皆さんは、ウィスキー専用のグラスをお持ちでしょうか？ビールやワインに使うグラスと同じ、という方も多いかもしれません。
しかし、ウィスキーのポテンシャルを最大限に引き出すのは、グラスにかかっていると言っても過言ではないのです！
グラスがウィスキーの味わいを決める！
味覚には甘味・塩味・酸味・苦味・うま味の5つの種類があります。これを舌全体で感じ取るわけですが、舌部分によってより強く感じることができる、ということが最近分かってきました。
つまり、口にウィスキーを流し込んだ時にウィスキーが最初に当たる舌の部分や流れ込んでくる速度によって、味わいが変わってくるということです。
そしてその味わいの変化をもたらすしているのがグラスの形状や薄さなのです。それぞれ詳しく見ていきましょう。
グラスの膨らみと口のすぼまりが香りを引き出す
グラスの膨らみが大きく、グラスの口の形が閉じているほど香りを滞留させられます。つまり香りをグラスから外へ逃がさないので、グラスに顔を近づけた時にしっかりと香りを吸い込むことができます。
ただグラスの膨らみが大きければ大きいほど良い、という訳ではないのでご注意を。ふくらみが大きすぎると空気と触れ合う面積が大きいので、酸化が爆発的に進みます。さらにアルコールが揮発して味わいが水っぽくなってしまうことも。
なのでウィスキーグラスとして他のグラスを代用する際、赤ワイングラスのような極端にふくらみが大きすぎるものは使わないようにしましょう。
膨らみはのど越しにも影響がある
ちなみに香りだけでなく、グラスの膨らみの大きさはのど越しと口当たりにも影響があります。膨らみが大きいとグラスを大きく傾けるので、舌の真ん中を素早く流れます。つまりのど越しが良くなり、余韻があまり残りません。
膨らみが少ないタイプは、傾きが少ないので舌先のやや奥にあたり、ゆっくりと口の中にウィスキーが広がります。こちらのタイプはゆっくり飲みたい方におすすめです。
リムの薄さでウィスキーの味わいが変わる
グラスのふち（リム）が薄いほど、唇に触れる感覚が少なくなるので口当たりが良くなります。
それだけでなく、グラスの中での温度変化や時間経過による味わいの変化、ロックグラスなら氷と溶け合っていく変化などを敏感に感じ取ることができます。
まさにウィスキーの味わいをしっかり理解できるかどうかはグラスの薄さにかかっている、と言っても過言ではないのです！
リムが反っているタイプはウイスキーが舌の中央あたりに流れるのでソフトな感覚で味わえます。こちらはウィスキーをじっくり楽しみたいときにおすすめ。
逆にストレートタイプだと舌先からダイレクトに流れ込み、注いだ瞬間から香りが開くのが特徴です。
比較的リーズナブルなグラスの方がリムは厚いものが多く、高価なものほど薄くなる傾向にあります。
ちなみに厚みがあるグラスを選ぶときはお湯割りに使うのがおすすめなので、耐熱性があるグラスを選ぶと良いでしょう。
飲み方によってグラスの種類を変えよう！それぞれの特徴とおすすめ商品をご紹介
ウィスキーの醍醐味の一つといえば、ストレートやロック、ソーダ割などの様々な飲み方。その飲み方ごとに適したグラスの種類があるのです。
ストレートで飲むなら「ショットグラス」か「テイスティンググラス」
ストレートでウィスキー本来のフレーバーをしっかりと味わうのなら、ショットグラスかテイスティンググラスを使いましょう。シングルモルト、ブレンドのどれを飲むにも最適です。
ショットグラス
海外ドラマのパーティシーンなどでよく見かけるこちらのショットグラス。ウィスキーだけでなくテキーラやウォッカをショット（一気飲み！）で楽しむときに使います。
ショットグラスはお酒本来の味を感じやすくなるのが特徴です。しかし厚みのあるものが多く、香りがストレートな立ち上がりなのでアルコールの香りがダイレクトに伝わりやすくことも。
味が強いものよりも、香りが楽しめるウイスキーがおすすめです。
テイスティンググラス
別名「チューリップグラス」とも呼ばれるテイスティンググラスは、ショットグラスとは対照的に膨らみがあるので香りが滞留し、香りも合わせてお酒の味わいをじっくりと堪能できます。
シングルモルトなど、ウィスキーの特徴をしっかりと味わいたいときはこちらのグラスで味わってみてください。
ショットグラスのおすすめ5選
アデリア ショットグラス 50ml
スロバキアで有名なクリスタルメーカー「ロナ」で作られるクリスタルガラスのショットグラス。50ml容量なので、シングル30ml入れても余裕があるサイズ感です。
シンプルなデザインで、薄めの形状です。液体面が非常に綺麗に見れる反面、グラスの縁は割れやすいので、洗浄の際には注意が必要です。
Bormioli Rocco (ボルミオリ・ロッコ) ダブリノ ショットグラス
イタリアのボルミオリがリリースする底面が厚めのショットグラス。使いやすいシンプルなデザインで、全体的に厚めに作られています。容量は34mlなので、シングル分を入れるとぴったりおさまります。
ウィスキーだけでなくテキーラやウォッカ、日本酒をいただくおちょことして活用する方も多いです。6個セットなので、ホームパーティをされる方はこちらを買っておけば問題なし！丈夫なのも嬉しいポイントですね。
東洋佐々木ガラス ショットグラス
グラスのブランドでは有名な東洋佐々木ガラスがリリースするショットグラスは、シンプルで丈夫な作り。容量は60ml入るので、バーボンをダブルで注いで飲むこともできます。
食洗機対応可で、耐久性に優れています。全体的に分厚いフォルムになっていますが、見た目は安価に感じません。価格はリーズナブルなので、複数揃えたい場合はこちらをおすすめします。エスプレッソカップとしても代用できるのが嬉しいポイント！
SALUS バッカス ウイスキーカップ 3P
３つのカップを重ねて牛革のケースに収納できるアウトドア必須のショットグラス。コンパクトにまとまる上に、ステンレスのシンプルなフォルムで無骨な印象がキャンパーの心をくすぐります。
室内でも灯りを落としてウィスキーを注げば、キャンプで飲んでいるような雰囲気が。ステンレスの作りなので、破損の心配がないところも◎。
Wired Beans（ワイヤードビーンズ） 生涯を添い遂げるグラス
昭和31年創業、東京伝統工芸士認定の職人を有する田島硝子がリリースする90mlサイズのショットグラス。杉でつくられた木箱に入っているので、大切な方へのプレゼントとしても最適です。
高級感のある飽きのこないフォルムで、文字通り「生涯を添い遂げる」グラスです。ウィスキーはもちろんですが、日本酒をいれていただくのにもピッタリ。長い間使える究極のショットグラスです。
テイスティンググラスのおすすめ5選
グレンケアン ブレンダーズモルトグラス ウイスキーテイスティンググラス 190cc 1脚箱入
グレンケアンのブレンダーズモルトグラスは、スコットランド、アイルランド、ウェールズの蒸留所、また、アメリカのほとんどの蒸留所でも使われているグラスなので、もはやワールドスタンダードと言ってもよいでしょう。
価格もリーズナブルで手を出しやすい上に、本格的なフォルムで高級ティスティンググラスに引けを取らないので大変おすすめです。
ヴィノテクスピリッツ＆スニフターリッド
「ティスティンググラス」と「ガラス蓋」がセットになっています。蓋をすることによってウィsキーの繊細な香りを溜め込むことができるので、香りの高いスコッチウィスキーにオススメです。
グラスの足も長めなので高級感があり、都内のバーでも数多く採用されているティスティンググラスです。
ショット ツヴィーゼル ベーシックバーセレクション
280ccサイズと少々大きめのティスティンググラスで、スワリングしてもこぼれにくいフォルムになっています。
空気と触れ合わせて香りや味わいの変化を楽しみたい人にオススメです。
グレンケアン ブレンダーズ モルトグラス
歴史あるスコットランドのメーカー、グレンケアンがリリースする足が短く安定感抜群のティスティンググラスです。形状も申し分なく、ガラスの厚みもしっかりあるので、耐久性に優れています。
繊細なリムのグラスので飲むのはもちろんいいですが、割れやすいのが難点ですよね。その点こちらのティスティンググラスは丈夫で割れにくい上に値段もリーズナブル。初心者から上級者まで幅広く使用できるのがうれしいですね。
グレンケアン クリスタル スタジオ コピータ リッド(蓋) 付きグラス 150cc
スコッチウイスキー業界では、知らない人はいないほど認知度の高いメーカー、グレンケアンの蓋付きのティスティンググラスです。
卵型の美しいフォルムで、香りを拾いやすく、蓋をしておくことで香りが逃げないので、ウイスキーのアロマをより一層楽しめます。特にヴィンテージもののオールドボトルや、長期熟成されたウイスキーにおすすめです。
水割りとハイボールには「タンブラー」
「タンブラー」と言われるグラスはシリンダー型でくびれが無く、まさにグラスといったらこれ！といった形をしています。
形状的に炭酸が抜けにくいのでハイボールに最適。
さらに直立型で香りが立ちやすいという特徴もあり、水割りにもおすすめ。ストレートで飲むときのチェーサー用のグラスとしても使われます。
タンブラーのおすすめ5選
SUNTORY サントリー 山崎 ステンレス製タンブラー 335ml
サントリー「山崎」のハイボールをおいしく飲むことだけにこだわってつくられたタンブラー。縦長のスマートなシルエットで、細かな槌目加工が見た目をより美味しくさせています。
氷は溶けにくく、持ったグリップの感じもひんやりとして心地よいです。大きなジョッキでガンガンのむスタイルではなく、適度な量で上品に楽しみたいタイプにはもってこいです。山崎ファンへの友人へのプレゼントにもオススメ。喜ばれること間違いなし！です。
東洋佐々木ガラス タンブラー ウォーターバリエーション 490ml
東洋佐々木ガラスがリリースするタンブラーで丸みを帯びた親しみやすいフォルムで、持ちやすいグリップ感も◎。大きめの氷をたくさん入れて楽しめます。どちらかと言うとカジュアル思考で日常的に使いたいと思っている方にオススメ。
ワインを飲む際のチェイサーグラスとして使うのもいいですし、ハイボールに限らず幅広い用途で使えるのでファミリー層にオススメです。
アデリア タンブラー ハイボール グラス クリア
ホテルやバー、ラウンジでも採用されているハンドカットデザインを施したタンブラーグラス。全面をイオン強化加工しているので、耐久性はばっちり。グラスの縁はもちろん、傷がつきにくいデザインで長く使えます。
飲み口のリムが薄いので、口当たりが非常によいです。ハイボールはもちろんのこと、色味をきれいに見せたいカクテルにも使えます。日常使いから来客用まで幅広くカバーできる用途の広さが特徴です。
RIEDEL リーデル ウィスキーグラス ペアセット タンブラーコレクション
![[正規品] RIEDEL リーデル ウィスキーグラス ペアセット タンブラーコレクション オプティカル・オー ウィスキー 334ml 0515/05](https://m.media-amazon.com/images/I/21HJvYraGGL.jpg)
いわずとしれたワイングラスの老舗ブランド、RIEDEL（リーデル）がリリースするタンブラーグラス。丸みを帯びたデザインで、ブランデーのようにストレートで楽しんでもいいですし、氷を入れてロックスタイルでもOK.炭酸を入れても十分入る容量なので、ハイボールにはもちろん最適。
一つのグラスで楽しみ方が複数あるので、ユーティリティさで言うならば、こちらがマストバイ。
松徳硝子 うすはり グラス タンブラー LL 510ml
松徳硝子がリリースする、うすはりのタンブラーグラス。510mlサイズでたくさん入るのがうれしいですが、小さめのサイズも多数展開しているので、お好みのサイズで選んで見てください。
ハイボールはもちろんのこと、このグラスで飲むビールは最高です。とにかく口当たりがなめらかで、うすはりグラスのよさを存分に感じていただけるかと思います。洗浄の際には割らないようにお気をつけて。
オンザロックには「ロックグラス」
氷で飲むのなら、少しずつ溶けていく氷との味の変化が分かるロックグラスが◎。
陶器や木製など様々ありますが、ウィスキーの色味がしっかり確認できるグラス製が主流です。リムが広くて背が低く、どっしりした雰囲気が特徴。
おすすめのロックグラス5選
東洋佐々木ガラス オンザロックグラス トラフ
東洋佐々木ガラスのロックグラス。食洗機に対応している高い耐久性で、長持ちします。シャープな直線カットが特徴で、ウィスキーの色合いをきれいに見せることができます。口元はダイヤモンドがついたやすりで丁寧に磨いているので日お樹になめらかです。
大きいロックアイスや丸氷を入れるとさらに本格的な見た目になります。価格もリーズナブルで初心者にもオススメ。
東洋佐々木ガラス オンザロックグラス 275ml ニュードーリア
同じく東洋佐々木ガラスのロックグラスです。こちらも食洗機対応で丈夫な作りになっています。このニュードリュアは、同製品のトラフと同じ275mlですが、直線カットのデザインがなく、なめらかでシンプルなデザインを追求した無垢な仕上がりが特徴です。
模様が一切ついていない、飾り気のないグラスを求めている方にはこちらをおすすめします。価格もやすく、複数揃えたい場合にもぴったりです。
ダ・ヴィンチクリスタル オールドファッション PRATO
イタリアトップクラスのクリスタルグラスメーカー「ダ・ヴィンチクリスタル」がリリースする高級感のあるロックグラス。イタリアならではの洗練されたお洒落なデザインが印象的です。
ウィスキーはもちろん、スピリッツや焼酎のロックにも映えます。氷を入れると光の反射でお酒が美しく見えるデザインが嬉しいですね。特製のギフトボックスに入っているので、お酒好きな方へのプレゼントにも最適です。
アデリア ロックグラス クリア 345ml 11オンス サージュ オールド
丸みのある柔らかなフォルムとさりげないカットが、落ち着いた雰囲気を演出してくれます。345mlと少し大きめのデザインなので、家庭用の氷ではなく、大きいロックアイスを入れて楽しむのがおすすめです。
なんといっても価格が安く、お手軽にロックグラスを揃えられるのが嬉しいポイント。丸みを帯びたデザインなので、手の小さいかたでも握りやすいグリップ感も魅力です。
Wired Beans(ワイヤードビーンズ) 生涯を添い遂げるグラス
過去にグッドデザイン賞を受賞したこともある「生涯を添い遂げるグラス」のロックグラス。グラスの底にしっかりとした重量感があり、高級な雰囲気を漂わせます。耐熱グラスではないので、食洗機にはかけず、柔らかいスポンジで丁寧に洗ってください。
愛着が徐々にわいてくるグラスなので、長く使いたいと思えるのが特徴。贈り物にもピッタリです。お酒好きなご両親へのプレゼントにいかがでしょうか。
初めてのウィスキーグラスにおすすめなのはロックグラス
ロックグラスはやはりウィスキーグラスとして最も主流なので、種類が多くいろいろな価格帯や形の中から選ぶことができます。冒頭でご紹介したポイントを押さえつつ、求めやすい価格帯と扱いやすさのバランスがとれたグラスが見つけられるはず！
サイズと重さ
グラス選びのポイントは自分の手のサイズと持った時になじむかどうか。実際にお店に足を運んで、色々な商品を手に取ってしっくりくる物を選んでくださいね。
氷を入れるので重すぎるのも扱いにくいですが、軽すぎると割れやすくなるので、ある程度の重さがあるものがおすすめです。
デザインも様々なので、カットやフォルムの違いなど、見た目重視で選んでもok！
素材
価格とのバランスを取るなら素材にも注目しましょう。色合いを堪能するため透明のもの、できれば透明度の高いクリスタルガラスが理想的ではあります。
ただ重くなってしまうのと価格が高くなってしまうので、リーズナブルで扱いやすい強化ガラスのものもおすすめです。最近は技術も向上しており透明度が高いものもあるので、こちらも検討してみると良いかもしれません。
まとめ
グラスの形状や薄さなど、ウィスキーを美味しく味わうためにそれぞれ理論的な意味があるのがお分かりいただけましたか？
現在はいろんなメーカーから様々なタイプのグラスが発売されています。
あなたの好きな飲み方にぴったりな、ウィスキーグラスを見つけてみてくださいね。
