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2019.2.28
ワイン

【ソムリエコラム】ワインの美味しさの鍵を握る!?「アッサンブラージュ」を徹底解説

ワイン用語のひとつに、「アッサンブラージュ」という言葉があるのをご存知でしょうか?

今回は、フランスのボルドー地方をはじめ世界各地で用いられているワインの製法のひとつ、「アッサンブラージュ」について解説します。

アッサンブラージュとは

複数のブドウ品種をブレンドすること

「アッサンブラージュ」とは、もともとフランス語で「集合」や「寄せ集め」を意味する言葉。
それが転じて、ワイン造りにおいては複数のブドウ品種をブレンドすることを意味します。

単一のブドウ品種から造られるワインもたくさん存在しますが、その一方でフランスのボルドー地方をはじめ、世界各地でこの製法が用いられています。

どの品種をどれくらいの割合でブレンドするかということは、そのワインの味わいを大きく左右するため、「アッサンブラージュ」はワインの造り手たちの腕の見せ所のひとつと言えるでしょう。

アッサンブラージュを行う目的

「アッサンブラージュ」を行う目的とは、一体どのようなものなのでしょうか?

まず第一に、栽培リスクを減らすこと。
農作物のひとつであるブドウには、天候被害のリスクがつきものです。そこで、収穫期の異なる品種のブドウを栽培しておくことで、そのリスクを軽減することができるのです。

第二に、味わいのバランスをとること。
異なる特性をもつブドウ品種を組み合わせることで、絶妙な味わいのワインに仕上げることができます。

最後に、飲み頃を調整すること。
基本的にブドウ品種ごとにそのワインの飲み頃は異なりますが、飲み頃の異なる複数のブドウ品種をブレンドすることで、飲み頃をより長く調整することができるのです。

ボルドーワインにおけるアッサンブラージュ

それでは、ボルドーのアッサンブラージュには、どのような品種のブドウが使用されているのでしょうか?

赤ワインのブドウ品種

ボルドーの赤ワインにブレンドされるブドウ品種で代表的なものに、カベルネ・ソーヴィニヨンとメルローがあります。

カベルネ・ソーヴィニヨンの比率が高いと、渋みが強く、しっかりとした骨格のある重厚なワインになります。

一方、メルロの比率が高いと、果実味が豊かで渋みが穏やかな、丸みのあるワインになります。

他にも、カベルネ・フランやプチ・ヴェルドといった品種がブレンドされることもあります。

白ワインのブドウ品種

ボルドーの白ワインにブレンドされるブドウ品種で代表的なものに、ソーヴィニヨン・ブランとセミヨンがあります。

ソーヴィニヨン・ブランが多いと、酸とミネラルが豊富で、さわやかな辛口ワインになります。

一方、セミヨンの多いワインは、蜂蜜のような甘い香りを持つまろやかな味わいになります。

他にも、補助的にミュスカデルといった品種がブレンドされることもあります。

シャンパーニュにおけるアッサンブラージュ

スパークリングワインの最高峰ともいえるシャンパーニュでも、伝統的にアッサンブラージュが行われています。

シャンパーニュのブドウ品種

シャンパーニュでは、シャルドネ、ピノ・ノワール、ピノ・ムニエの3種類のブドウ品種の使用が認められています。

シャルドネの多いシャンパーニュは、上品で繊細な味わいになるのに対し、ピノ・ノワールやピノ・ムニエが多いと、しっかりとした骨格のある味わいになる傾向にあります。

ブレンドされるのはブドウ品種だけではない!?

シャンパーニュでブレンドされるのは、ブドウ品種だけではありません。

シャンパーニュでは、収穫年の異なるブドウから造ったリキュールをブレンドすることがあり、これも「アッサンブラージュ」と呼ばれています。

一部の例外を除いて、シャンパーニュの多くにヴィンテージ(収穫年)が記載されていないのには、このような理由があるからなのです。

まとめ

ワインの造り手がそれぞれの理想の味を追求して行う「アッサンブラージュ」。それぞれの造り手の個性が現れるところでもあります。

ある程度ワインを飲み慣れている方は、ぜひその「アッサンブラージュ」にも注目しながらワインを味わってみて、それぞれの個性を楽しんでくださいね!

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この記事を書いた人 Writer

石関華子

石関華子

埼玉県出身、高知県在住の一児の母。日本ソムリエ協会認定ワインエキスパート。日本ソムリエ協会香川・徳島・高知支部所属。日本橋三越のワイン担当を経て、現在は高知県の井上ワイナリーの広報アドバイザーや、ワインの講師などを務めています。少しでも多くの方と、ワインの楽しさを分かち合えれば嬉しいです!

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