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酒米二大トップ!新潟生まれの東の横綱「五百万石」について徹底解説

こんにちは。 日本各地で様々な日本酒が造られていますが、皆さんは日本酒の原料となるお米「酒米(酒造好適米)」についてご存知ですか? 日本酒は、主に日本酒の製造に適した「酒米」を使用して造られます。 今回は、酒米の中でもポ …

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こんにちは。

日本各地で様々な日本酒が造られていますが、皆さんは日本酒の原料となるお米「酒米(酒造好適米)」についてご存知ですか?

日本酒は、主に日本酒の製造に適した「酒米」を使用して造られます。

今回は、酒米の中でもポピュラーな存在である「五百万石(ごひゃくまんごく)」について詳しく紹介します。

酒米ってなんだ?


まずは今回のメインテーマに入る前に、「酒米って一体なんだ?」という疑問を解決していきたいと思います。

先ほども少しお話しましたが、私たちが普段食べているお米と、日本酒の原料となるお米は別物なんです。

酒米と食米の違いは大きく分けて3つ。

1つ目は「大きさ」です。

酒米は一般的なお米と比較して米の粒が大きい傾向にあります。これは、日本酒の「米を磨く」工程で酒米表面を削る際に割れにくい利点があります。

2つ目は「心白の大きさ」


酒米は一般的なお米と比較して心白が大きいです。

お米には「心白(しんぱく)」と呼ばれる白色不透明な部位が中心に存在します。
この心白は、タンパク質の含有量が少なく、また、磨いても砕けることがないよう粘度が高く、醪(もろみ)によく溶けるという性質があります。
日本酒にとってタンパク質は雑味の原因にもなるので、たんぱく質が少ない性質を持つ「心白」が大きいところも酒米の重要なポイントです。

3つ目は「醸造適性」です。

醸造適正とは、日本酒の造りやすさを指します。
これは、お米の吸水率、目的に合わせた麹造りなど、日本酒作りにおいて重要な過程において適しているということ。

このように酒米は「日本酒の醸造に特化したお米」なんです!


「五百万石」ってこんな酒米!


今回の主役「五百万石」は、昭和32年(1957年)に新潟県で生まれた酒米の品種です。

昭和13年(1938年)に、新潟県農業試験場長岡本場で「菊水」を母「新200号」を父とした人工交配(品種改良を目的として、人為的に交配させること)によって誕生しました。

新潟県の米生産量が500万石を突破したことを記念して命名されました。
1石=1000合なので、500万石だと…すごい数ですね!(計算したくない)

新潟で誕生した酒米ですが、今では日本一の作付け面積(実際に植え付けてる面積)を誇る酒米で、東北から九州まで幅広く栽培されています。

白葉枯病に弱いですが、「麹を造りやすく、醪になっても溶けすぎることがない」など加工特性にかなり優れているんです。

ちなみに五百万石は「酒米の王様・山田錦」と並んで酒米の二大トップとして知られていますね!

兵庫の山田錦が西の横綱なら、新潟県の五百万石は東の横綱。

業界で2番目に有名な酒米と言っても過言ではないかと思います。

「五百万石」の生産地


五百万石はもともと新潟県で誕生した品種のため、新潟県の気候風土に適しています。
そのため産地としては新潟県や同じ北陸地方の福井県、富山県、石川県が有名ですね!

ただ上記の通り東北南部から九州北部地帯まで幅広い地域で栽培されています。

ここまで全国的に広がったのは、長い歴史のなかで品種特性が安定したことや、酒造特性の優位性が認められてきたことが挙げられるのではないでしょうか。

また製造工程の機械化にも適応して、安定した品質を出すことができる品種であったことも、全国に拡大したきっかけにもなったと言われています。

このように、「五百万石」は優良品種として、全国の蔵元から圧倒的な支持率を得ているのです。

「五百万石」の味わいの特徴


五百万石で醸した日本酒は、淡麗でスッキリとした味わいに仕上がるのが特徴です。

酒米の王様・山田錦で仕込んだ豊潤な味わいとは大きく異なり、キレが良くクセのないお酒になります。

新潟県は淡麗辛口の日本酒が特徴とよく言われますが、それには五百万石のような酒米の背景もあるのかと思います。

五百万石を使用した日本酒「Single Origine Sake 奥能登」のススメ


「Single Origine Sake 奥能登」は、奥能登が育んだ水と単一農家が造る同一品種の米だけを原料に使用し、日本の職人の技術によって手作業で心を込めて生み出された日本酒です。

「Single Origine Sake 奥能登」の原料である「五百万石」をつくるのは、蔵元の高校時代の同級生である奥能登の米農家・裏貴大氏。
裏氏が手がける水田は、日本で有数の「水田環境特A地区」に認定されています。

原料に使用した「五百万石」は、耕作放棄地を水田にかえ、奥能登の田園風景を蘇らせる米農家と蔵元の取り組みからつくられた酒米です。

飲んだ瞬間に口の中に広がるお米の旨味と程よい酸味を感じられる「Single Origine Sake 奥能登」は食中酒としてもおすすめ!

ぜひ味わってみてくださいね!

購入はコチラから

まとめ

いかがでしたでしょうか。

たくさんの蔵元に愛されている五百万石は、いまや日本酒業界に欠かせない酒米になっています。

日本酒を飲む際にはぜひ「使用されているお米」にも注目してみてくださいね!

《三寺悠仁》

三寺悠仁

高知県の酔鯨酒造で2年間蔵人として勤務、現在はKURANDの商品開発に関わる日本酒のプロ。日本酒の素晴らしさを世に伝えるべく、日夜活動中。

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