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バラときゅうりを使ったジン!?プレミアム・ジンの大定番「ヘンドリックス」の魅力

多種多様なお酒が溢れる昨今、どのブランドを飲んでいいか分からない、なんて悩んでいる方も多いのではないでしょうか。 そんな時はやはり、定番と呼ばれる商品がオススメです。なぜなら、そういった商品には定番と呼ばれるだけの確かな …

お酒を選ぶ ジン
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多種多様なお酒が溢れる昨今、どのブランドを飲んでいいか分からない、なんて悩んでいる方も多いのではないでしょうか。
そんな時はやはり、定番と呼ばれる商品がオススメです。なぜなら、そういった商品には定番と呼ばれるだけの確かな理由があるからです。

ということで今回はプレミアム・ジン大定番ヘンドリックス」をピックアップ。その秘密に迫っていきます。

ヘンドリックスとは?

ヘンドリックス」は、スコットランドのウィリアムグラント&サンズ社が所有する、ガーヴァン蒸留所が製造するジンです。販売が開始されたのは、現在のようなクラフト・ジンブームが起こるよりずっと前の1999年であり、同業界のパイオニア的ブランドとして知られています。

また、同社はジンだけでなくウイスキー業界においても重要な存在。実は、スペイサイドモルトの代表格である「グレンフィディック蒸留所」が、同社の前身となっているのです。
グレンフィディックと言えば、世界で初めてシングルモルトを販売したことで有名ですよね。"世界一の売り上げを誇るシングルモルト"や、"シングルモルトの原点にして頂点"という肩書きでも知られています。

ジン造りのきっかけは1966年に起きます。グレンフィディックの創設者"ウィリアム・グラント"氏のひ孫である"チャールス・ゴードン"氏が、オークションにて歴史的な蒸留器とジンのレシピを購入したのです。

ヘンドリックス販売までの歴史

購入された2つの蒸留器のうち、1つは銅製のベネットスティルというもの。製造されたのはグレンフィディックの立ち上げより更に昔の1860年であり、この頃に製造されたベネットスティルは「不十分ながらも力強く芳醇なスピリッツを造り出す」という評判を得ていました。

もう一つはカーターヘッドスティル。現在、世界に僅かにしか存在しないこの蒸留器は、非常に爽やかで繊細なスピリッツを造り出すという特徴を持っています。

このまま本格的にジン製造を始めるかと思われましたが、肝心のジンを造るクラフトマンが欠けており、購入から長い間大きな動きは見せませんでした。

沈黙を破ったのは1988年のこと。同社は、後にスピリッツの天才児と言われる"レスリーグラシー"氏を招き入れ、ついに新しいジンの発明に取り掛かったのです。

ゴートン氏とグラシー氏は、試行錯誤しながら多くの蒸留酒を造り出します。そしてどんどん、特徴の違う2つの蒸留器の可能性を知っていきました。

やがて少量のプレミアム・ジンを造り、女王の従兄弟"ロード・リッチ・フィルド"氏や一般にも販売を開始。2人は着々とジン製造のレベルを上げていきました。

そして1999年プレミアム・ジンヘンドリックス」を販売。本格的に動き出してから22年間の試行錯誤を経て生まれたこのジンは、2つの蒸留器で造るにふさわしい実にユニークなレシピを採用していました。

ユニークなレシピ

ヘンドリックスにはボタニカルにジュニパーベリーやコリアンダー、レモンピール、オリスルーツ、キュベブベリーズ、メドウスウィート、キャラウェーシード、アンジェリカルーツ、カモミール、エルダーフラワー、オレンジピールの11種類のボタニカルを使用しています。

さらに11種類のボタニカルに加え、バラの花びらときゅうりのエキスを風味付けとして入れるこだわりぶり。
このレシピは、クラフト・ジンブームの昨今においてもオリジナリティ溢れるものと言えるでしょう。

このように、蒸留から使用した材料まで、まさに新ジャンルのジンとして世に送り出された「ヘンドリックス」は、瞬く間にその実力を世間に示していきます。

販売の翌年にはアメリカに進出し、2003年度サンフランシスコ・スピリッツ・コンペティションで金賞を受賞。その後同国での販売を皮切りに、今では世界70カ国で愛されるプレミアム・ジン大定番商品となったのです。

味わい

各国の人々を魅了しているのは、2人が目指した通りの複雑で奥深い味わいジュニパーベリーをベースに、口の中で転がせば様々なフレーバーが顔を覗かせます

花系ならではの華やかでフローラルな香り柑橘系ならではの爽やかで清々しい香り。そして、きゅうりのツンとした青みのある香りが、心地よいアクセントとしてバランスよく取り込まれています。

口当たりはスムースであり受け入れやすく、余韻は長く、それでいてスッキリとした印象。雑味を感じさせない仕上がりは、万人受けする飲みやすさを演出しています。

飲み方は、やはりプレミアム・ジンならではのロックやストレートがまずはオススメ。飲みやすく、かつ複雑で奥深い同商品本来の味を堪能することができます。

定番のジントニックももちろん◎。スッキリ感が引き立ち、清涼感溢れる一杯を楽しめること間違いなしです。

また、カクテルベースとして使用する際は、きゅうりのスライスを加えてみるのも良いでしょう。きゅうりエキスを使用している「ヘンドリックス」に合わないはずがありません。

まとめ

プレミアム・ジンの先駆け的存在であり、複雑ながらも飲みやすく個性が強過ぎない「ヘンドリックス」は、まさに同ジャンルの定番になるべくしてなった商品でした。

ちなみに、印象的な黒いボトルは19世紀の薬局で使われていたモノを複製してあるのだとか。

華やかな香りから、まるで飲む香水だと讃えられることもしばしばある同商品は、味わい、見た目ともに女性にもオススメできる逸品と言えるでしょう。

美味しいジンを探しているなら、同商品をぜひ利用してみてくださいね。

《ワキヤ》

ワキヤ

日本酒を愛する元バンドマン。趣味は昼から飲むはしご酒。よく千住で一人酒してます。

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