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メキシコ名産のお酒「メスカル」とは?テキーラとの違いも解説

じわじわと来ているテキーラブーム。 最近では「学生がイッキで飲むもの」という認識から「ハリウッドスターたちが愛してやまないお酒」というイメージが定着してきました。 そんな中で、今後“くる!!”と世界の酒好きたちが注目して …

お酒を選ぶ テキーラ
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じわじわと来ているテキーラブーム。
最近では「学生がイッキで飲むもの」という認識から「ハリウッドスターたちが愛してやまないお酒」というイメージが定着してきました。

そんな中で、今後“くる!!”と世界の酒好きたちが注目しているのが「メスカル」。

しかしこのメスカル、日本ではあまり認知度がないため、「名前は知っていてもテキーラとの違いがわからない」という方も多くいるのではないでしょうか?

ということで今回はこのメスカルについて徹底解説していきます。

メスカルってなに?


メスカルという言葉は、ナワトル語で「竜舌蘭」を意味する「メトル」と、「料理した」という意味の「イスカリ」を合わせて生まれました。

「調理された竜舌蘭」が語源となっている通り、「アガベ(竜舌蘭)」という多肉植物を原料とするお酒です。

アガベの葉を切り落とした球茎部分を蒸し焼きにしてから搾汁し、発酵、蒸留させ造られた蒸留酒なんです。

かなり昔からあるお酒

アガベの樹液は実は1万年前以上も前から現地の民族の間で飲まれていました。
日本で置き換えてみると、縄文時代から親しまれていた、といえます。

現在のようにスピリッツとして飲まれるようになったのは16世紀から。スペイン人がメキシコを征服した時にその蒸留方法をメキシコに伝えたことが始まりだったとされています。

さらにスペイン人は製造方法をアラブ人から学んだとされており、文化の伝承から生まれた伝統的なお酒だということがわかりますね。

ちなみに元々は、祝日や洗礼式などで飲むためだけに製造されるものだったそうです。

製造方法は当時のまま!

このメスカル、製造方法を当時からほとんど変えていないことでも有名で、近年ではメキシコの地酒として保護、そして発展させる動きが広まっています。

このような動きもあり、メキシコやアメリカからも注目されているんですね。

また、アガベという植物はテキーラの原料にもなっているので、メスカルはよくテキーラと混合されてしまいますが、実はさまざまな違いがあるんです。
テキーラとの違いについてはこの後詳しくご説明します。

メスカルとテキーラの違い


同じアガベという植物で造られるメスカルとテキーラですが、一体どんな違いがあるのでしょうか。

実はもともとはどちらも「Agualdiente de vino mezcla」と呼ばれていました。

しかし、そんな中で時代の流れとともに機械化され独自に進化を遂げたのが「テキーラ」伝統を守り続けてきたのが「メスカル」ということもできます。

どちらも最初は同じ部類だったということもあり、とてもよく似たお酒ではありますが、違いは大きく分けて5つあります。

①生産地

まずテキーラと名乗るためには、テキーラの主要生産地であるハリスコ州を含めた5つの州で生産された特定のアガベを原料とし、ハリスコ州のテキーラ村とその周辺の認定蒸溜所で蒸留されなければいけません。

一方でメスカルは主要生産地であるオアハカ州を含む9つの州で生産されたものです。

どちらも原産地呼称制度が適用されていることからも、「メキシコの地酒」として保護する価値がある酒と認められていることがわかりますね。

②原料

先ほど「どちらも同じアガベという植物が原料となっている」とお話ししましたが、正確に言うとここにも違いがあります。

実は「アガベ」と一言に言っても数百もの品種があるのです。

その中でテキーラの主原料となるのは 「Blue Agave(ブルーアガベ)”」という1品種のみ

一方メスカルは、Blue Agaveも含む52品種が主原料に指定されています。
メスカルで使われるアガベは栽培されたものはもちろん、野生のものを指定使用することもあります。

③生産様式

テキーラは海外への輸出も盛んで、機械による生産がほとんど

メスカルは伝統的な製造方法を採用しているため、小さめな醸造所で造られることが多いそうですよ。

④熟成の有無

テキーラはアネホやレポサドといった種類がある通り、樽でそれぞれ定められた期間熟成を行います。

一方でメスカルはアガベ本来の味わいが楽しめるよう、熟成は行わないことも少なくありません。

⑤味わい

テキーラは先ほども少し触れた通り機械化が進んでいます。
このことから、糖化には専用の設備を使用しています。

メスカルはアガベを糖化させるために土に埋めて蒸し焼きをします。
蒸し焼きにすることで、機械では出すことのできない独特なスモーキー感を感じることができるのです。

さらにメスカルは様々な種類のアガベを使うことができるので、複雑な味わいを生み出すことができるほか、伝統製法である野生酵母を使った自然発酵によってしっかりとしたフレーバーに仕上がっています。

メスカルの魅力はこれだ!!!


メスカルの魅力としてあげられるのは何と言っても「独特なスモーキーな風味と多様なフレーバー」です。

スモーキーな風味は糖化させる際に蒸し焼きという工程を行うためです。

多様なフレーバーが楽しめるのは、まずテキーラに対し使えるアガベの品種が豊富であること、また小さな醸造所で伝統的な製法を採用しているためブランドや銘柄に個性が出るためです。

機械化をせず、少量生産で伝統製法にこだわっているメスカルは全てが「クラフトメスカル」なのです。

メスカルを選ぶときには原料となるアガベはもちろん、ブランドや銘柄にも注目してみてくださいね!!

メスカルを飲んでみよう

メスカルについて詳しくなったところで、実際にメスカルを味わってみましょう。

今回はオススメのメスカルを3つご紹介します。

⚫︎シナイ ホーベン ブランコ

シナイは、メキシコのオアハカ州のアガベと綺麗な水を使用した「オーガニックメスカル」です。

職人たちの手作業によって生産されており、大量生産ではなく少量で、味と品質にこだわったメスカルの販売を行っています。

アガベの生産から蒸留までの全てを一貫した工場で生産しており、数あるメスカルの中でも貴重とされるオーガニックメスカルとなっています。

口当たりが優しく、とても飲みやすいことが特長的

⚫︎グサーノ ロホ

虫が入ってる!!!!!と驚かないでくださいね。

実はメスカルは芋虫が入っているものも数多く売られているのです。

以前はそのアルコール度数の高さを証明するために生きた芋虫を入れたんだとか。

現在は「グラスに注いだ時に虫が出てきた人は、幸運をゲットできる」という言い伝えがあります。

ちなみにグサーノロホとは「赤い虫」という意味で、メスカルの原料となる竜舌蘭に生息する芋虫がグサーノです。

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まとめ

いかがだったでしょうか。

メスカルは伝統製法を守る、昔ながらのお酒だったんですね。

近年、クラフトビールやクラフトジンなど職人技術や品質への強いこだわりを持ったお酒がブームになる傾向があります。

プレミアムテキーラに続いて、メスカルブームが到来する日も近そうですね!!

《まりん》

まりん

ビール好きな女子大生。女性がよりお酒を楽しめるような情報を大学生の目線でわかりやすく発信していきたいなぁと思っています。

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