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ウイスキー専門家が本気で選ぶ!人気の「バーボン」おすすめ10選

ハイボールブームの影響もあり、日本でもここ10年ほどで爆発的に人気を広めているウイスキー。人気のあまり、国産のウイスキー原酒が足りず、発売中止になっている銘柄もあるほどです。 ウイスキーには様々なタイプがありますが、やは …

お酒を選ぶ ウイスキー
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ハイボールブームの影響もあり、日本でもここ10年ほどで爆発的に人気を広めているウイスキー。人気のあまり、国産のウイスキー原酒が足りず、発売中止になっている銘柄もあるほどです。

ウイスキーには様々なタイプがありますが、やはり古くから人気がある1つがバーボン。ロックやストレートでバーボンを楽しむ姿は、数々の映画でも描かれており「ウイスキー=バーボン」「バーボンは渋くてかっこいい!」というイメージを持っている方も多いのではないでしょうか?

しかしながら、多数の銘柄があり選ぶのが難しいのも事実。

ということで今回は、ウイスキーの専門家が本気でおすすめする、人気のバーボンを10本ご紹介していきます。

バーボンウイスキーとは

バーボン

バーボンウイスキーは、主にトウモロコシを原料としたウイスキーのこと。

名前の由来は現在のケンタッキー州、当時の「バーボン群」で造られたためだとされています。

バーボンウイスキーを名乗るためにはトウモロコシ、ライ麦または小麦、大麦麦芽を原料としている他「原料の51%以上がトウモロコシであること」「アルコール度数40%以上で瓶詰めすること」など、細かい規定が定められているのです

バーボンウイスキーの味の特徴・度数

一概には言えませんが、比較的甘めでカラメルのような強い香りが特徴的です。

しかし「アルコール度数40%以上で瓶詰めすること」という決まりがあるほどですから、アルコール感は非常に強く、その多くがハイアルコール。甘めかしい香りとは対象的な強い飲みごたえがあるウイスキーなのです。

そのため、バーボンというと荒々しくて男性的なイメージがあるかもしれません。たしかに、ストレートやロックで飲むと強いお酒の印象があるかもしれませんが、近年のハイボール人気の中でウイスキーはハイボールのベースとしても大人気。ハイボールにすると、ストレートのときとは異なり驚くほど飲みやすいという印象を持つと思いますよ。

バーボンウイスキーに書かれている「プルーフ」ってなに?

バーボンを選んでいると瓶に「プルーフ」と書かれてある商品に出会うことがあります。

プルーフとは、アメリカやイギリスで用いられているアルコールを示す単位。ちなみに、アメリカでのプルーフと、イギリスでのプルーフは少々数値が異なります。

アメリカでのプルーフは、アルコール度数を2倍にした数値。例えば、42%のバーボンの場合は84プルーフとなるわけです。一方、イギリスでのプルーフはアルコール度数の1.75倍した数値になります。

現在は、酒瓶のラベルにアルコール度数を書くことが定められているアメリカですが、バーボンなどのウイスキーにはプルーフも併記してある場合が多いので、選ぶ際の1つの参考にしてみてください。

カクテルベースとしても利用されるバーボン

ハイボールの他、近年ではカクテルベースとしても人気のバーボン。

有名所で言うと、カクテルの女王としても名高い「マンハッタン」や競馬のケンタッキーダービーでオフィシャルドリンクになっている「ミント・ジュレップ」などが挙げられますね。

新たなターゲットは若者や女性!?海外で広まるバーボン人気

ウイスキー(特にバーボン)といえば、おじさんが楽しむ飲み物というイメージが長く定着していたような気がします。しかしながら、現在新たなターゲットとなっているのが、若者や女性といったこれまで比較的ウイスキーに馴染みがなかった世代なのです。

その影響が顕著なのが、アメリカをはじめとする欧米諸国。新しいスタイルのバーだけではなく、「スピークイージー」と呼ばれる禁酒法時代にひっそりと営業していたスタイルのバーのリバイバルブームが起きており、ウイスキーを楽しむ機会が増えているのです。その他、レコードやカセットテープの再評価、8mmの映画やフィルムカメラの流行など、カルチャー全体が古い物を再評価して、新しく形成する傾向もありますよね。

誰もがお酒を嗜むという時代ではない現代において、ウイスキーも嗜好品として良いものが好まれるようになった証拠と言えるのではないでしょうか。

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覚えておきたい!お気に入りのバーボンを選ぶ方法

1.フレーバー

バーボンウイスキーを作っている醸造所が、飲みやすいバーボンとしてハニーウイスキーを販売するなど、フレーバを加えたものも多数見られます。アルコール度数も控えめに造られていることから、初心者にも飲みやすいのが特徴。

ロックで楽しむほか、ハイボールやカクテルとして飲みたいという方が選ぶ場合はフレーバーバーボンを選ぶのもいいでしょう。

2.熟成年数

一般的に、熟成年数が長ければ長いほど値段帯が高くなるのがウイスキーの特徴。ロックやストレートで、バーボン本来の味わいを楽しみたいという方は、熟成年数が長いものを好んで選ぶ傾向があります。

もちろん、熟成年数が短い若いウイスキーにも魅力はありますので、お好みで選んでみてください。同じ銘柄のバーボンで、熟成年数が異なるものを飲み比べるのも楽しいですよ!

3.アルコール度数

バーボンは、樽詰めされる際のアルコール度数が62.5度(125プルーフ)以下と定められています。その多くが40度前後ではありますが、非常にアルコール度数が高いバーボンも発売されているので、好みに合わせて選んでみてください。

高アルコール度数のバーボンは、飲みごたえがあり味わい深い独特な風味がありますよ。

専門家が厳選!おすすめのバーボン10本

Texas Pot Still Bourbon

バルコネス テキサス ポットスチル バーボン 46度 750ml 並行 [並行輸入品]

評論家達を唸らせるバルコネスの魅力は、テキサスのテロワールに秘密があります。「Texas Pot Still Bourbon」は、味の決め手となるローストブルーコーンの他、小麦とライ麦、モルトも全てテキサス産を使用した、地元への溢れ出る愛を感じる事の出来る1本です。

機材や原材料、制作に関わる全てを自身の目利きで拘り抜き、大手に頼らず、小さな蒸留所で徹底的なハンドクラフトに拘って丁寧に作られています。

ココアの様なほのかな苦味と、甘みの調和にウッディーなニュアンス。しっかりと焼いた新樽由来のクリスピーだがクリーミーなニュアンス。

どこか井草の様な若めのグリーンノートや、樽のオークの感じというより、生の木その物の様なニュアンスが面白い1本です。

職人による少量生産プレミアムクラフトをぜひ楽しんでみてください。

アンクル ニアレスト 1856(UNCLE NEAREST 1856 Premium Whiskey)

アンクル ニアレスト 1856 [ ウイスキー アメリカ 700ml ]

アメリカンウイスキーの代名詞的存在の「ジャック・ダニエル」の創始者ジャック・ダニエル氏は、13歳の時に独立し行商を経てリンチバーグへ移ると、素晴らしい水源に出会います。彼にとっての素晴らしい出会いはそれだけではなく、このウィスキー の名前の由来であるニアレスト・グリーン氏との出会いでした。

彼こそが、テネシーウィスキーたる澄み渡る蜜の様な甘みを生むリンカーンカウンティプロセス「チャコールメロウィング」と言う手法の創始者であり、ジャックのビジネスパートナーとしてマスターディスティラーを任された人物でした。

ニアレスト・グリーンへのオマージュとして発売された「アンクル ニアレスト 1856」は、2017年の発売開始から間も無くして瞬く間に世界最高のバーボンの一つとして名を連ねた1本。

メープルシロップをかけた濃厚なバニラアイスを、じっくりと口の中で溶かしていく。そんな幸せな香りのするウィスキー。彼にしか作る事が出来ないと言われた、円やかな味わいをご堪能あれ。

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ノブ・クリーク(Knob Creek)

バーボン ウイスキー ノブ クリーク [アメリカ合衆国 750ml ]

ジムビームを造るビーム家の6代目当主ブッカー・ノウ。彼が遺した偉大な四大ウィスキーが「ブッカーズ」「ベイカーズ」「ベイデルヘーデン」そして、このノブクリークです。

アメリカのウィスキーを語る上では、欠かす事の出来ないのが史上最悪の法とも言われた「禁酒法」。奇しくも、その時代がアメリカのウィスキー文化をさらに深化させた事は事実なのです。

彼の描く本来のバーボンの姿を投影した4つのバーボンのうち、「ノブ・クリーク」は最も長期熟成をさせた一本。約10年前、現在の白州や山崎の様に売れすぎて原酒不足に陥り一時製造を中断せざるを得なくなった時期がありました。

禁酒法以前のバーボンのスタイルを受け継いだ大胆で甘やかな香りは、未だに本国でも愛され続けています。

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Booker's

ブッカーズ ×1本

プレミアムバーボンの代名詞として、毎年発売と同時に瞬く間に完売して行く大人気のクラフトバーボン。

圧倒的な知名度を持つこのウィスキーは、世の中にスモールバッチと言う概念を根付かせた立役者的な1本です。

甘くほろ苦く力強い、混じりっ気なしの純然たるバーボンは唯一無二にして無比。

ブッカーズでしか得る事の出来ない感動体験を、ぜひご堪能あれ!

Bulleit

ブレット バーボン [ ウイスキー アメリカ合衆国 700ml ]

ミレニアルズに大人気の、安くて旨いバーボンと言えばブレット。

日本では定番中の定番ですが、海外ではあまり馴染みのなかった「ハイボール」が今、アメリカの若い世代にも浸透してきており、”安くて旨い”がキーワードのミレニアルズ市場で圧倒的な人気を博しています。

シナモンやナツメグと言ったスパイシーな印象の味わいに、ドライフルーツ系のニュアンス。クレームブリュレの様な、リッチさも持ち合わせたこの1本は、イチローズモルトの原点にも通じるストーリーも魅力的。

Noah's Mill

ノアーズミル 57度 750ml 【バーボンウイスキー】

圧倒的個性と、神がかったバランスを持つと言われている「ノアーズミル」。

15年熟成のバーボンと言うだけでも、その異端ぶりを感じる事ができます。現在流通している物は、新しいウィスキーを少量混ぜてパンチを持たせているため、多少のアルコールの揮発感が感じられます。

しかしながら、長期熟成を経た物でしか感じ得ない円やかな口当たりと甘やかでナッティーな味わいは、スモールバッチのこだわりそのもの。

Sinatora Select

ジャックダニエル シナトラセレクト 1000ml

「棺桶に入れて欲しい。」

このウィスキーはまさに、あの有名な歌手フランク・シナトラが棺桶にまで持ち込んだというウィスキー。

ジャックダニエルの愛好家としても有名だった彼は、ジャックダニエルファンクラブと言う刺繍を自身のジャケットに刺繍する程でした。フェリントッシュの廃業に嘆きの歌を贈ったロバート・バーンズのように、シナトラもまたジャックダニエルが造るバーボンを愛したのです。

焦がした内側を線状に削る、”シナトラバレル”と名付けられた特殊構造の樽を使用して熟成したこのウィスキーは、掘削時に出た木片と共に寝かている1本。

樽の表面と原酒に通常の倍以上の接地面積をもたらす特殊な樽を、熟成庫の最上段に寝かせ、比較的高温度帯で非常に速いスピードで熟成をさせ独特の味わいを生みました。

また、通常のチャコールメロウイングよりもしっかりと濾過する事で透明性のある甘やかさを実現しています。

愛に胸を焦がし、身も心も削りながら、そこから生まれた欠片と共に歌を紡ぐ。アーティストの生き様を追体験するような1本です。

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Rye

サゼラック ライ 45度 750ml ライウイスキー [並行輸入品]

カクテルベースとしてのウィスキー の需要が、ガストロノミーやミクソロジーのブームにより高まる昨今。アメリカ最古のウィスキーカクテル「サゼラック」の原料としても有名なライウィスキーがこちら。

2020年のトレンドの中でも、最も注目度の高いバッファロートーレース蒸留所のウィスキー達。

オイリーなニュアンスとジンジャーシロップ系のスパイシーさを持ち、焦がした樽のニュアンスと共にトフィーの様な香ばしい香りが立ち上ります。

Ancient Cask 8yo Old Rare Whiskey Rye

ヴェリーオールドセントニック エンシェントカスク 8年 ライ 750ml 並行

知る人ぞ知る、幻のバーボン。出会った時が買い時です!

オールドヴィンテージは入手困難で、世界中で争奪戦が繰り広げられるプレミア品。ヘブン・ヒルの最優良樽を買い付けし熟成から瓶詰めまでをたった3人の手で行います。その為、制作されるのは年に2回のみ、極少量に限られます。

その昔、クリスマスシーズン近くになると売り出された事から、ラベルに描かれたニック爺さんへの賛辞の意味も込めて、聖ニクラウス(サンタクローズ)の名をもじって名付けされたとか。

この8年熟成は日本向けに特別に輸出された商品で、他では中々お目に掛かれません。

針葉樹系のスッとした香りに、干し草などのニュアンス。余韻は長くは引きませんが、独特のオイリーさがあります。微かなミントなどの清涼感が鼻を抜けていきます。

Angel's Envy

エンジェルズ エンヴィ ポート フィニッシュ バーボン 43.3度 750ml

天使の羨望と言う名のウィスキー。

ウィスキーを熟成させる工程で必要不可欠な樽熟成。その際、アルコールが揮発しながら円熟味を増して行き、その目減りした分を”Angel's Share(天使の分け前)”と言います。

ウィスキー 界切っての名手リンカーン・ヘンダーソン氏が手掛けたこのウィスキーは、通常よりも多くシェアされて行くようでした。

「天使達も羨む程のウィスキー」と言う発想からこの名が付けられました。

バーボンには珍しかったポート樽で熟成させたウィスキーで、独特の赤系果実のニュアンスがあります。また、ポート樽由来かエイジングに対して非常に鮮やかな発色が印象的。

ヴァニラやメイプルと言った甘やかな香りに、赤系果実のニュアンスが加わり甘酸っぱい様な感覚です。

私はこのボトルを見るとL'Arc-en-CielのHyde氏を思い浮かべます。彼の背中に彫られた天使の羽が凄く印象的。

ロックもハイボールも美味しい!バーボンウイスキーを楽しもう!

バーボン

ウイスキーの代名詞として、長きにわたり愛されてきたバーボン。これまで飲まれてきたロックやストレートといった飲み方に加えて、近年ではハイボールとして飲まれたり、カクテルのベースとしても頻繁に使われるなど活躍の場が増えてきています。

クラフトバーボンという言葉が使われることもあるなど、これまでウイスキーに触れてこなかった方々からの知名度も上がっています。

様々な飲み方ができるバーボンウイスキーは、自宅に1本あると重宝するお酒。

この記事を参考に、ぜひ宅飲みのお供としてバーボンウイスキーを購入してみてはいかがでしょうか??

《西勇輔》

西勇輔

国内でまだ1,900名程しか保有していない「ウィスキーエキスパート」の資格を保有。THE GLENLIVET公式ブランドアンバサダー、JSA認定ソムリエやWSETなど、資格に裏付けられたお酒に関する様々な深い見識を持つ。フードアナリスト協会の認定講師も務め、食情報の専門家として食を通じたコミュニケーションの魅力を最大限に伝えてくれる。ワインバー 「西麻布 KEYAKI」 支配人。

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