ホーム > コラム > 知識・雑学 > 【ソムリエコラム】ワインのグラスを回すのはなぜ?「スワリング」の目的と正しい手順
2018.12.13
ワイン

【ソムリエコラム】ワインのグラスを回すのはなぜ?「スワリング」の目的と正しい手順

ワインバーやレストランに行くと、決まってワイングラスをくるくると回す人がいますよね。

実はこの動作は「スワリング」と呼ばれる、ワインをより美味しくいただくための方法なんです。

しかし、ただ回せば良いというわけではありません!正しいスワリングの所作をマスターして、ワインを美味しくいただきましょう!

ワインのグラスを回す理由

そもそもスワリングとは

スワリングとはワインのグラスを2〜3回回して、グラスの中のワインを空気と触れ合わせることです。

ワインが注がれたら、まずはグラスを回さずに香りを楽しみましょう。こうすることで、ブドウそのものの香りである、第一アロマを感じることができます。
ここでNGなのが、ワインが注がれた途端にグラスを回すこと。(実際、そのようにしている方が多いのも事実ではありますが…)せっかくの第一アロマの香りが楽しめなくなってしまいます。

第一アロマを楽しんだ後にスワリングをします。そうすることで新たな香りが現れます。この香りは第二アロマと呼ばれる、ワインの醸造や発酵過程で生じる香りです。

香りを引き出す効果がある

若いワインや抜栓したてのワインは、香りを感じにくいことがあるかもしれません。いわゆる、「香りが閉じている」状態です。

そのようなワインは、ボトルから別の容器に移し替えるデカンタージュによって空気に触れさせ、香りを開かせることも可能ですが、スワリングをすることによっても同様の効果が期待できます。

スワリングの手順

スワリングを行う理由を理解したら、今度は実際にスワリングする手順や留意点を見ていきましょう。

グラスを持つ位置

スワリングをするときは、グラスの脚の部分を軽くつまむようにします。ボウルの部分を持つとワインがこぼれやすくなるだけでなく、手の体温でワインの温度が高くなり、ベストな温度ではなくなってしまうからです。

なお、テーブル席であればグラスをテーブルに置き、立食などであれば宙に浮かせた状態で軽く2〜3回回します

回す方向

スワリングをする際は、回す方向にも注意が必要です。

右利きの人は反時計回り、左利きの人は時計回りに回すのがポイント

これはもしワインがこぼれたときに、周りの人にワインが飛び散らないようにするためです。
「自分に向けて回す」と覚えておくといいでしょう。

その他のスワリングの注意点

スワリングの基本的な流れを覚えたところで、いくつか注意点をご紹介します。ぜひ覚えておいてくださいね。

回し過ぎに注意

時々、ワインを何度も回している方を見かけることがあります。
一種の癖のようなものなのかもしれませんが、手持ち無沙汰になるたびにスワリングをするのは本来NGです。

あまり回し過ぎるとワインの目が回ってしまい、そのワインの持つ風味や個性などが引き立ちません

何度も言うように、2〜3回で十分です。

また、ワインのうんちくを延々と語りながらグラスを回し続けるなんていうのも言語道断。おそらく「この人とはもう飲みに行きたくない。」と思われてしまうので、注意してくださいね。

スワリングしないほうがいいワインもある

実は、スワリングをしない方がいいワインもあるのです。

その代表例がスパークリングワイン。スパークリングワインは空気にたくさん触れると、せっかくの泡が抜けてしまうからです。

また、グラスワインなどで提供されているようなワインは、抜栓してからある程度時間が経っている場合もあります。そのようなワインはすでに空気と触れ合っているので、スワリングしなくても十分に香りが感じられます。そのためグラスワインをオーダーした際は、あえてスワリングをする必要はありません

まとめ

これまでは儀式のようにグラスを回していた方も、スワリングを行う理由や手順、注意点などがわかれば、堂々とスワリングができるようになるのではないでしょうか?

必要なときにスワリングをすれば、そのワインの持つアロマや魅力が引き出され、より一層ワインの奥深さを楽しむことができます。

ぜひ今回紹介した注意点なども踏まえて、正しくスワリングを行ってみてくださいね。

お酒の情報サイト「NOMOOO(ノモー)」は「今日の飲みたいを見つける」をコンセプトに、お酒に関する情報を更新しています。

この記事をシェアしてね

この記事を書いた人 Writer

石関華子

石関華子

埼玉県出身、高知県在住の一児の母。日本ソムリエ協会認定ワインエキスパート。日本ソムリエ協会香川・徳島・高知支部所属。日本橋三越のワイン担当を経て、現在は高知県の井上ワイナリーの広報アドバイザーや、ワインの講師などを務めています。少しでも多くの方と、ワインの楽しさを分かち合えれば嬉しいです!

関連キーワード

この記事を読んだ方にオススメ Recommendation