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2019.2.10
焼酎

世界が認めた米焼酎ブランド「球磨焼酎」その歴史や味わいに迫る!

今回は世界が認めた米焼酎ブランド「球磨焼酎」の定義や歴史、味わいやオススメ銘柄などを紹介します。

麦や芋をはじめ、様々な原料から個性豊かな焼酎が販売されている昨今。この記事で、日本が誇る由緒正しい同ブランドについて知れば、きっとあなたも球磨焼酎の銘柄をいくつも飲んでみたくなるはず。

それでは早速、球磨焼酎に迫っていきましょう!

球磨焼酎の歴史

熊本県の人吉市または球磨郡で造られる米焼酎を、球磨焼酎(くまじょうちゅう)と呼びます。

囲む険しい山々と、日本三大急流の一つである球磨川で知られるこの一帯は、盆地特有の寒暖の差が激しい気候と風土が特徴。

隣の薩摩地方では、火山灰の堆積したシラス台地で米の栽培が行いにくかったのに対し、球磨川流域は水田が広がり、米作りに適した環境でもあります。

この厳しくも豊かな自然が美味しい米を育み、その結果、球磨地方は熊本でも有数の米どころとして名を馳せました。

まずは球磨焼酎の歴史に迫りましょう!

隠れ里としての歴史

球磨地方は鎌倉時代から約700年にわたり、武将・相良(さがら)一族が統治した地であり、「相良700年が生んだ保守と進取の文化~日本でもっとも豊かな隠れ里・人吉球磨~」として、2015年に日本遺産に認定された、歴史のある地でもあります。

この奥まった環境で隠れ里として月日が流れることにより、熊本とは違う独自文化が育まれ、地域の名産である米から造る本格的な焼酎「球磨焼酎」が誕生していったのです。

400年以上続く焼酎造り

さて、700年に及び相良一族に統治された隠れ里である球磨地方ですが、焼酎造りが始まったのは、室町時代の16世紀前半からだと推測されています。

もともと藩主である相良氏が東南アジアや大陸と活発に交易をしており、中国や朝鮮半島、または東南アジア、琉球などから蒸留技術が持ち込まれる機会が充分にあったことや、温暖な気候が日本酒造りにあまり適さなかったので、人々が積極的に焼酎造りに励み焼酎文化が発展していったんだそう。

1546年にポルトガル船の船長ジョルジュ・アルバレス氏が、イエズス会のフランシスコ・ザビエルに宛てた書簡に「飲み物として、米から作るオラーカ(米焼酎)および身分の上下を問わず皆が飲むものがある。」という記録もあることから、戦国時代にはすでに焼酎が愛飲されていたと思われます。

隠れ里の独自文化と大陸から伝わった焼酎の製法。この2つが融合することで生まれたのが球磨焼酎であり、以来400年以上変わらずに受け継がれ、その由緒と伝統は守られているのです。

世界に認められたブランド

これらの背景が認められ、球磨焼酎は世界貿易機関(WTO)に地理的表示の産地指定を受け、国際的にそのブランドが保護されています。
これは平成7年6月の出来事であり、以来、スコットランドのウイスキーが「スコッチ」としてブランドが確立されているように、球磨焼酎は日本有数の米焼酎として認められているのです。

産地呼称が認められた本格焼酎ブランドは、球磨焼酎の他には芋を原料とした「薩摩焼酎」(鹿児島)、麦を原料とした「壱岐焼酎」(長崎)、タイ米を原料とした「琉球泡盛」(沖縄)、そして「球磨焼酎」(熊本県)の4つのみ。

球磨焼酎の定義は、「米のみを原料とした、球磨地方の地下水で仕込んだ醪(もろみ)を、球磨地方で蒸留し瓶詰めしたもの」とされています。
球磨焼酎を製造しているのは28蔵あり、さらに各蔵が複数の銘柄を発表しているので、全ての銘柄を合わせると200以上のブランドが展開されているんだとか!

味わいの特徴

200以上のブランドがある球磨焼酎の香味のバリエーションは、ソフトなものや香り(吟醸香)が特徴的なもの、深みやコクがあるものなど多種多様。

ですが、やはり日本人の主食"米"を使用した焼酎なので、食事との相性が良い、スッキリとした口当たりや、爽やかな喉越しが特徴だと言われています。

地元ではこの香味の特徴を活かし、ストレートかオン・ザ・ロックで楽しむのが一般的とされています。

「球磨焼酎」専用の酒器!?

出典:たびらいHP

球磨焼酎を語る上で欠かせないのが、専用とも言える酒器「ガラ」「チョク」です。

ガラは、フラスコの胴に長い注ぎ口を付けたような酒器。焼酎は昔、枡で量って二合五勺が一盃と呼ばれていたため、ガラには丁度、二合五勺が入るように設計されています。
この容積はお湯を入れても余裕があるくらいであり、火にかけて焼酎を燗にする時に最適です。

チョクは、清酒の杯より小さいサイズの口が開いていない酒器。この設計は香りを抑えるという特徴を持ち、ガラで作った焼酎の燗を楽しむ時、ツンとくる強烈な匂いを抑えてくれます

また、チョクの他に「ソラギュウ」という独特な形状の酒器もあります。この酒器は独楽(こま)のように底がとがっているので、置くと傾いて焼酎が零れてしまいます。
特徴的な形は、「お酒を注がれたら、その酒器を置く前に飲み干すべし。」ということを意味しており、焼酎を愛した球磨地方の人々ならではの風習と言えるでしょう。

ガラもチョクも、有田焼の白色陶器が好まれており、有田でこれを焼くのは球磨地方への需要を満たすためだけであるといわれています。故にこれらは、まさに球磨焼酎専用の酒器なのです。

オススメの「球磨焼酎」

白岳しろ

5年連続モンドセレクション金賞の実力を誇るのが「白岳しろ」。白岳ブランドに代表される、高橋酒造の自家製培養酵母にこだわった、減圧蒸留で仕上げた代物です。

厳選した米、ミネラル豊かな人吉盆地の清らかな水の良さが全面に出た、これぞ球磨焼酎と言えるような味わい。上品な香り、軽やかな口当たり、クリアでスッキリとした淡麗タイプの米焼酎として完成されています。

これらの特徴は食中酒としての利用に最適。オン・ザ・ロックや水割り、ハイボールなど、料理によって飲み方を変えると、よりその実力を発揮するでしょう。

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吟香鳥飼

「吟香鳥飼(ぎんかとりかい)」は、400年前より変わらぬ場所にあり続ける鳥飼酒造の代表商品。第一に伝統的手法、第二にオリジナル、そして第三に飲まれる方の支持を得るという条件を満たすため研究を続けている、同酒造ならではの代物です。

蒸留酒のための吟醸麹造り技術による吟醸麹(58%に磨かれた米)と、自家培養の酵母を使用。これにより、豊かな吟醸香を誇る日本酒のようなフルーティーさと、焼酎の甘過ぎない口当たりの良さがマッチした仕上がりになっています。

1996年には、モンドセレクション特別金賞を受賞している球磨焼酎を代表する一本。焼酎好きだけでなく日本酒好きにも飲んで欲しい、そんな米焼酎です。

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川辺

2004年にモンドセレクション金賞受賞。2013年には、ロサンゼルスのワインアンドスピリッツコンペティションにて初めて開設された「焼酎部門」で、ゴールドメダル・ベストオブカテゴリー・ベストオブディビジョン(部門最高金賞)の3冠を受賞した、国内及び世界をも魅了した「川辺」。

現在アメリカをはじめとする世界8カ国に輸出中である同商品は、川辺川の伏流水とその流域球磨郡相良村だけで収穫された米ひのひかり」を原料に仕込んだ純米焼酎です。

透き通る香り、上品な味わいはまさに、川辺川のような清流を思わせます。柔らかい飲み口なので、オン・ザ・ロックか水割りで楽しみむのがオススメです。

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まとめ

地理的表示の産地指定が認められることは、そう容易いことではありません。それが認められている球磨焼酎は、お酒というジャンルの中で正真正銘の名ブランドであるという証です。

日本人の国民食""を原料とした球磨焼酎。焼酎好きだけでなく、日本人ならなるべく知っておきたいブランドと言っても過言ではないのではないでしょうか?

まだ試したことがないという方は、ぜひその舌で味わってみてくださいね!

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この記事を書いた人 Writer

ワキヤ

ワキヤ

日本酒を愛する元バンドマン。趣味は昼から飲むはしご酒。よく千住で一人酒してます。

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