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楽しみ方無限のカクテル!ダイキリの楽しみ方・人気アレンジを紹介【レシピあり】

「ダイキリ」はキューバ生まれの、ラムをベースにしたカクテル。数多くあるカクテルの中でも、世界中で最も愛飲されているカクテルの1つです。 日本のBARでも、よく頼まれている光景を目にします。 さっぱり、すっきりとした味わい …

お酒を選ぶ カクテル・サワー
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「ダイキリ」はキューバ生まれの、ラムをベースにしたカクテル。数多くあるカクテルの中でも、世界中で最も愛飲されているカクテルの1つです。
日本のBARでも、よく頼まれている光景を目にします。

さっぱり、すっきりとした味わいのダイキリは夏にぴったり!さらに、本場キューバではカキ氷のようなフローズンスタイルや、日本でもフレッシュフルーツダイキリなどのオリジナルアレンジが非常に豊富なのも特徴の1つです。

そんなキューバ生まれのカクテル「ダイキリ」の魅力や豆知識を徹底解説していきます。

同じキューバ生まれのカクテル「モヒート」については「本格!モヒートの作り方 アレンジやおすすめラムまで幅広くご紹介!」で詳しくご紹介しているのでぜひ読んでみてくださいね。

ヘミングウェイが愛したダイキリというカクテル

ダイキリ

「老人と海」「誰がために鐘は鳴る」などの作品で知られるノーベル文学賞作家アーネスト・ヘミングウェイ。

彼の言葉に、「わがダイキリはフロリディータにて、わがモヒートはボデギータにて」というものがあります。
フロリディータ、ボデギータはそれぞれキューバのBARの名前。

釣りとお酒を愛した文豪は、およそ22年間をキューバで過ごしたくらいキューバがお気に入りだったようです。

今でも、彼がよく飲んでいたBARは観光地として連日多くの人で賑わっています。

彼は糖尿病を患っており、そのために制作されたカクテル「パパ・ダイキリ」があるくらい、ヘミングウェイはキューバを愛し、またキューバの人々にも愛されていたんですね。

ダイキリの由来とカクテル言葉

ダイキリの名前の由来には諸説ありますが、1番有名なのは、1898年キューバのダイキリ鉱山で働いていた米国人技師のジェニングス・コックスとその友人のハリー・スタウトが、鉱山の名前にちなんで名づけたという説です。

キューバの都市サンチャゴ郊外にある鉱山の名前やダイキリ村という村落があり、 鉱山か村名どちらかを使ったという説が一般的になっています。

1898年自体は、ちょうど米西戦争が行われ、終結した年です。
キューバはアメリカの保護領となり、その際の鉱山拡張のためにアメリカ人技師のコックス氏がキューバにやってきたと考えると辻褄が合いますが、1896年だという説もあります。

ラムのライムジュース割りというレシピ自体は、少なくとも18世紀末には、英海軍では普通に飲まれていたことや、キューバでもコックス氏らが名付ける前から飲まれていた記述も存在するので、ダイキリという名前の発祥地程度で考えておくのが良いと思います。

カクテル言葉は「希望」

気温が高く、厳しい状況で働くコックス氏のような坑夫達にとって、労働の後のダイキリは希望の光だったに違いありません。
そんな坑夫達になぞらえてつけられたカクテル言葉「希望」。

とても縁起の良いカクテル言葉なので、希望を持ちたい時にグイッと飲み干すのもオススメですよ。

ダイキリってどんな味?

ダイキリ

そんなダイキリですが、人気のカクテルたる所以は何と言ってもすっきりとして甘酸っぱいテイストです。
ショートカクテルに分類されるためアルコール度数は23~30度が一般的。

23~30度というと、焼酎ストレートほどの強さなため飲みにくそうなイメージがありますが、実際に飲んでみるとライムの清涼感がアルコールのトゲを丸くしてかなり飲みやすくしていることがわかると思います。

アルコールを感じにくいとはいえ、度数はしっかりあるので飲みすぎには注意しましょう。
お酒が弱い方でも、ダイキリにフレッシュフルーツを合わせたダイキリはアルコール度数が弱くなるのでぜひ頼んでみてくださいね。

ダイキリの基本レシピ

ダイキリの作り方はとてもシンプル!
家でも簡単に作ることができます。

主に使われるラムも、1000円前後で購入できるのでかなりリーズナブルに作れますよ。
ダイキリの基本的なレシピをご紹介します。

シェークについては人それぞれの方法があるので、ご自分のやりやすい方法を見つけてみてくださいね。

材料・レシピ

・ラム(ホワイトラム):45ml
・ライムジュース:15ml
・シュガーシロップ:1tsp(ティースプーン1杯分)

使用グラス:カクテルグラス
技法:シェーク

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作り方

1.それぞれの材料をよく冷やしておきます。

2.シェーカーに材料を入れます。
この時、少しステアして味見をしてみましょう。材料を入れた後に氷を入れますが、氷はシェーカーの8~9分目まで満たすくらいまで入れましょう。

3.氷が溶けないうちにシェーカーをストレーナー、トップの順番で閉めます。
ストレーナーとトップを同時に閉めてしまうと、注ぐ時にシェイカーが開かなくなることがあるので注意しましょう。

4.シェイカーを振ります。
人によって振り方は様々ですが、液体を冷やす、液体に空気を混ぜる、お酒のアルコールなどのトゲをとるイメージでシェイクしましょう。
シェイクの回数は人や振り方によって千差万別ですが、おおよそ20~30往復くらいを目安に調節してみてください。

5.冷やしておいたグラスに注ぎます。
あらかじめカクテルグラスに氷を入れて冷やしておくことをオススメします。

氷にこだわることで美味しいダイキリができる

氷は、コンビニなどにも売っている「純氷」を使用するのがベスト。
家庭用冷蔵庫の製氷機の氷は溶けやすく、水っぽくなってしまいやすいます。

また、氷が割れたり、シェイクの回数が多すぎて水っぽくなってしまったらその都度修正して行きましょう。

特にダイキリは味が変化しやすいカクテルなので、チャレンジしていくうちに成長が味にわかりやすく反映されますよ!

本場のスタンダードは夏にぴったりのフローズンカクテル

ダイキリ

アーネスト・ヘミングウェイは、フローズンタイプのダイキリを愛飲していました。
そのことから、本場キューバではいつしかダイキリといえばフローズンダイキリが出てくるようになりました。

暑い日にフローズンタイプのダイキリはぴったりの組み合わせ!
うだるような暑さの夏の夜や、晴れた日の海を眺めながら飲むフローズンダイキリは格別です。

フローズンダイキリの作り方

基本のレシピ

・ホワイトラム:40ml
・ライムジュース:10ml
・ホワイトキュラソー(Triple sec):1tsp
・シュガーシロップ:1tsp
・クラッシュドアイス:適量

使用グラス:カクテルグラス
技法:ブレンド

作り方

ブレンダー(ミキサー)があれば簡単に作れる分、基本のレシピより作りやすいかもしれません。

1:注ぐグラスにクラッシュドアイスを入れて氷の量を調節します。
この工程を行わないと水っぽいフローズンダイキリが出来上がってしまう可能性があります。
また、グラスも冷えないので完成したフローズンが溶けやすくなってしまうなど、デメリットが多いです。

2:材料をブレンダーに入れ、スイッチを入れます。

3:少しだけ荒い氷が残っているくらいでブレンダーを止め、グラスに盛り付けたら完成です。
お好みで、フルーツやストローでデコレーションすればBARのようなカクテルになりますよ。

ダイキリアレンジレシピ

ダイキリのアレンジレシピをご紹介します。
フルーツを使ったり、シロップを変えたりすることで、カクテルの名前が変わるものもありますので、ぜひ参考にしてみてくださいね。

パパダイキリ

レシピ

・ホワイトラム:90ml
・ライムジュース:2個分(おおよそ20ml)
・グレープフルーツジュース:半分(おおよそ15ml)
・マラスキーノ・リキュール:6dash(6滴)
・クラッシュドアイス:適量

使用グラス:大きめのグラス
技法:シェーク

作り方

1.クラッシュドアイスをあらかじめグラスに入れておきます。
2.材料を全てシェーカーに入れて、その後に氷(記載外)を入れてシェークします。
3.クラッシュドアイスが溶けた水分を捨てて、そこにシェークしたカクテルを注いで完成です。

糖尿病を患ったヘミングウェイのために考案されたカクテルとも言われているパパダイキリ。
別名、ヘミングウェイダイキリとも言われています。

ヘミングウェイは1日12杯ものパパダイキリを飲んでいたという逸話や、水筒に入れて持ち歩いていたなんて話もある、後世に残るカクテルです。

砂糖が入っていないため、普通のダイキリに比べてかなりすっきりとしたテイストになっています。

また、このパパダイキリのレシピはホワイホラムは通常の2倍など、正確な記載がないためあくまで基準値です。
フローズンにするところもあるので、自分のお気に入りのレシピを模索するのもパパダイキリの醍醐味かもしれませんね。

フローズン・ストロベリー・ダイキリ

レシピ

・ホワイトラム:40ml
・ホワイトキュラソー(Triple sec):1tsp
・ライムジュース:1tsp
・シュガーシロップ:1tsp
・イチゴ:3個
・クラッシュドアイス:適量

使用グラス:大きめの口の広いワイングラス
技法:ブレンド

作り方

1.イチゴ1個以外の材料をブレンダーに入れてフローズン状にします。

2.グラスに盛り付けてその上に残りのイチゴをデコレーションして完成です。

甘酸っぱいイチゴのテイストが飲みやすいアレンジダイキリです。
酸味があるフルーツをブレンダーにかけるときは、1番最初にフルーツを入れると色が鮮やかになりますよ。

ブレンダーが必要になりますが、自宅で楽しむ場合はハンドブレンダーなど料理で使用しているものを代用してみてください。

お酒の角も取れて、飲みやすく手軽に作れるアレンジレシピですよ!

フローズン・バナナ・ダイキリ

レシピ

・ホワイトラム:30ml
・ホワイトキュラソー(Triple sec):10ml
・レモンジュース:1tsp
・シュガーシロップ:1tsp
・バナナ:1/3本
・クラッシュドアイス:適量

使用グラス:大きめの口の広いワイングラス
技法:ブレンド

作り方

1.全ての材料をブレンダーに入れてフローズン状にします。
2.グラスに盛り付けてその上に残りのバナナ(分量外)をデコレーションして完成です。

バナナと相性が良いレモンジュースを合わせて作るフレッシュフルーツダイキリです。
ブレンドしない場合は15mlほど生クリームを入れて少し多めにシェークするのもGood!!

バナナは柔らかいため、ブレンダーを回す際には少し少なめに回すとバナナ感が残るのでお勧めです。

もちろん、しっかりと混ぜても美味しくいただけるのでお好みで試してみてくださいね。

バカルディ

レシピ

・バカルディホワイトラム:45ml
・ライムジュース:15ml
・グレナデンシロップ:1tsp

使用グラス:カクテルグラス
技法:シェーク

作り方

1.材料、氷の順でシェーカーに入れてシェークします。
2.グラスに注いで完成です。

この、バカルディはレシピ自体はダイキリのシュガーシロップを赤いグレナデンシロップに変えたカクテルです。
シュガーシロップを使うより、少しだけ華やかな香りが楽しめます。

しかしもう1点、このカクテルにはバカルディのホワイトラムを使用しなければならないというルールがあります。

世界恐慌時、経営の苦しいBARやレストランはバカルディより品質の低いラムを使ってバカルディを出していました。そのことでバカルディ社が訴訟を起こし、1937年にニューヨーク市の地方裁判所での判決でバカルディ社が勝訴。この判決以降、このカクテルにはバカルディのラムを使わなければならなくなりました。

ちなみに、バカルディ社以外のラムを使って作ると「ピンク・ダイキリ」と呼ばれています。

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アレンジの幅が広いカクテル「ダイキリ」

先ほどご紹介したフローズン・ストロベリー・ダイキリとフローズン・バナナ・ダイキリはほとんど一緒の作り方です。

お好きなフルーツで作れるのが魅力のフレッシュフルーツカクテルですが、この2つの違いから、フルーツを使う際のコツが見えてきます。

コツはレモンかライムかの選択と、シュガーシロップの種類を合わせるフルーツによって考えてみることです。

例えばフローズン・ストロベリー・ダイキリのレシピのシュガーシロップを赤いグレナデンシロップに変えるのは、出来上がった時に赤い色が重なるので見た目は変わらずグレナデンシロップの香りが足されるので良い組み合わせですが、バナナを使った場合色と味にギャップがありすぎるためあまりおおすすめできません。

また、合わせるフルーツの酸味が強い場合、ライムやレモンは入れずにピールなどでの香り付けのみを行うなどの工夫が行えます。

生のフルーツはそれぞれテイストが異なるため、そのフルーツに合わせて甘みや酸味をコントロールできるようになるとアレンジの幅が無限に広がります。

まとめ

ダイキリ

このように、アレンジの奥深さもダイキリの魅力の1つなのです。

どこのBARに訪れても、必ず味が違うというダイキリ。

ヘミングウェイが残した言葉「わがダイキリはフロリディータにて」のように、自分の1番好きなダイキリを出す場所や作り方を、ぜひ模索してみてくださいね。

《ハタヤマ シンノスケ》

ハタヤマ シンノスケ

専門学校を卒業後、銀座の有名料亭で修行。複数の飲食店を経て、現在はフリーランスの料理人として調理以外にも執筆も行なう。各種料理免許の他、利酒師の資格も保有。日本酒、ビール、焼酎、泡盛......なんでも大好き!!

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