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意外と知らない!赤ワイン・白ワイン・ロゼワインの違いを徹底解説

食事と一緒に楽しめるワイン。 普段からワインを飲んでいる方であれば、ワインには「赤ワイン」「白ワイン」「ロゼワイン」があることはご存知ですよね。 しかし「この3種類の違いは何?」と聞かれた時、正確に答えられる人は少ないの …

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食事と一緒に楽しめるワイン。
普段からワインを飲んでいる方であれば、ワインには「赤ワイン」「白ワイン」「ロゼワイン」があることはご存知ですよね。

しかし「この3種類の違いは何?」と聞かれた時、正確に答えられる人は少ないのではないでしょうか。実はワインは赤や白、ピンクといった見た目の違いから分類されているわけではないのです。

今回はワインの赤、白、ロゼの違いや、飲み方について紹介します!

赤ワイン・白ワイン・ロゼワインの違い


結論から言うと、赤・白・ロゼの違いは使うブドウの種類と製造方法にあります。

ブドウの種類

ワイン用のブドウには、紫色の果皮をまとった「黒ブドウ」と、黄緑色の果皮をまとった「白ブドウ」があります。基本的には「黒ブドウ」から造られるワインが赤ワイン、「白ブドウ」から造られるワインが白ワインになります。

ただし、例外的に白ワインの原料に「黒ブドウ」が使用されることもあるので、ブドウの違いが赤白の違いの決め手となるわけではありません。

なお、ロゼワインには一般的に黒ブドウが使用されています。

製造方法の違い


赤・白・ロゼの違いの決め手となるのは、ズバリ製造方法。

赤ワインは、黒ブドウのブドウの果汁に果皮や種子を漬け込んだ状態で発酵させます。そうすることで、果汁に果皮や種子から色素が抽出され、深みのある赤い色になるのです。

白ワインの場合、白ブドウ果皮や種子を取り除いてからブドウの果汁のみを発酵させます。そのため、白ワインは少し黄味がかった透明な色になるのです!

また、ロゼワインには数通りの製法がありますが、最もスタンダードなのは、セニエ法と呼ばれる製法。黒ブドウのブドウの果汁に果皮や種子を漬け込み、ある程度色が付いた時点で果皮や種子を取り除き、発酵させまという製法です。こうして、程よく色づいたピンク色のワインになるのです。

ワインの適温


一般的に、赤ワインは常温、白ワインとロゼワインは冷やして飲みます

赤ワインは飲み口が軽いもので14~16度コクのある重めのワインであれば16~18度がベスト。
赤ワインは冷やしてしまうと渋みが強調されてしまうので常温で飲むのが一般的。また、温度が高すぎるとアルコールが蒸発してしまうこともあるので注意してくださいね。

白ワインの適温は、辛口が6~13度甘口が2~6度
白ワインは冷やした方が、独特の酸味が締まり、ブドウのフレッシュな味わいがより強く感じられるんです。

また、ロゼワインの適温は、辛口が7~13度、甘口が6~8度。

辛口のロゼの場合、少し冷やした方がすっきりとした味わいが引き立ちます。一方、甘口のロゼは、温度が高くなると甘ったるく感じてしまうので、辛口のものよりも低めの温度がベストです。

赤ワインと白ワインの効能


ワインには女性に嬉しい「美容効果」があるのをご存知でしょうか?その効果から、あえて普段からワインを飲んでいる方もいるでしょう。

とはいえ、同じワインでも赤と白でそれぞれの効能は異なるんです!

赤ワインの効能

赤ワインには、ポリフェノールという成分が多く含まれています。ポリフェノールには、高い高酸化作用があり、老化やシミ、そばかすなどの原因となる活性酸素の発生を抑える働きがあります。
つまり、赤ワインにはアンチエイジング効果が期待できるということ。

また、ポリフェノールは視力回復や眼病予防の効果もあると言われているので、仕事でパソコンを使う方や眼精疲労気味の方にもおすすめ。

さらに赤ワインに含まれるリスベラトロールという成分には、血栓症や動脈硬化の予防効果、抗がん作用などがあるという研究結果も発表されています。
フランス人は心臓疾患や動脈硬化が少ないとされていますが、それは赤ワインを日常的に飲んでいるからとも言われているんです。

白ワインの効能

一般的に、赤ワインの方が白ワインよりも健康的なイメージが強いかもしれませんが、白ワインにも様々な効能があります。

まず、白ワインには高い解毒作用があるので食中毒の予防に効果的。昔からフランス人は、生カキを食べるときには白ワインもいっしょに飲んでいたというほどなんです。

また、腸内細菌のバランスを整える作用もあるため、便秘にも良いんだとか。便秘による肌荒れやぽっこりお腹なども解消できるので一石二鳥!女性にとって嬉しいことづくしですね!

他にも、白ワインには利尿作用があるので、むくみ予防にも効果を発揮します。

ロゼワインの効能

赤ワインと同じ黒ブドウから造られるロゼワインには、赤ワインほどの含有量ではないものの、ポリフェノールが含まれています。

そのため、赤ワインで得られる効能と似たような効果が得られます。



「肉料理には赤ワイン、魚料理には白ワイン」というのは本当?


一般的には、「肉料理には赤ワイン、魚料理には白ワイン」と言われていますよね。しかしながら、いつもこの法則があてはまるとは限りません。

では、何を基準に赤・白・ロゼを選べばよいのでしょうか?

料理の色

料理に使われる食材でワインを決める、というのもひとつの手ではありますが、「料理の色にワインの色を合わせる」方がしっくりくるでしょう。

例えば、トマトソースやデミグラスソースのかかった料理など、赤や茶色っぽい色の料理には赤ワインを、白身魚やクリームで煮込んだような、白や黄色っぽい料理には白ワインを合わせます。そうすることで、料理とワインが相互に引き立ち、一層美味しく味わうことができるのです。

ボリューム・味で選ぶ

他には「料理のボリューム感や味の濃さでワインを選ぶ」という方法。

ボリュームのある料理や濃い味の料理には赤、あっさりした料理や薄味の料理には白を合わせます。そうすることで、料理とワインのどちらか一方がもう一方に負けてしまうということがなくなり、とても良い相性になるんです。

迷ったらロゼ

最後に、赤か白か選ぶのに迷ったら、ロゼワインを選ぶという方法があります。

実は、ロゼワインはあらゆる料理と相性がいいのです。そのため、一般的にワインと合わせにくいとされる中華料理や鰻の蒲焼などともよく合います。

また、前菜からメインまでの食事を一本のワインで通す時も、あらゆる料理にマッチするロゼワインが活躍してくれるでしょう。

赤・白・ロゼそれぞれの特徴を理解すればワインが一層楽しくなる!


赤ワインと白ワイン、ロゼワインの違いや効能、そして料理との合わせ方について解説してきました。

それぞれに健康・美容効果があり、違った良さがあります。

また、相性の良い料理も異なりますね。自宅で料理とワインを上手に合わせるのは難しいと思われる方も多いかもしれませんが、こってりした料理には「赤」、あっさりした料理には「白」、そして迷ったら「ロゼ」という法則さえ頭に入れておけば、大きな失敗をすることはないでしょう。

ぜひ毎日の食卓に、赤ワインと白ワイン、そしてロゼワインをバランスよく取り入れてみてくださいね!

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《石関華子》

石関華子

埼玉県出身、高知県在住。一児の母。 ㈱三越(現:㈱三越伊勢丹)日本橋本店の洋酒担当を経て、2016年、日本ソムリエ協会認定ワインエキスパートの資格を取得。 現在は高知県内のワイナリーのアドバイザーやワイン検定の講師を務める一方、ワインに関連する記事やコラム等の執筆も多数手がけている。 2019年、日本ソムリエ協会高知支部副支部長に就任。

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