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2019.4.5
カクテル・サワー

RTD研究家が「缶レモンサワー」の進化について飲み比べながらガチで分析してみた

こんばんは。RTD研究家のストロングおじさん(@strong_ojisan)です。

 

今、缶チューハイ市場で注目すべきは"レモン"!

 

日々、RTD商品を飲みながら研究を重ねている私ですが......。現在の缶チューハイ市場で、最も注目すべきポイントは”レモン”だと思っています。

トレンドに敏感な方は「何を当たり前のことを......。」と思うかもしれません。確かに、ここ数年レモンサワーの流行により、レモンテイストの缶チューハイも多数発売されています。

しかし、私がポイントに挙げているのは商品数の話ではなく、“レモンの質”なのです!!

最近の缶チューハイ市場では、”レモン”の進化がものすごいんです!

各社、より本格的なレモンの香りや旨味を表現した、いわば"進化系缶レモンサワー"を競い合うように開発しているんです。

進化系缶レモンサワーをご紹介!!

それでは、進化系缶レモンサワーがどのようなものなのか?

ご理解いただくためにも、2018年と2019年に発売された実際の商品を紹介していきたいと思います!

2018年

独自製法にこだわった"2つの缶レモンサワー新ブランド”発売

左は3月に発売された宝酒造の『寶 極上レモンサワー』シリーズ、右は5月に発売されたコカ・コーラの『檸檬堂』シリーズです。この2シリーズはいずれも、"お店のレモンサワー"をイメージした、こだわりの缶レモンサワーブランドです。

寶 極上レモンサワー』は、レモン果汁以外にエキス、ペースト等、複数のレモン成分を用いて深みのある味わいを表現した一品。

一方の『檸檬堂』は、丸ごとすりおろしたレモンとお酒あらかじめ馴染ませるという「前割製法」を用いることで、レモンの旨味を高めているのだそう。

気になるお味は......いずれも絶品!!まさに、お店でレモンサワーを楽しんでいるかのような感覚を覚えました。

こんなこだわりの缶レモンサワーが同時期に2つも出るなんて、「うまい缶レモンサワーを求める世間のニーズがどれだけ高まっているんだ!」と驚愕したものです。

2大トップブランドの”よりレモン感を強めたフレーバー”限定発売

既存ブランドとしては、7月にキリンの『氷結® 300%レモン』、11月にサントリーの『-196℃ストロングゼロ トリプルレモン』が発売されました。

『氷結®』と『-196℃ストロングゼロ』と言えば、お酒を嗜む人ならば一度は飲んだことがあるであろう、缶チューハイ界の2大トップブランドですよね。

その2ブランドが、いずれもレモン感をより強調したフレーバーを期間限定ながら発売したのは、本格的なレモン感を求める時代を象徴する出来事だったと思います。

2019年

伝統のストロングが"リッチ果汁でレモンの香りを強化"!

そして2019年1月には『氷結®ストロング』が衝撃のリニューアルを行いました。

従来は、凍結させた”クリア果汁”を用い、スッキリとした果実の風味をウリにしていました。それが今回、”クリア果汁”に新たに“リッチ果汁"を追加し、力強い果実感の飲み口へシフトしたんです。

実際、リニューアル品は、これまでの氷結に比べてピリピリするくらい強いレモンの香味を感じます。このリニューアルも、より強いレモン感を求める市場のニーズをうけてのことだと思います!

とはいえ、11年の歴史を誇るあの『氷結®ストロング』まで、このような大胆な変革を行うとは、本当にびっくりしました!それだけ、市場のニーズが強いということなのでしょう。

檸檬堂が更なる進化!“レモン果汁17%の高果汁ストロング”発売

そして2月には『檸檬堂』の第2弾が発売されましたが、これもかなりの衝撃でした。

鬼レモン』の名の通り、レモン果汁量は何と17%!!酸味の効いた、かなりハードなレモンの風味を感じます。

そして、度数は9%とストロング!

高果汁とストロングの両立は、果汁とアルコール感がぶつかり合うので、なかなかうまくいかないという話を聞いていましたが、檸檬堂はそれを乗り越えたのです。

前割製法により、強いレモンと強いお酒がぶつかりあわず、よく馴染んでいるんですよね。

これは本当にすごい技術だと思います。

レモンの良いとこ選りすぐり!?こだわりの濃厚レモンサワー発売

4月には、サッポロビールからレモンサワーの新ブラン『レモン・ザ・リッチ』がリリースされました。

この商品、「レモンを丸ごと使用」しているのではなく、レモン果汁・果皮・パルプ・オイルという「レモンの良いとこのみを選りすぐって使用」しているのが特徴です。

この製法により、レモンをそのまま使うよりも、より旨味が凝縮され、とてもレモン感が濃厚です。また、渋みやえぐみも極めて少なく、雑味の無いピュアなレモン感を味わえます。

レモン果汁国内シェア90%以上を誇るグループ会社・ポッカサッポロの技術を駆使した、進化系レモンサワーの極みみたいな存在です。

2018年、2019年の缶レモンサワーの進化はすごかった。。。

どうでしょうか?

上記のように、2018年・2019年と連続して“今までにないタイプの缶レモンサワー”が発売されているのです。

本格的なレモン感が市場に求められ、それに応えるように缶レモンサワーが進化しているという状況が、よくわかるかと思います。

なぜ、缶レモンサワーは進化を求められているの?

では、なぜ今、缶レモンサワーは進化を求められているのでしょうか?

そもそも、伝統的な缶レモンサワーは、クセの少ないスピリッツに、レモン・炭酸・糖類を混ぜるのが一般的でした。

レモンの量はおおよそ3%程度。缶チューハイのパイオニアである『タカラcanチューハイ』や『氷結®』もこの配合。缶レモンサワーの最もシンプルな姿です。

そして、実際に缶レモンサワーはこれだけでも美味しいんです。シンプルなもので十分美味しく、従来はここまで手の込んだものは必要とされていなかったように思えます。

では、なぜ進化系の波が缶レモンサワー界に押し寄せているのか?それは、飲食業界でのレモンサワーの進化が影響していると考えます。

この点は、私よりも専門家に詳しく聞いてみたいと思います。

レモンサワーの進化について、専門家に聞いてみた!

彼の名前は、『レモンサワーお化け』こと藤江亮介くん(@Fujie_obake)。茨城県勝田を中心に活躍するレモンサワー職人です。

地元勝田を盛り上げるため、レモンサワーを研究しており、イベントへのレモンサワー屋台の出店や、飲食店へのレシピ提供も行うレモンサワーの専門家です。

そんな彼に、飲食業界でのレモンサワーのトレンドを語っていただきました。

藤江

現在、飲食業界のレモンサワーは“スッキリした飲みやすさ” ではなく、 “レモン本来の旨味や香り”を追求する方向にシフトしてきています。ありふれたレモンを搾っていれるだけではなく、こだわりの素材を使用したり、じっくり時間をかけて作ったりと、他店舗との差別化を図っているのです。

ストロングおじさん

なるほど!具体的に、印象に残っているレモンサワーはありますか?

藤江

例えば、レモンを1か月間漬け込ませた焼酎を使用している店があります。長時間漬けることで、焼酎にレモンの香りがよく馴染み、よりフルーティな味わいになるんですよね!

ストロングおじさん

あー、それって、『檸檬堂』が取り入れた手法に近いですね!

藤江

また、糖度の高い国産レモンを丸ごと使い、酸っぱいだけでなく、甘く香り高いレモンサワーを作っているお店もあります。

ストロングおじさん

わかります。質の良いレモンを使うと、皮ごといれても、苦くなくてむしろ爽やかですよね

藤江

それぞれのお店がこだわりのレモンサワーを追求することで、消費者もより美味しいレモンサワーを求め、結果として業界全体で集客・売上増という相乗効果をもたらしているのです!

なるほど......よくわかりました!そのような環境だからこそ、消費者はレモンサワーに対し舌が肥え、自ずと缶レモンサワーへの要求レベルも高くなっていくのですね!

また、メーカー側もお店のレモンサワーを研究し、その本格的な美味しさを缶チューハイで表現する努力を積極的に行っているのでしょう。

レモンサワー好きにとっては、まさに天国みたいな時代ですね!(笑)

レモンサワー専門家におすすめの缶レモンサワーを飲んでもらった!

さて、御託だけ並べるのもあれですので、ここでいくつか私のおすすめの進化系缶レモンサワーを、先ほどの藤江くんに飲んでもらいたいと思います!

①氷結®ストロング レモン

まずは、リニューアルされた『氷結®ストロング』!

違いがよくわかるよう、従来品と一緒に飲み比べてもらいましょう!

藤江

おー、強いレモンの香りが鼻を抜けてきますね。今までの氷結のイメージと全然違う。従来品は、果汁だけっていう感じでしたけど、リニューアル品はレモン全部の香りがする。

果汁量は別に多くないのに、どうやって作ってるんだろう!?

②檸檬堂 鬼レモン

続いては九州限定の『檸檬堂 鬼レモン』!缶で直接&氷入り、2つの飲み方で飲んでもらいました!

藤江

うっわ~、レモンが強い。まさにレモン!!という感じ。酸味、苦みも強く、レモンの味がそのまま出てる。アルコールの強さも、前割しているからそれほど気になりません。

元が濃いから、氷をいれるとスッキリしてなお美味しい。これ、そのまま店のレモンサワーとして出せます笑

③レモン・ザ・リッチ 濃い味ドライレモン

最後はサッポロビールの新作、『レモン・ザ・リッチ』です。3種あるけど、おじさんの推しの濃い味ドライレモンをどうぞ!

藤江

なんだこれ、うまい!すごく濃いというわけじゃないけど、レモンの風味がすごいんですよ。レモンを丸ごと使用、、、という言い方だと、この製品を小さく表現している気がする。なんて言えばいいんだろう、もっと凝縮されてて。。。これは逆に、お店では絶対つくれない味です!

レモンサワー職人も、進化系缶レモンサワーに驚愕!

普段色々工夫したレモンサワーを作っている藤江くんでさえ、最近の進化系缶レモンサワーには驚いた様子ですね!

藤江

最近、キリンの『本搾り™チューハイ』ばかり飲んでいたので、こんな色々なレモンサワーが出ているとは知らなかったです......。

こんなすごい物を缶で作られたら、店のレモンサワーの立場がないので、もっと頑張らないといけないと思いましたね!

レモンサワー職人に逆に刺激を与える、それが進化系缶レモンサワーなんです!!

最後に

さて、進化系缶レモンサワーについて、よくわかりましたでしょうか?これを機に、色々と飲み比べていただければと思います。

今後も、市場のレモンサワーブームは増々盛り上がっていくでしょうし、それに呼応するように缶チューハイ界でもレモンサワーの進化は続くと思います。

飲食業界のレモンサワーと缶チューハイのレモンサワーが、相互に刺激しあって、発展していくことをストロングに望みます!

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この記事を書いた人 Writer

ストロングおじさん

ストロングおじさん

ストロング系チューハイを中心に、日々RTDの研究に勤しむ34歳既婚のおじさん。得意のパワポを駆使し、新製品のレビューから企業の製品開発・プロモーション企画の支援まで手がける、自称・RTD consultant。

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