【永久保存版】医師が教える「二日酔いにならない」ための基礎知識

ふくい

秋津先生こんにちは。私はお酒が大好きで、学習せずついつい飲みすぎてしまいます。今日は二日酔いについて色々と教えてください！

秋津先生

よろしくお願いします。

ふくい

そもそもの話、なんで二日酔いになるんですか？

秋津先生

お酒を飲むと、肝臓がアルコールを分解してアセトアルデヒドという成分に変化させます。

このアセトアルデヒドは毒性があって、少し飲む程度だと害はないのですが、飲みすぎると全身にまわって、吐き気や頭痛、全身のだるさを引き起こすんです。これが、俗に言う「二日酔い」の症状ですね。

ふくい

なるほど......。なんか、二日酔いになる時とならない時ってあると思うんですが......その違いってなんなんでしょうか？

秋津先生

もちろん、体調にもよると思います。その日の体調次第で同じ量飲んでも、二日酔いになる日とならない日があるのは当然ですよね。

しかし、最も大きな要因はお酒の量。これにつきますね。飲みすぎたらいけないのは間違いないのですが、お酒に強い体質、弱い体質によって、その量は人それぞれ。

ここは自分の経験や飲んでいるときの酔い具合で判断するしかないんですよね。

ふくい

私は、ワインと日本酒では二日酔いになりやすさが違うと思うのですが......。

秋津先生

お酒はアルコールと水以外にも+αの成分入っているので、その成分によって体質に合う合わないがあるわけです。ワインを飲んだら頭が痛くなりやすいなどの症状は、お酒の種類とその人の体質によって変わってくると思います。

ふくい

やっぱり、体質ってあるんですね！

秋津先生

ただ、皆さんが〇〇は二日酔いになりやすいと思い込んでいるものの大半は、自分の許容量に対してアルコール度数と杯数計算がうまくいっていないケースが多いでしょうね。

家でいつものビールを3杯飲むのと、みんなとお店でワインを3杯飲むのとでは、アルコール度数も、飲むスピードも変わってきます。

二日酔い防止の観点から言うと、こういうことを頭の隅で考えながら飲まなきゃいけないんですよ（笑）

ふくい

秋津先生が最後に二日酔いになったのはいつですか？

秋津先生

もう、20年くらい前ですよ。

ふくい

え！すごいですね。なんでそんなにコントロールができるのでしょうか。

秋津先生

私の場合は、コース料理などと合わせてお酒を飲んで、ご飯を食べ終わったらもう飲まない。乾きものなどと一緒に飲むのと違い、満足度もあるし、ご飯を食べていると満腹になってお酒が入らないんですよね。

食中酒として飲むと量が狂いにくいので、オススメです。宴会で飲まれるときは瓶ビールがいいですよ。自分で注いで量もわかりやすいし、自分のペースを守れます。

最終的に二日酔いにならないようにするには、「もう一杯飲んで後悔しないか」を自分の心に問いかけることが大事です。たぶん、仲のいい友人の結婚式で飲みすぎて二日酔いになっても後悔しないでしょう。そういうことです。

ふくい

う～ん、ごもっともです。でもガブガブ飲みたい！って日もありますよね。そんな時にオススメの二日酔いになりにくいおつまみはありますか？

秋津先生

ズバリ、餃子にビール！アルコールの分解を促進してくれるビタミンB群が多く含まれている豚肉、ニンニクやニラ、玉ねぎなどの野菜がぎゅっと入っているので、実は味わいだけでなく栄養価の面でもこの2つはいいコンビなんです。

だからと言って、飲みすぎは禁物。繰り返しになりますが、どの料理もお酒も結局量をコントロールすれば二日酔いにはなりませんからね。

ふくい

耳が痛いです。お酒を飲む前にウコンの入ったドリンクを飲んだりしているのですが、これは意味があるんでしょうか？

秋津先生

なくはないでしょうけど、商品によりますね。ちなみに、私は一度も飲んだことないですね。

ふくい

一度も！では〆に食べるラーメンやお茶漬けなんかの炭水化物は、二日酔い予防に効果がありますか？

秋津先生

空きっ腹にテキーラのような強いお酒を飲んでいたり、ほとんど何も食べずに飲んでいた場合は食べたほうがいいです。逆にその日行く店が料理をたくさん食べるところでないとわかっていたら、先におにぎりなどを食べておくのも手です。

でも皆さん、〆料理は酔っ払って満腹中枢がおかしくなっているから食べたくなるんですよ。その日食べたものを振り返ると、〆料理が不要なくらいの量を食べていることが多いです。唐揚げ、ビールの後にラーメンとかね。

ふくい

それでも二日酔いになったら、どうしたらいいのでしょう？

秋津先生

酷なんですけど、最初に言ったように体に毒が回っている状態なので、毒が抜けるのを待つしかないんですよ。一番の解決方法は時が過ぎるのを待つ。

ふくい

いつも神様に祈りながら、時が過ぎるのを待っています。

秋津先生

お酒の利尿作用と塩分の多い料理で、脱水になりがちです。少しでも早く毒が抜けるように水をたくさん飲んで、胃が荒れているのでおかゆやゼリー飲料など胃に優しい食べ物を食べましょう。肝臓の働きを助けるしじみ汁なんかもいいですね。

よくサウナに入る人もいますが、脱水になって倒れる危険もあるのですすめません。ブラックコーヒーで目を覚ましたり、熱いシャワーを浴びるのも目覚ましにはいいでしょうが、体を酷使していることになるので、その借金は後から帰ってきます。

ふくい

二日酔いの借金、怖いです。胃薬などを飲むのは効きますか？

秋津先生

吐き気がある時には効くでしょう。でも、どの症状においても一番大事なのは体から毒が抜けることです。二日酔いはあくまで病気ではなく、反省タイムですから。

ふくい

反省タイムか…反省から学ばず繰り返してしまうのですがどうしたらいいでしょうか。

秋津先生

それは、友達とかに酔っ払っているのを撮影してもらって、二日酔いになる過程を客観的にみてみることが必要ですね。それでもまだ飲むぞ！という人もいるでしょうが、恥ずかしくなってしまうようなら、今後の飲み方を工夫しましょう。

本来お酒は百薬の長といって、量さえ飲みすぎなければ、体にいいもののはずなんです。それにお酒って、知識を身につけて味わえるようになれば、自分をかっこよく見せてくれる武器にもなります。自分の飲んでいる様子や飲んでいる量を振り返って、適正量を知り、楽しくお酒を飲んで欲しいですね。