小川町駅、淡路町駅からすぐ。可愛らしい看板を掲げる「ヒガシノマグロ」は、東北支援を目的に3年前の2016年5月9日にオープンした居酒屋です。
東北支援目的でオープン!
東日本大震災の年、生産者の復興支援をしようと立ち上げた団体「希望の環」。
石巻の缶詰工場から流された缶詰を拾い集め、綺麗に洗い、東京の催事で売るという地道な活動から始まり、生産者に寄り添ったさまざまな支援をしてきました。
しかし、5年経ってもまだまだ支援が足りないと感じたそうです。「それなら東京で復興支援のためのお店をやろうではないか」と始めたのが同店なんですって!
小川町の交差点付近、看板を見つけたら地下に降りていきます。
店内は程よい広さ。カウンターとテーブル、ちょっと奥まった落ち着いた席も。
名物は店名にもなっているマグロ
気仙沼から仕入れる「メバチマグロ」は上質で旨みが乗っています。
5種盛は、左からメバチマグロの「のうてん」「ほほ肉炙り」「アゴウラ」本鮪の「中トロ」「赤身」。
希少部位の「のうてん」は、まろやかな脂でとろけるような口当たり。「ほほ肉」は、程よく締まった独特の食感。表面を炙っているため香ばしく、添えられたごま油との相性がとても良いです。「アゴウラ」は、あっさりめの味わい。シャッキリした歯ごたえを楽しむことが出来ます。
「中トロ」は、適度な脂感のある絶品。しつこさは全くなく、するりと喉を通っていきます。「赤身」は、マグロの旨みを口の中で堪能できる質の高いもの。
これらのマグロに合わせるお酒は、「神指蔵 特別純米」がおすすめ。爽やかですっきりした香り、キレの良い酸、コクもありつつ苦みで味が引き締まっています。
これが、マグロ特有の風味をお酒が優しく包み込み、お互いの良さを引き出して、マグロもお酒も両方美味しい”最高のマリアージュ”になるのです。
”本日のおすすめ”は、もちろん毎日変わります。
その中に、もしも「本マグロのテンパ」(1280円/税別)が載っていたらぜひとも頼んでいただきたい!!!
何とも豪快な中骨が目の前に現れます。
骨についた身を、スプーンですくいながら食べていきます。
見た目のインパクト、スプーンで骨の周りの身を取る楽しさ、歯切れよく噛むたびに旨みが滲み出てくる味わい、全てに満足できるでしょう。
熱々のサクサクで出てくる「カキフライ」(1個390円/税別)も外せません。
噛んだ瞬間に、中から牡蠣の旨味成分がじゅわっと溢れ出てきてます。3個まとめ揚げしているからか、身が縮まっておらずボリューム感も申し分なし!
添えられたタルタルソースは、たまごとピクルスの粒々感と、粒マスタード、適度に酸味が効いていて、カキフライにぴったりです。
日本酒はもちろん東北の蔵
お酒のラインナップは当然、東北の銘柄。
定番は「出羽桜」「花春」「うまからまんさく」など常時6種類。他に、唎酒師の店長・行谷(なめがや)さんが選んだ季節ものが並びます。
この日は「春霞 夏純銀」「宮泉 純米吟醸」「楯野川 純米大吟醸 中取り」など5~6種類。都度入れ変わるので、季節ごとに楽しみも増えるでしょう。
福島の有賀醸造が醸す「理系兄弟」は、すっきり爽やかな香りとまろやかな口当たり。旨みの余韻があり、ボリュームがあるため、お酒だけでも楽しめそうですが、同じく福島から送られて来るトマトと一緒にいかがでしょう。
居酒屋定番の「冷やしトマト」も、トマトランドから直送されるトマトは酸味と甘みのバランスがよく、福島の日本酒とよく合います。
行谷さんは神奈川県出身。東日本大震災の時は、まだ大学生だったそうです。
その頃、ボランティアのために神奈川と東北を行き来していたことから、現社長と出会い、東北支援を行いながら「ヒガシノマグロ」のオープンに至ったのだと語ってくれました。
彼のボランティア精神のおかげでしょうか、もともと優しい人柄なのでしょうか、温かく心休まる接客で居心地の良いお店です。
東北支援という意味合いだけでなくても行きたい場所。それが支援に少しでも繋がるのであれば、思う存分、東北の食材を食べて東北のお酒をぐいぐい呑んじゃいましょう!
店名 | ヒガシノマグロ |
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住所 | 東京都千代田区神田小川町1-8-3 小川町北ビル B1F |
電話番号 | 03-6206-8970 |
営業時間 | 【月~金】11:30~14:00 / 17:00~23:30【土曜日】17:00~22:00 |
定休日 | 日曜 |
食べログHP | https://tabelog.com/tokyo/A1310/A131002/13194547/ |
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