記念日やお祝いの席、クリスマスなど、特別なときに飲みたいシャンパーニュ(シャンパン)。
今回は、知っておくとシャンパーニュがもっと楽しくなる用語のひとつ、「レコルタン・マニピュラン(RM)」について解説します。
レコルタン・マニピュランとは
シャンパーニュの生産業態の一つ
フランスのシャンパーニュ地方で、ブドウ品種や製法など、あらゆる基準をクリアしたものだけが名乗れる特別なスパークリングワイン、シャンパーニュ。
そんなシャンパーニュの生産者の中でも、ブドウ栽培から醸造、出荷までの工程を自社で一貫して行っている生産者のことを、レコルタン・マニピュラン(RM)と呼びます。
シャンパーニュのラベルに「RM」や「Recoltant」などと記載されている場合は、そのシャンパーニュがレコルタン・マニピュランの生産者によって造られたことを表しています。
ネゴシアン・マニピュランとの違いとは
これに対し、ブドウ農家からブドウを買い上げてシャンパーニュを造る生産者のことを、ネゴシアン・マニピュラン(NM)と呼びます。
ネゴシアン・マニピュラン(NM)は『ドン・ペリニョン』や『モエ・エ・シャンドン』など、ブランド力が特徴。日本でも知名度が高いシャンパーニュは、ほとんどがネゴシアン・マニピュランの生産者によって造られています。
レコルタン・マニピュラン(RM)のシャンパーニュの特徴とは
個性的な味わい
ブドウ農家からブドウを買い付けて造るネゴシアン・マニピュランのシャンパーニュは、複数の農家のブドウをブレンドし、基本的に万人受けする味わいに仕上げられています。
一方、レコルタン・マニピュランのシャンパーニュは、特定の畑から収穫されたブドウのみを使用し、それぞれ独自の製法で造られているため、個性的な味わいのものが多いのが特徴です。
希少価値が高い
一般的にネゴシアン・マニピュランは大手企業であるため、安定的にシャンパーニュを生産し、供給することが可能です。
一方のレコルタン・マニピュランは、小規模生産者であることがほとんど。そのため、生産できる本数も限られています。
また、その年のブドウの出来栄えにも生産本数が左右されるため、大手のように安定した供給量を保つことができません。
そのため、レコルタン・マニピュランのシャンパーニュは、より希少価値が高いと言えるでしょう。
コスパ抜群のRMのシャンパーニュをご紹介
希少価値の高いレコルタン・マニピュランのシャンパーニュは、ネゴシアン・マニピュランのものに比べて価格が高いものが多いのですが、中にはリーズナブルな価格で購入できるものもあるのです!
レコルタン・マニピュランのシャンパーニュを気軽に試してみたいという方は、ぜひチェックしてみてくださいね。
クリスチャン・エティエンヌ
驚くほどコスパのよいRMのシャンパーニュがこちら。伝統的な製法にこだわってシャンパーニュ造りを行っている造り手です。
グレープフルーツなどの爽やかな香りに、ブリオッシュを想わせるような香りが特徴的。上品な味わいの中にもしっかりとした骨格を感じる、バランスの良い味わいです。
ポール・バラ
高品質な割に、価格は比較的お手頃なポール・バラ。良質なピノ・ノワール種のブドウが育つブージィ村で、1800年代からシャンパーニュ造りを行う歴史と伝統のある造り手です。
ピノ・ノワール種を主体として造られているこちらのシャンパーニュは、華やかな香りと力強い味わい、長く続く爽やかな余韻が特徴的。
まとめ
同じシャンパーニュでも、様々な個性を持つレコルタン・マニピュランのシャンパーニュ。
シャンパーニュがお好きな方や、シャンパーニュをもっと楽しみたいという方は、ぜひ様々なレコルタン・マニピュランのシャンパーニュを試し、その違いを味わってみてくださいね!