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カクテル界のミステリー?レッドアイの謎を徹底解説!レシピも紹介

レッドアイとは、1970~1980年代に誕生したと言われるビール類とトマトジュースを割った人気のカクテルです。 バーや居酒屋のドリンクメニューで提供されて目にしたことや口にしたことがある人も多いでしょう。 今回はレッドア …

お酒を選ぶ ビール・発泡酒
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レッドアイとは、1970~1980年代に誕生したと言われるビール類とトマトジュースを割った人気のカクテルです。

バーや居酒屋のドリンクメニューで提供されて目にしたことや口にしたことがある人も多いでしょう。

今回はレッドアイの味わいだけでなく美容・健康にも効果的であることやレシピ、その他のトマトジュースカクテルのレシピについても詳しく紹介します。

また、レッドアイは実は謎多きカクテルで発祥地や名前の由来など詳しくわかっていません。
知ればよりお酒の味わいが深まる知識もご覧ください。

アルコール度数が低く、アルコールの分解がはやいカクテル「レッドアイ」

レッドアイ

レッドアイはアルコール度数が低いだけでなく、ある実験では飲むことによってアルコールの分解を早める効果があると言われています。

アルコール度数

一般的にカクテルはウォッカやジンなど比較的強いお酒をベースにしているので、アルコール度数は高めであり、スクリュードライバーなどのウォッカベースのカクテルのアルコール度数は10度前後となります。

レッドアイはカクテルの1種ではありますが、比較的アルコール度数の低いビールがベースということもあり、アルコール度数は2~3度と低くなっています。

飲料メーカーから販売されている女性に人気のカクテル、カシスオレンジや、サントリーのほろ酔いが3%なので、一般的なレシピであればレッドアイのアルコール度数は同じかそれ以下で、アルコールが苦手な人でも飲みやすいカクテルです。

アルコールの分解が早い

レッドアイの大きな特徴は、アルコールの分解を早める効果があることです。

詳しくは後述しますが、もともとレッドアイは二日酔いの人が迎え酒として飲んでいたと言われています。

迎え酒とは、飲みすぎた翌日に二日酔いを治すために飲むお酒のことで、一般的に二日酔いを治す効果はないと言われておりますが、気持ちの面で迎え酒を行う人もいるようです。

レッドアイのアルコールの分解を早める効果は、トマト自体の持つアルコールの分解酵素の働きを高める水溶性成分にあると言われます。

実験の結果では、血中のアルコール濃度が焼酎よりもトマトジュースのお酒の方が低い傾向にありました。

飲みすぎたと感じたら、二日酔いにならないためにもレッドアイ飲んでみてください。

健康に良い

レッドアイはトマトジュースが含まれているので健康にも良い効果が見込めます。以下では、そのメリットについて解説します。

トマトジュースの栄養

トマトジュースには、トマトの豊富な栄養素が凝縮されているので、効率よくリコピンやカリウム、ビタミンなどを補給することができます。

リコピンに含まれている抗酸化作用は血中の悪玉コレステロールを減らし、カリウムはむくみ対策、ビタミンCは日焼け防止の効果もあります。
また食物繊維は血糖上昇を穏やかにし、排便を促す効果もあります。

さまざまな美容・健康効果を期待できることから特に女性から大変注目されています。

カロリーが低い

ベースとなるトマトジュース自体がカロリーが非常に低いため、レッドアイはほかのお酒に比べてカロリーが低くなっています。
果実酒よりもカロリーが低いため、飲み会が続く際などにもおすすめ。

自宅で作る際にはビールもカロリーを低めの銘柄にすることで、よりカロリー摂取量を抑えることもできます。

飲酒で失われたビタミンを補える

トマトジュースにビタミンが含まれているため、飲酒によって失われがちなビタミンを補給することができます。

また、お酒のおつまみに肉や揚げ物についつい手が伸びてしまいますが、意識的に野菜たっぷりのおつまみを食べることで、レッドアイと組み合わせてビタミンを補給することができ、また摂取総カロリー量も抑えることができます。

最近飲みすぎている、体型・健康が気になっている方は是非試してみてください。

味わい

レッドアイを初めて聞いた人は「ビールとトマトジュースの組み合わせは本当においしいのか?」と疑問に感じると思いますが、実は人気のあるカクテルです。

トマトの果汁感や味をしっかりと味わうことができることから、トマト好きの人から愛飲されています。
また、ビールの苦味が抑えられるので、ビールが苦手な人でも飲みやすく、絶妙なフルーティーさからトマトジュースが苦手な人にも飲みやすいと言われています。

トマト自体が嫌いな人は注意が必要ですが、トマト・トマトジュース好きにはもちろん、ビールやトマトジュースが苦手な人にも1度は挑戦してもらいたいカクテルです。

レッドアイの由来の謎


レッドアイの名前の由来はカクテル界の中でも大きな謎となっており、発祥地や飲まれ始めた年代も明確になっていません。

発祥地については、海外ではなく日本の荒川区という説や横浜という説もあります。以下では、レッドアイの名前の由来や歴史について紹介します。

名前の由来

名前の由来は諸説ありますがここでは3つ紹介します。

一般的な説として有力なのが、二日酔いで目がウサギのように真っ赤になっている様子を例えてレッドアイになったと言われている説。
登場当初から迎え酒として伝えられており、実際に紹介の通りアルコールの分解促進をする効果があることから二日酔いの人が目を真っ赤にして求めた可能性は十分高いといえます。

次に、真っ赤な液体に落とした卵の黄身が目のように見えることからレッドアイになったと言われています。映画ファンの間では有名な説で、詳細は後述します。

また月10日がレッドアイの日であり、0(レ)10(ド)の語呂合わせと、10を横にした際に目(EYE)に見えることから命名された説もあります。

最後は少し強引な気もしますが、レッドアイの話題の際に話してみてはいかがでしょうか

日本での登場

日本でレッドアイが飲まれ始めたのは時期については、1982年のカクテルブックにすでに記載されていることから、トム・クルーズ主演の映画「カクテル」の原作が誕生する前になります。

また、本土返還前の沖縄ですでに飲まれていた証言があることから1970頃から飲まれていたとも言われています。

これについては、その頃の欧米のカクテルブックに記載されていることやあまり知名度がないことから日本発祥とも言われているのです。

生卵を入れたレッドアイ

トム・クルーズ主演の映画「カクテル」をきっかけに有名に、これが本来のレシピだという人も多いほどです。

しかし、海外では生卵を食べる習慣は現在でもありません。有名な映画ロッキーの生卵を飲むシーンは多くの海外視聴者に衝撃を与えました。

生卵を食べる習慣がなかった海外では、生卵を入れるレッドアイはスタンダードカクテルとして定着したとは考えにくいでしょう。

類似したカクテルから考える

レッドアイの材料や海外の習慣から由来を考える説も存在しています。他のカクテルからレッドアイの誕生について考えてみましょう。

プレーリーオイスター

生卵を食べる習慣がない欧米ですが、プレーリーオイスターという生卵を使用したカクテルがあります。

プレーリーオイスターとは、卵の黄身とウイスターソース、トマトケチャップ、ビネガー、コショウを使用するノンアルコールカクテルで、二日酔いを治す効果があると言われています。
プレイリーオイスターとは、生卵の栄養価が高いことから大草原の牡蠣という意味です。

二日酔いを改善する迎え酒として飲まれていたレッドアイとの共通点が多いため、プレーリーオイスターはレッドアイが誕生するきっかけ、逆にレッドアイを参考にしてプレーリーオイスターが誕生した可能性もあります。

つまり、二日酔いを治す効果のある卵とトマトジュースが合わさってレッドアイというカクテルができたのではないでしょうか?

ブルショット

また、禁酒法時代に誕生したブルショットはウォッカとブイヨンスープを混ぜたカクテルになります。
こちらも、海外では二日酔いを治す迎え酒として提供されることが多いです。

このことから、レッドアイに卵を入れることによってブルショットと同様お酒ではなく食事として提供されはじめたとも考えることができます。

いずれにせよ、基本のレシピはビールとトマトジュースの2種類を使うシンプルなレシピのため、名前は違えど様々な国のスタンダードとして飲まれていた可能性は十分考えられます。

レッドアイのレシピ

レッドアイ

ここでは一般的なレッドアイと生卵を入れるレッドアイの両方のレシピを紹介します。

その他アレンジメニューも紹介しますが、実はレッドアイはアレンジの幅が広いので、いろいろ挑戦して自分だけのお気に入りを見つけてください

通常のレシピ

一般的なレッドアイのレシピを紹介します。
トマトジュースとビールの比率は通常1:1ですが、お好みに合わせてトマトジュースやビールの比率をアレンジしてください

1.ビールとトマトジュース、グラスもよく冷やす。
2.冷えたグラスにトマトジュースを注ぎます。
3.冷やしたビールを注ぎます。
4.ビールとトマトジュースの濃度が均一になるように3~4回程軽くステアします。

以上の手順で、レッドアイは完成です。

お好みちょい足しを紹介

レッドアイは意外にもアレンジの幅を広く楽しむことができるので、簡単に紹介します!

・氷
氷を入れることでトマトのみずみずしさと冷たさを楽しめるので暑い日にはぴったりです。

・カットレモン
カットレモンを入れることで、すっきりとした味わいを楽しむことができます。

・タバスコ
刺激が足りない人は、タバスコを少し落としても良いかもしれません。
マルゲリータやトマトパスタなどトマトペーストとタバスコの相性は抜群なので人気のアレンジです。ぜひ試してみてください。

その他にもセロリやブラックペッパー、塩、暑い夏には、氷を入れるだけでなくトマト自体をすりおろして入れたり、凍らせたトマトをすりおろして入れることによって爽快感を楽しむこともできるので、是非試してみてください

生卵を使ったレシピ

生卵を使ったレシピでは、通常のレッドアイのステアし終わった状態に生卵を入れるだけです。

その際に、勢いよく卵を割って入れてしまうと形が崩れて赤い目玉を感じることができないので、ゆっくり丁寧に入れるようにしましょう。

使われるビールの種類

ビールのアレンジをする際には、ピルスナーがおすすめです。

ビールに苦味があると言ってもトマトジュースの主張も強いので、ビールが苦手な人でも飲みやすい味わいになります。それでもビールの苦味を感じる場合は、お好みでより苦味を抑えたビールを選ぶと良いでしょう。

ビールが好きな人やビールの味わいたい人はビールを多めに入れることをおすすめします。

ピルスナーはチェコが原産のビールで、世界醸造されるビールの大半を占めており、日本人にも馴染み深い味わいになっています。

国内の大半がピルスナーであり大手ビールメーカーではアサヒのスーパードライやキリンのラガー、サッポロの黒ラベルなどもピルスナーに該当します。

トマトジュースを使ったほかのカクテル

紹介の通り、トマトジュースには健康・美容面で様々な効果があり、さらにアルコールの分解を促進する効果もあります。

ここではトマトジュースを使ったその他のカクテルと作り方について簡単に紹介します。
レシピについては一般的な分量なのでお好みに合わせてアレンジしてください。

ブラッディ・メアリー(マリー)

ブラッディ・メアリーはウォッカをトマトジュースとレモンジュースで割ったものであり、さっぱりとした味わいが特徴です。

16世紀のイングランド女王、メアリー1世が300人にも及ぶプロテスタントを処刑したことから血まみれのメアリーに由来していると言われます。

ブラッディ・サム

ブラッディ・サムはジンをトマトジュースで割ったもので、味わいはブラッディ・メアリーやストローハットと似ていますが飲みやすいのが特徴です。

割合はジンとトマトジュースを1:3~4が一般的です。

ストローハット

ストローハットはテキーラをトマトジュースで割ったお酒でメキシコ発祥のお酒です。
タコライスなどのメキシコ料理と非常に相性がいいです。

割合はこちらもテキーラ:トマトジュースを1:3~4が一般的です。

まとめ

レッドアイ

レッドアイは美容・健康の効果が大きく、アレンジの幅も広いので性別、年齢問わずおすすめのカクテルです。

名前の由来や発祥地については様々な説を紹介しましたので、レッドアイの話になった時は話してみてもいいでしょう。

これを機に自分だけのレッドアイやトマトジュースを使ったカクテルも作ってみてはいかがでしょうか?

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《ハタヤマ シンノスケ》

ハタヤマ シンノスケ

専門学校を卒業後、銀座の有名料亭で修行。複数の飲食店を経て、現在はフリーランスの料理人として調理以外にも執筆も行なう。各種料理免許の他、利酒師の資格も保有。日本酒、ビール、焼酎、泡盛......なんでも大好き!!

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