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2019.8.13
日本酒

幻の日本酒「十四代」ファンを魅了するプレミア日本酒を徹底解説

十四代」、、、誰もが知るであろう、超有名日本酒。酒どころ山形で生まれた、日本中を魅了しているこの銘柄について、あなたはどのくらい知っていますか?

本日は、幻の日本酒とまで言われ、時に定価の何倍もの価格で取引されることもある名酒「十四代」について、醸す蔵、名前の由来、そしてその味わいまで、徹底解説します!

この記事を読めばきっと、日本酒好きなら確実に知っておきたい「十四代」について、少し詳しくなれるはずですよ!

「十四代」とは?

平成6年頃。
当時、日本酒の世界では淡麗辛口の味わいがブームでした。

そんな中、流行りを無視するように、フルーティーで甘みのある大吟醸酒が登場。
意表を突き、しかも確かなクオリティを携えた日本酒に、ファンは次々と虜になっていったのです。

そう、その日本酒こそが「十四代」。

穏やかな吟醸香と、まろやかな甘みがたちまち大ブレイク
以来、全国の量販店や酒屋さんが、こぞって「十四代」を取り扱うようになったのです。

今では、日本酒ファンのみならず、その名を轟かせる「十四代」。
山形のプレミア銘柄として、揺るぎない地位を獲得しています。

十四代を醸す「高木酒造」とは?

十四代」を醸すのは、山形県村山市に蔵を構える「高木酒造」です。
創業は1615年(元和元年)。
冬には深い雪に覆われる、人里離れた地で日本酒を造り続ける老舗蔵元です。

元々高木酒造は、「朝日鷹」と呼ばれる銘柄で地元には知られておりました。

実は1615年、「大坂夏の陣」で、徳川家が豊臣家を滅ぼした年に、現在の村山市を含め統治していた羽州の戸澤城主が高木家に対し、日本酒銘柄「朝日鷹」と、焼酎「鬼兜」の醸造の許可を与えたんだそう。

その時高木家の当主であった利兵衛が、“辰五郎”に改名して、高木酒造初代当主となりました。

今でも、高木酒造の地元である村山市にいけば、酒販店に「朝日鷹」が並んでいます。
そんなにも長い間地元で愛され続ける日本酒ってなかなかありませんよね。

しかし、高木酒造はホームページもなければメールアドレスの記載もありません。
詳しいこだわりや、製造方法についてはわからない状態なんです…

情報化が進む現代で、情報を知る術がないのは驚きですが、わからない部分が多いというところも“幻の酒”であることの一因なのかもしれませんね。

「十四代」は天才杜氏の高木 顕統氏

醸しているのは、蔵の専務兼杜氏である「高木 顕統(たかぎ あきつな)」氏。

「十四代」の生みの親でもあり、東京大手百貨店での勤務経験がある彼。
経営者としてのセンスもある若き天才杜氏と呼ばれています。

東京農業大学の農学部醸造学科を卒業した高木さん。
もちろん、日本酒の最新技術にも注目しています。しかし、機械では実現できないアナログな部分もとても大切にしていて、最新技術と伝統を掛け合わせた最高の日本酒を生み出しているのです。
また十四代をさらに美味くするためのチャレンジも毎年続けているんだそう。

このようなチャレンジ精神とたゆまぬ努力の末に、今までなかったフルーティーなタイプの日本酒を確立した人物の一人。
高木さんの持つ実力とセンス、そして何より、プレミア日本酒と呼ぶに相応しい、確かなクオリティを持つお酒が「十四代」なのです。

「十四代」名前とラベルの秘密

●名前の由来

さて、それではいかにして「十四代」が生まれたのかということですが、実は「十四代」という銘柄自体は、高木 顕統氏が杜氏になる前からあったのです。

元々、特別な古酒にだけつけられていた「十四代」という名前。

由来は、十四代目当主「高木 辰五郎」氏が「十三代」「十四代」「十五代」「十六代」などを商標登録に出願したところ、通常、数字は許可されないのですが、なぜか「十四代」だけが登録査定されたんだそう。

「十四代」だけが「としひろ」や「としよ」という名前に勘違いされたのでは?という見解だそうですが、今もその真相はわかっていません。

やがて、蔵を引き継ぎ十五代目杜氏となった高木 顕統氏が、杜氏として初めて完成した日本酒に「十四代」の名前を引き継がせました。
これが、皆さんに知られている「十四代」なのです。

本当は商標登録できないはずなのに、できてしまった「十四代」という名前。
少し数奇で、それでいて蔵の長い歴史を感じさせるこの名前には、何か運命的なものを感じざるを得ませんね。

●ラベルの秘密

「十四代」のラベルをイメージしてみてください。
キラッと光っているものを想像した方が多いのではないでしょうか。

「十四代」のラベルは箔押しされています。
多くの日本酒は、品質が落ちないように暗く冷えた場所で保管します。

暗い場所ではラベルの文字が目立たなかったり、他の日本酒との区別がつきにくくなったりしてしまいますよね。
しかし、「十四代」は箔押ししてあるので暗闇でもキラッと輝くのです。

決して派手なデザインではありませんが、こうしたちょっとした工夫で、視覚的に買いたい!と思わせることができるというわけ。

また、上品な光沢によって高級感も生まれ、「十四代」の価値をさらに高めているような感じもしますよね。

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この記事を書いた人 Writer

鈴木 將央

鈴木 將央

日本唯一の利酒師エンジニア。「日本酒は難しい」「お酒のウンチクは嫌だ」という方でも、楽しく読んでいただけるようなライティングを心掛けてます。

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