京都市立芸術大学(以下、京都芸大)、月桂冠、SCREENグラフィックソリューションズは、産学連携による共同プロジェクトを実施し、学生がデザインしたオリジナルラベルの日本酒を商品化することを発表しました。
この特別な日本酒は、京都駅ビル芸術祭「ゲイジュツ ノ エキ2025/GNE」の開催期間中である2025年10月15日(水)から11月3日(月・祝)まで、数量限定で販売されます。
未来のデザイナーを育む、京都発の産学連携
本プロジェクトは、京都市立芸術大学の学生が製品ラベルのデザイン制作を通じて、商品化に至るプロセスを実践的に学ぶことを目的としています。日本酒の老舗である月桂冠と、印刷技術の先進企業であるSCREENがサポートすることで、未来の産業を担うデザイナーを共同で育む取り組みです。
プロジェクトにおける各者の役割は明確に分かれています。
京都芸大の学生は、月桂冠とSCREENによる説明や事業所訪問を通じて商業デザインを学び、日本酒のラベルデザインを制作します。SCREENは、学生が制作したデザインを最新のデジタル印刷技術を用いてラベルに印刷・加工。そして月桂冠が、そのラベルを自社の日本酒「特撰」に貼り付け、最終的な商品として仕上げ、販売までを担当します。
京都市立芸術大学 美術学部長 森野彰人氏は、「様々な伝統が息づく京都での日本酒の文化を牽引されてこられた月桂冠と、先進技術でグローバルに展開されているSCREENと本学との3者連携は、京都の地から世界に向けて芸術文化を発信し貢献させていただけることにつながる一歩として意義深い取り組みになったと実感しております」とコメントしています。
学生の感性が光る13アイテムの限定デザイン
今回商品化されるのは、月桂冠を代表する銘柄の一つである「特撰」です。商品は720mLのびん詰で、販売価格は1,500円(消費税込)です。
アルコール分は16度以上17度未満。醸造に適した上質の原料米を丁寧に磨き、低温でじっくりと醸した本醸造酒で、優雅な香りと上品でふくらみのある風味が特徴です。冷やしても温めてもおいしく楽しめる、中口・普通のテイストに仕上げられています。
ラベルデザインは、京都市立芸術大学美術学部デザイン科総合デザイン専攻教授:舟越一郎氏)の学生たちが手掛けたもので、個性あふれる13アイテムが登場します。各デザインは60本ずつの限定生産となり、希少価値の高い商品となりそうです。
京都駅ビル芸術祭にて期間限定販売
このオリジナルラベル日本酒は、一般の店舗ではなく、特定のイベント会場で販売されます。
販売会場は、京都駅ビル芸術祭「ゲイジュツ ノ エキ2025/GNE」が開催される京都駅西口広場です。
販売期間は2025年10月15日(水)から11月3日(月・祝)までで、販売時間は午後0時から午後7時までとなっています。ただし、各デザインともに予定数量に達し次第、販売終了となります。
月桂冠の大倉 泰治代表取締役副社長は、「新しい感性で日本酒のプロダクトデザインに取り組んでいただけたことは、大変嬉しいことであるとともに、新たな価値を生み出すきっかけにできたらと思っています」と、学生のデザインへの期待を語りました。
また、SCREENの田中 志佳代表取締役 社長執行役員は、「これらの多彩なデザインラベルは、短期間かつ簡単に提供できる環境に優しいデジタル印刷機を活用して制作しました」と述べ、同社の技術が多様な価値観を表現し、持続可能な社会の実現に貢献していく姿勢を示しました。