トランザクション・メディア・ネットワークス(以下、TMN)は、サッポロホールディングスが運営するレシピアプリサービス「うちれぴ」に、同社の「キャンペーン応募システム」が採用されたことを発表しました。
この取り組みは、雪印メグミルクとサッポロビールのワインブランド「グランポレール」が連携した共同キャンペーンを皮切りに、すでに複数のキャンペーンで提供が開始されています。これまで主に流通事業者向けの決済サービスを手掛けてきたTMNにとって、食品メーカーへのサービス提供は新たな事業領域への挑戦です。
メーカーと消費者の新たな接点「うちれぴ」
「うちれぴ」は、「がんばらないご飯づくり」をコンセプトに、利用者の好みや手元にある食材に合わせてレシピを提案するアプリサービスです。プロである食品メーカー各社による公式レシピの閲覧や、家族間での食事に関するコミュニケーション機能も搭載しており、日々の食生活をサポートします。
食品メーカーにとっては、自社商品を活用したレシピの公開やサンプリング、プレゼント企画といったキャンペーンをアプリ内で展開できるため、消費者に直接アプローチできる貴重なマーケティングプラットフォームとなっています。レシピという生活に密着したコンテンツを通じて自社商品の魅力を伝えられることから、現在約60社が参加し、消費者とのエンゲージメントを深めています。TMNは、このメーカーと消費者の強力な接点となる「うちれぴ」を通じて、事業領域を拡大する狙いです。
決済事業で培ったセキュリティ技術をデータ活用へ
TMNは、国内で110万台を超える決済端末が接続する決済ゲートウェイ事業を主力としています。その一方で、決済で得られる購買データなどの利活用を支援する情報プロセシング事業を新たな柱として推進しており、今回の「キャンペーン応募システム」もその一環として開発されました。
従来、食品メーカーなどが実施するキャンペーンでは、個人情報保護や情報管理のリスクを考慮し、応募者の情報を企画ごとに破棄するケースが一般的でした。そのため、過去の応募履歴や顧客の嗜好といったデータを継続的に蓄積・分析し、次回のマーケティング施策に活かすことが難しいという課題がありました。
今回採用されたTMNのシステムは、長年の決済サービス事業で培った高度なセキュリティ環境を基盤としています。これにより、キャンペーン応募者の情報を安全に、かつ継続的に管理することが可能となり、メーカー独自の顧客データベース構築を支援します。この安全なデータ管理技術と、連続的な顧客動向の把握を可能にする点が評価され、採用に至りました。

    
    
    
    
    
    