TOP / 飲みに行く / 訪問 / お酒好きには堪らない!「角打ち」の歴史・楽しみ方を徹底解説

「角打ち」という言葉を聞いたことがありますか?なかなか普段の生活では聞かない言葉なので、馴染みがないかもしれませんね。

ズバリ角打ちとは、元々酒屋さんの店頭に設けられた立ち飲みスペースでお酒を楽しむことを意味します。

角打ちの魅力や歴史、意味の変遷などを紹介していきます。角打ちを知ればお酒の楽しみ方の幅が広がること間違いなし!

角打ちとは?

角打ちとは、酒屋さんの店頭に設けられた立ち飲みスペースでお酒を楽しむことで「かくうち」と読みます。

本来の「角打ち」は、下町などの古くから地域に親しまれてきた酒屋さんで行われるのが一般的でしたが、時代が進むにつれて意味やスタイルに変化があるので紹介していきます。

角打ちの詳しい雰囲気については「角打ち初心者大歓迎!創業80年を超える老舗「藤田酒店」で”せんべろ”してきた」で詳しく解説しています。

都内で角打ちができる酒屋さんについては「立ち飲みの原点!東京都内で角打ちができるオススメの酒屋10選」で詳しく解説しています。


現在は使い方が少し異なる

紹介した通り、角打ちとは酒屋さんの店内の立ち飲みスペースで飲むことでしたが、今では立ち呑み形式の居酒屋で酒を飲む場合でも「角打ち」と呼ぶことが増えてきました。

本来の意味では通な日本酒好きが多く利用するイメージがあると思いますが、最近では気軽に入って楽しむことができることで、若者たちが集まる都心のスポットでも楽しめるようになりました。実際に「ネオ角打ち」と呼ばれて注目されています。

ネオ角打ち

カジュアルでお洒落な雰囲気の酒屋さんの一角でお酒を楽しめるネオ角打ちが今話題となっています。

本格的なお酒の銘柄の多さに加え、従来の角打ちに比べて大変入りやすい雰囲気が多くの人が角打ちに触れる良い機会になるのではないでしょうか。

都内には、日本酒の酒屋さんやクラフトビールを楽しむことができるお店もあるので、ぜひ行って角打ちを体験してみてください!

料金システム

角打ちの料金システムは、基本的には前払いでその都度支払うシステムです。直接お店の人に払うこともあれば、カゴに入れる場合と様々です。

その場所によって変わるので、慣れないうちはお店や飲んでいる人に聞きコミュニケーションのきっかけにしましょう。

角打ちの語源

角打ちの語源は、もともと升の四隅の「角」に口を付けて飲むことを意味していましたが、そこから酒屋さんの店頭で日本酒を飲むこととなりました。

酒屋さんの一角(いっかく)で飲むので「角打ち」というのが覚えやすいですが、あくまで後づけで、本来の語源ではないので注意が必要です。

量り売りの話

元々日本酒は、瓶や紙パックではなく樽で流通し、酒屋さんの店頭で升で量って「量り売り」するのが一般的でした。江戸時代には庶民は「通い徳利」と呼ばれる自前の徳利を持って酒屋さんに出向き、その徳利にお酒を入れてもらう売り方でした。

その際に、家に持ち帰るのが待ちきれずに飲みたがる客に酒屋さんが量り升を使って飲ませたと言われています。

角打ちの魅力

時代を超えて愛されている角打ちの魅力を大きく3つ紹介していきます。これを知れば、行きたくなること間違い無しなのでは!?

「角打ち」でさまざまな日本酒を飲み比べ

角打ちの魅力の1つは、様々な日本酒を1杯ずつ飲み比べることができることです。お店のようにお通し代が不要ですし、1杯だけ飲みたい時にも気軽に入ることができます。

また、酒屋さんということもあり多くの銘柄があることも魅力です。

さらに、居酒屋よりも早い時間からやっているところもあるので、時間に縛られないのも良いポイントです。

様々な場所からお酒を仕入れることのできる酒屋さんだからこそ新たな日本酒に出会えることも多くあります。角打ち好きの通な人はここに一番惹かれているのでは無いでしょうか?

角打ちの安さの秘訣

角打ちの魅力2つめは安さです。安さの秘訣は、基本的に居酒屋のようなサービスがないことにあります。

そもそも角打ちは、酒販店で買ったお酒をお客さんが勝手にその辺で飲んでいるだけというスタイルです。

また、お酒や料理などのサービスの提供は飲食店しかできず、飲食店の定義は食品衛生法で規定されており保健所を通して都道府県知事の許可が必要となります。

ちゃんとした食事はありませんが、ちょっとしたおつまみは店頭に置いてあるので安心してください。

後に詳しく説明しますが、現在ではサービスを提供する酒屋さんもあります。

「角打ち」は酒好きたちのコミュニケーションの場

「角打ち」の魅力3つめは、お酒好き同士のコミュニケーションです。「角打ち」に訪れる人はお酒が好きな人が多いのでそれだけで会話が弾むことでしょう。

それに加えて角打ちに訪れる人は、近所に住む酒好きだけではなく、仕事帰りの人や旅行中の人なども様々です。

もともと日本酒、お酒はは優れたコミュニケーションツールですが、「角打ち」という飲み方は、その魅力をさらにその効果を高めてくれるでしょう。

旅行中に立ち寄ることで、地元民おすすめのお店や日本酒の銘柄など、その場所のディープなスポットなどを教えてもらえるきっかけにもなったりします。

新たな知識や飲み友達が増える可能性も高いのではないでしょうか?

発祥は北九州

現在のような「角打ち」のスタイルが広まったのは、北九州地域が発祥と言われています。

明治34年(1901年)に操業した官営八幡製鉄所によって発展した北九州工業地帯では、多くの労働者が24時間交代制で働いていました。深夜で働いていた労働者が勤務明けに一杯やろうと思っても、居酒屋は朝から営業していないので気軽にお酒が飲めない状況でした。

そこで、昼間から営業している酒屋さんで酒を買って店頭で飲むようになったのが発祥と言われています。

角打ちの言い方は地方によって変わる

北九州以外の地域にも、昔から酒屋の店頭で酒を買って楽しむ風習はあったようです。

各地域で呼び方は異なり、東北では「もっきり」、関西エリアは「立ち呑み」または「立ち飲み」、山陰地域では「たちきゅう」と呼ばれています。

紹介の通り角打ち自体が立ち飲みを意味するようになってきたので、各地で立ち飲みと角打ちがどのように区別されているかはぜひ現地の人に聞いてみてください。

関東に広がったきっかけ

角打ちが全国に知られる様になったきっかけの一つとされるのは、昭和44年〜45年に当時の八幡製鐵が千葉県君津市に大規模な工場を建設したことにより起こった多くの労働者の移動です。

その数なんと約2万人とも言われているので、北九州の文化が千葉県君津市に大きな影響を与えた可能性は大きいです。その後千葉全体へ、千葉から関東エリアへ、関東エリアから全国へと広がっていったのではないでしょうか?

まとめ

角打ちは、紹介した通りお酒好きには堪らない魅力の多い場所です。
店舗によって様々なスタイルを楽しむことができるので、ぜひ自分のスタイルに合わせてお店を選んでみてください。

本格的な角打ちを楽しむのであれば、旅行の際に紹介した地域の酒屋さんに行ったり、日本酒が美味しい地域の酒屋さんを覗いてみると良いでしょう。

普段出会えない人やお酒と出会えるきっと良いチャンスになるのではないでしょうか?

特に若い人であれば角打ちの常連さんや酒屋さんも興味を持って話しかけてくれるはずです。

まだ敷居が高いと思う人は立ち飲みから初めてみてはいかがでしょうか?