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【ちょっとマニアな日本酒講座】酒米の王様「山田錦」の有名産地をまとめてみた

日本酒好きな方なら1度は聞いたことがある「山田錦」。 酒米の王様とも呼ばれる山田錦、知名度はもちろん、鑑評会に出品される銘柄の多くに使用されるなど品質の高さも評価されています。 日本酒はどのようなお米を使うかで、味わいが …

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日本酒好きな方なら1度は聞いたことがある「山田錦」

酒米の王様とも呼ばれる山田錦、知名度はもちろん、鑑評会に出品される銘柄の多くに使用されるなど品質の高さも評価されています。

日本酒はどのようなお米を使うかで、味わいが大きく左右されます

その中でも、酒米として非常に優れた特性をもつ山田錦の「産地」についてまとめてみました。


KING OF 酒米
山田錦とは?


まずは少し山田錦についてお話ししたいと思います。

山田錦は、日本酒造り専用のお米である「酒造好適米」の1種です。

日本酒はお米の中心部の「心白」を主に使うと、すっきりとした雑味の少ない味わいになります。酒米はこの心白が普段私たちが食べているお米よりも大きいことが特徴の1つとなっています。

山田錦はそんな酒造好適米の中でも心白が大きく、取り分け優秀と言われています。

さらに、日本酒の雑味の原因となるたんぱく質の含有量が少ないため、吟醸酒などのきれいな味わいの日本酒造りに向いているのです。

酒米の中でも優秀な品種とされる山田錦は「酒米の王様」と呼ばれ、現在は酒米の生産量の約4割を占めています。

山田錦に関する詳しい情報はこちらの記事をご覧ください。

山田錦生産量1位は〇〇県!


このように、多くの日本酒で使用されている山田錦ですが、実は栽培が非常に難しいんです。

というのも山田錦は稲の茎の部分である短稈(たんかん)が長いため、倒れやすくなってます。風に弱く、さらに病気や害虫にも侵されやすいです。そのため、生産者の技術が問われる品種です。

また、山田錦の栽培地域において次の3つが揃うことが重要です。
①土壌の水はけが良い
②豊富な養分を含んでいること
③朝晩の温度差が大きいこと

そして、上記要素を満たす場所が兵庫県です。

土壌は粘土質のため水はけが良好で、お米の成長に不可欠なマグネシウムとリンの成分が豊富。

さらに、地形は六甲山地の北側の丘陵部となっていることから中山間の谷あいや盆地は、朝晩の温度差が大きいです。お米が成長する夏季には、10℃以上の温度差に達します。

このような優れた栽培条件もあり、兵庫県は山田錦の生産量が全国1位の県となっています。


兵庫県以外の産地はここ!

酒米の生産量の4割を兵庫県が占める山田錦ですが、東北地方の南側から九州地方まで全国30の都道府県で山田錦は生産されています。

今回はその中でも兵庫県に次ぐ、山田錦の有名産地をご紹介します。

実はあなたの出身県かも…?

⚫︎岡山県


桃太郎でも有名な岡山県。

実は兵庫県に次ぐ、全国第2位の山田錦の産地となっています。

岡山県は、山田錦の先祖のと言われる、雄町という品種の有名産地でもあるんです。

やはり山田錦の誕生にゆかりのある土地がランクインする結果となりました!

⚫︎山口県


本州最西端、山口県もランクイン!!

国内の日本酒生産量が減少している中、なんと山口県の日本酒製造業者は全国で唯一7年連続で生産量・出荷量を増やしているんです。

その一環の1つで、山田錦の増産も併せて行っているんだそうですよ。

また、山田錦だけではなく、他の酒米の生産奨励もしています。

まとめ

以上、「山田錦」についてご紹介してきました。

発祥の地「兵庫県」が、生産量の大部分を占めていることがわかりましたね。

酒米の産地まで知っていれば、かなりの日本酒ツウだと言えます。日本酒好きの方は、ぜひともお酒に使われているお米にも興味を向けてみてください!!

《三寺悠仁》

三寺悠仁

高知県の酔鯨酒造で2年間蔵人として勤務、現在はKURANDの商品開発に関わる日本酒のプロ。日本酒の素晴らしさを世に伝えるべく、日夜活動中。

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