TOP / お酒を選ぶ / ウイスキー / 洗練された国産ウイスキー!「富士山麓」の魅力を徹底解説

皆さん、キリン株式会社と聞いて思い出すお酒はなんですか?

やはり、ビールを思い浮かべる方が多いのではないでしょうか。キリンラガー、一番搾りなどの銘柄を発売しており、アサヒ・サントリー・サッポロとならんでビールの大手メーカーとして数えられていますよね。

そんな、ビールで有名なキリンですが、実はウイスキーの品質にも定評があるんです。今回紹介するウイスキーは「富士山麓」。知名度こそビールに劣りますが、ウィスキー好きの間では確かな評価を得ているんです。

「富士山麓」の製造工程

富士山麓は、キリンの運営する蒸溜所「富士御殿場蒸溜所」で製造されているウイスキー。

「澄んだ味わいの中に広がる甘い樽熟香」というキリンウィスキーの理想のもとで製造されており、実際飲んでみると甘く軟らかな感触に続いて、よく熟成されたコクが口に広がります。

この味わいを実現させるために、製造行程に2つの工夫がなされているそうです。

◆原酒の味を活かす抑えた加水

通常のウィスキーは瓶詰めをする際にいくらか水を足し、味を調えます。この結果、多くのウィスキーはアルコール度数が40度前後まで下がってしまうのです。

しかし、富士山麓は普通のウィスキーよりも加水を少なめにしています。このため、アルコール度数は50度と高くなり、樽の中で熟成された原酒のコクがよりに強く残るのです。

◆香味を逃さない「ノンチルフィルタード製法」

もう一つが「ノンチルフィルタード製法」で作られているためです。

通常樽から出されたウィスキー原酒は、温度が下がった場合、溶けきれなくなった香味成分が析出され白濁してしまいます。そうなると見栄えも悪くなってしまうので、一般的なウィスキーは瓶詰めされる直前に一度冷却し濾過器に通されるのです。

しかし、それではせっかくの香味成分を抽出することにもなってしまいます。そのため、旨味を逃さないようウィスキーを冷却濾過せずに製造する「ノンチルフィルタード製法」が生み出されました。

富士山麓はこの手法を行っているため、通常のウィスキーよりコクのある旨みを楽しむことができるのです。

富士山麓を作る「富士御殿場蒸溜所」

富士山麓を作る「富士御殿場蒸溜所」は、1972年にキリンの他にもアメリカのシーグラム社、イギリスのシーバスブラザーズ社といった酒造会社と協力して作られました。名前からもわかる通り富士山の近くに立てられた蒸溜所です。

ここに蒸溜所が立てられたのには、いくつか理由があります。

良質な水がある

過去3度に渡り、大きな火山活動があった富士山。異なる地層があることから、地下水を濾過することに優れているとされています。

長い年月をかけて不純物を濾過した軟水の伏流水は、良質のミネラルを含んでおり口当たり抜群。ウィスキーの仕込み水としても、非常に優れていたのです。

寒冷な気候

ウィスキーの醸造は寒冷な気候である必要があります。「富士御殿場蒸溜所」付近の年間気温は13度と、非常に涼しい気候であり、ウィスキーの醸造にマッチしていたのです。

グレーンウィスキーへのこだわり

また、「ブレンデッドウィスキー」である富士山麓は「グレーンウィスキー」にも強くこだわっています。

ブレンデッドウィスキーというのは、大麦を発酵させて作った「モルトウィスキー」にトウモロコシや小麦などの雑穀を発酵させ作った「グレーンウィスキー」を混ぜ製造されたウィスキーです。

グレーンウィスキーは、味の中心となるモルトウィスキーに調整として入れられる物であり、個性を抑えたものが好まれます。

しかし、富士御殿場蒸溜所では香味豊かなグレーンウィスキーを自らの蒸溜所内で製造。ブレンドする全てのウィスキーをしっかり吟味することで、富士山麓の複雑かつ深みのある味わいを作り上げているのです。

「富士山麓」は終売してしまった!?終売品と現行品の違い

度数が50度と高めなので、ストレートで飲むのが辛ければ、水割りやハイボールで飲むといいでしょう。個人的にはトワイスアップで飲むと、まろやかな味わいを楽しめてオススメです。また、冬はお湯割りで飲むのも独特の甘さが出ておいしいですよ!
しかし、メインラインであった「キリン ウイスキー 富士山麓 樽熟原酒50度」は、現在夜に出回っているものだけで終売となってしまいました。リーズナブルで味の良い国産ウイスキーが終売になってしまうのは大変悲しいですが、これもウイスキーブームがゆえなのでしょう。
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現行品の「富士山麓 Signature Blend」

富士山麓 Signature Blend(シグニチャーブレンド) [ ウイスキー 日本 700ml ]

現在発売されているのは「富士山麓 Signature Blend」。熟成のピークに達した原酒を厳選し、世界一のブレンディング技術によって誕生したブレンデッドウイスキーです。マスターブレンダーは、田中城太氏。

「富士山麓 樽熟原酒50°」との違いは、熟成がピークに達した原酒をブレンドしているという点。熟成の頃合いをしっかりと見計らって、ブレンドすることで質のいい1本に仕上げているのだそう。

「富士山麓 樽熟原酒50°」よりも、色合いが濃くなっておりフルーティーさに加え芳醇な甘い香りも感じるのが特徴。アルコール度数は50度ながら、それを感じさせないまろやかな口当たりは、さすがの技術。

ハイボールで飲むのもいいですが、ストレートやトゥワイスアップで飲むことで、このウイスキーのポテンシャルを存分に感じることができるでしょう。

まとめ

ウイスキー

国産ウイスキーに注目が集まる中、高い評価を受けている富士山麓。

現行品の「富士山麓 Signature Blend」は、昔のものより少し値段が上がり4000円〜という価格になっていますが、それでもこのクオリティーのものにしては非常に安いと感じます。

ウイスキー好きはもちろん、これからウイスキーの世界にどっぷり浸かりたいという方も「富士山麓」を購入してみてはいかがでしょうか?