を怠らず、もうすぐ利き酒師などの資格を取得します。

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