東急百貨店、ながの東急百貨店、東急ストア、東急ホテルズ&リゾーツの4社は、東急株式会社と長野県が締結した「持続的な地域社会の発展を目指す包括連携協定」に基づき、長野県産ワインの販売・提供を開始しました。東急グループのソムリエが選定したワインを百貨店やスーパーで販売し、ホテルのレストランで提供することで、地域産品の魅力を広く発信しています。
この取り組みは、東急百貨店ワインバイヤーの青山氏が2020年に塩尻市のワイナリー〈ドメーヌ コーセイ〉を訪問したことがきっかけです。同ワイナリーはメルロの名産地・桔梗ヶ原に位置し、元シャトーメルシャンの味村興成氏が手掛けています。青山氏はそこで最良の樽を選び、販売を開始しました。
2024年2月には、百貨店・ストア・ホテルのソムリエが集まり「ソムリエカンファレンス」を開催しました。協議の結果、オリジナルワイン「信州 片丘メルロ 紫紺 2023」が誕生しました。標高690~700メートルの畑で収穫したぶどうを1年間樽熟成させたフルボディの赤ワインで、果実味と樽香の調和が特徴です。現在、東急百貨店各店やプレッセ、ホテル直営レストランで販売・提供しています。
さらに、ながの東急百貨店も加わり、県北部の〈信州たかやまワイナリー〉を訪問しました。同ワイナリーは標高400~800メートルに位置し、日本ワイナリーアワードで4つ星を獲得しています。オリジナルワイン第2弾は2024年秋に販売予定です。
東急グループは、長野駅前のながの東急百貨店を拠点に、県産品の販路拡大や消費促進を進めています。2023年秋には、たまプラーザ店で「ながのマルシェ」を初開催しました。2024年秋からは規模を拡大し、2025年以降は年2回開催する計画です。
ホテル部門では、2025年5月19日から10月26日まで名古屋東急ホテルで「信州長野フェア」を開催します。クラフトジンやビール、日本酒、チーズ、鹿肉などを使った特別メニューを季節ごとに提供します。ストア部門でも2025年8月下旬にプレッセ4店舗で「長野県フェア」を開催し、大森店では試食販売を行います。
東急グループは1922年の創業以来、「まちづくり」を軸に交通、不動産、生活サービス、ホテル事業を展開してきました。ながの東急百貨店は地域唯一の百貨店として県産品の販路開拓を強化し、2026年の60周年に向けて地域密着型の経営を推進しています。今後も包括連携協定のもと、長野県産品の魅力を全国に発信し、地域経済の活性化に貢献していくとしています。