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2019.2.9
日本酒

日本酒の「山廃」ってどんなお酒?山廃仕込みのオススメ日本酒と合わせてご紹介

日本酒を選ぶとき、ラベルに「山廃仕込み」と書いてあるお酒を見たことがありませんか?

そもそも「山廃(やまはい)」とはどんなお酒なのでしょうか。そして山廃と同じく目にする生酛(きもと)とは一体どういったものなのか?日本酒は知ろうとすればするほど奥が深く、気になりますよね。

そこで、今回は日本酒造りの一つ「山廃(やまはい)」について、その特徴や味わいをご紹介します。また、人気のある山廃仕込みのおすすめ日本酒もご紹介します。

山廃仕込みとは?生酛について

日本酒を選んでいると「山廃(やまはい)仕込み」や「生酛(きもと)造り」という表記を見かけますよね。

山廃仕込みとは何か?まずは「生酛(きもと)」についてご説明します。

生酛造りとは

 

日本酒は酒母に米・麹・仕込み水を発酵させて搾って完成します。その中でも酒母造りはアルコール発酵に欠かせない工程です。「生酛造り」はこの酒母造りの中でも、最も歴史のある製法と言われています。

通常の日本酒で使用される「速醸酛(そくじょうもと)」は醸造用乳酸を添加することで、酒母を酸性に保つことができます。酒母を酸性に保つことで、雑菌の繁殖を抑え、良質な酵母を少しずつ増やしていきます。

しかし、生酛造りの場合、この醸造用乳酸を使用しません。空気中に生存している天然の乳酸菌を酒母に取り込んで、その乳酸菌が生成する乳酸で酒母を酸性にするので、時間と手間がかかり、現在ではあまり使用されていないのです。

山廃仕込みとは

生酛造りでは乳酸菌が繁殖しやすくするために、米や麹をすり潰す必要があります。この作業は、『山卸し(やまおろし)』と呼ばれ、深夜から早朝にかけて、冬の寒い中で行わなければいけない辛い仕事でした。

この「山卸し」の作業を「廃止」して造ったのが「山廃仕込み」になります。

山廃仕込みの日本酒はどんな味わい?

山廃仕込みの日本酒は、豊かで濃厚な香りとコクがある力強い味わいが特徴です。通常の日本酒は澄み切った透明色で、あまりクセの強くないスッキリとした味わいですが、それに対して山廃仕込みの日本酒は、独特の風味と深みのある味わいが楽しめます。

山廃仕込みのおすすめ日本酒をご紹介!

個性豊かな味わいが人気の山廃仕込みの日本酒にチャレンジしたいという方のために、おすすめの山廃仕込みをご紹介します。

山廃仕込みのおすすめ日本酒① 山廃純米(菊姫)

菊姫の山廃純米は、日本で初めて山廃仕込みとして販売された日本酒です。熟成された芳醇な香りと酸味と旨味が詰まった剛健な味わいが人気の日本酒です。

山廃純米(菊姫合資会社)
・アルコール度数:16度以上17度未満
・味わい:芳醇
・常温(15~20℃)・ぬる燗(40~45℃)がおすすめ◎

山廃仕込みのおすすめ日本酒②山廃純米無濾過生原酒(菊姫)

こちらも菊姫から発売されている山廃仕込みの純米酒です。

「山廃純米無濾過生原酒」とは12月と2月の期間限定で発売される日本酒で、「山廃純米」の原酒をろ過することなくそのまま味わえると人気があります。やや辛口のしっかりとした酸味のある飲みごたえ抜群の純米酒です。

山廃純米無濾過生原酒(菊姫合資会社)
・アルコール度数:19度以上20度未満
・味わい:濃醇
・冷やすのがおすすめ◎

山廃仕込みのおすすめ日本酒③山廃仕込純米酒(天狗舞)

伝統的な技法である山廃仕込みと天狗舞独自の製法が合わさって造られた、香味と酸味の濃厚な味わいと風味豊かな純米酒です。

山廃仕込純米酒(株式会社車多酒造)
・アルコール度数:15.9度
・常温(15~20℃)・ぬる燗(40~45℃)がおすすめ◎

山廃仕込みのお酒を楽しもう!

今回は「山廃仕込み」の特徴や味わい、山廃仕込みを知るうえで欠かせない生酛造りについて、そしておすすめの人気山廃仕込みをご紹介しました。

山廃仕込み独特の香りと芳醇な味は、日本酒好きにはたまりませんよね。まだ飲んだことがない方も、ぜひ一度飲んでみてください!

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この記事を書いた人 Writer

三寺悠仁

三寺悠仁

高知県の酔鯨酒造で2年間蔵人として勤務、現在はKURANDの商品開発に関わる日本酒のプロ。日本酒の素晴らしさを世に伝えるべく、日夜活動中。

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