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カクテルの女王「マンハッタン」とは?魅力や飲み方・作り方(レシピ)

夕暮れ時のような深く澄んだ真っ赤な色合いと甘美な味わいが魅力的なカクテル「マンハッタン」。世界中で広く飲まれており、カクテル王様と呼ばれるマティーニと対をなす、カクテルの女王と称されるカクテルです。 今回はカクテルの女王 …

お酒を選ぶ カクテル・サワー
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夕暮れ時のような深く澄んだ真っ赤な色合いと甘美な味わいが魅力的なカクテル「マンハッタン」。世界中で広く飲まれており、カクテル王様と呼ばれるマティーニと対をなす、カクテルの女王と称されるカクテルです。

今回はカクテルの女王「マンハッタン」の美味しい作り方・飲み方から名前の由来、カクテル言葉など、魅力を余すことなくご紹介いたします。

カクテルの女王「マンハッタン」とは

マンハッタン(カクテル)

カクテルの王様と称されるマティーニと並んで、世界で最も有名なカクテルとして知られるのがマンハッタンです。

誕生した経緯もあって「カクテルの女王」と称されています。上流階級のたしなみとして親しまれているイメージもありますが、今では広く、多くの人に愛飲されているカクテルの1つです。

マンハッタンの味の特徴

マンハッタンはウイスキーベースのカクテルですが、スイートベルモットを使用しているため甘口な味わいが特徴です。ビターズも使用しているので、甘さの中にほろ苦さとハーバルの香りを感じることもできます。真っ赤な見た目からも甘美なカクテルという言葉がよく似合う、大人の女性にぴったりの1杯です。

マンハッタンのアルコール度数

マンハッタンのアルコール度数は、25~35%ほどです。ウイスキーベースのショートカクテルのため、ややアルコール度数は高めになっています。
甘口で飲みやすいカクテルですので、飲み過ぎには注意が必要です。

マンハッタンのカロリー

マンハッタンの1杯あたりのカロリーは、120~130kcalほどです。スイートベルモットやビターズ、レットチェリーも使用していることもあり、カロリーはやや高めです。

マンハッタンの誕生と名前の由来

マンハッタンが誕生にはいくつもの諸説がありますが、多くの人の語られているのが、第19代アメリカ大統領選時にニューヨークのマンハッタン・クラブで行われた候補者支援パーティで、後に英国首相となるチャーチルの母親にあたるジェニー・ジェロームがウイスキーとスイートベルモットを組み合わせたカクテルでもてなしたことです。
初めて提供された場所であるクラブの名前がマンハッタンだったことから、マンハッタンという名前がつけられたと言われています。

マンハッタンがカクテルの女王と呼ばれる背景

マンハッタンはカクテルの女王と称されており、その正確な背景はハッキリとわかっていませんが、作り手の腕によって味が変わることが1つの理由としてあげられています。カクテルの王様と呼ばれるマティーニのように、シンプルなレシピのため、少しのさじ加減で味が大きく変わる繊細なカクテルですので、バーテンダー泣かせのカクテルといえるでしょう。

マンハッタンが有名になったきっかけはマリリン・モンロー主演の映画

マンハッタンは、1959年に公開されたマリリン・モンロー主演映画『お熱いのがお好き』で登場したことで一躍有名になりました。マリリン・モンロー演じる楽団歌手が汽車の中でマンハッタンを作ろうとして、なかなか作れず悪戦苦闘するというシーンです。映画やドラマなどの作品がキッカケに広まるカクテルは多く、マンハッタンもその1つです。

マンハッタンのカクテル言葉

マンハッタンのカクテル言葉は、「切ない恋心」です。カクテルの”女王”と称されるだけあって、女性をイメージさせる深い言葉になっていますね。ちなみに、カクテルの“王様”と称されるマティーニのカクテル言葉は、「知的な愛」です。やはり、こちらはどこか男性的な印象のある意味深な言葉になっています。

マンハッタンの美味しい飲み方

マンハッタン(カクテル)

マンハッタンには、沈む夕陽をイメージしたレッドチェリー(砂糖漬けのチェリー)が入っています。レッドチェリーの食べ方にルールはありませんが、最後もしくは飲んでいる途中に食べるのがオススメです。時間が経つにつれてカクテルの味が染み込んでいきますので、美味しく頂くことができます。また、飲んでいる途中に食べることで、口をリフレッシュすることができ、その後も美味しく飲むことができます。

美味しいマンハッタンの作り方・レシピ

カクテルを作るバーテンダー

マンハッタンの作り方

・ウイスキー 45ml
・スイートベルモット 15ml
・アンゴスチュラビターズ 1ml(1滴)

ミキシンググラスにアンゴスチェラビターズとウイスキー、スイートベルモットを注ぎます。その後、軽くステアしてからカクテルグラスに注ぎ、ピンに刺したレッドチェリーを飾れば完成です。


使用するミキシンググラスとカクテルグラスは、氷と水を入れてよく冷やしておきましょう。材料を入れてステアする時は、20秒ほどかけてゆっくり混ぜるのがコツです。がむしゃらに混ぜてしまうと薄くなってしまい味が変わってしまうので注意してください。

□マンハッタンに使用する材料について

◎ウイスキー

ウイスキーは、トウモロコシや大麦、ライ麦などの穀物が原料の蒸留酒(アルコール発酵させた醸造酒を蒸留させたお酒)のです。
ウイスキーには色々な種類がありますが、マンハッタンではライ・ウイスキーを使うのが一般的です。
他にも、バーボン・ウイスキーやカナディアン・ウイスキーを使う場合もあります。

◎ベルモット

ベルモットは、白ワインに香草・スパイスを配合するフレーバードワインで、イタリアで作られる甘口の「スイートベルモット」と、フランスで作られる「ドライベルモット」の2種類があります。
マンハッタンではスイートベルモットを使用しますが、アレンジレシピではドライベルモットが使われることもあります。

◎ビターズ

ビターズは、リキュールの1種でハーブ・スパイス・香草・樹皮・精油などをお酒に漬け込んで作られています。
強い苦みや香りがビターズの特徴で、カクテルの味わいを引き立てたり、風味付けをするのに使われています。
ビターズの代表的な銘柄の1つが「アンゴスチュラ アロマティック ビターズ」です。

◎レッドチェリー

レッドチェリーは、種を抜いた赤いサクランボで、カクテルを彩るために使われています。
レッドチェリーの中でも、マラスカ種のチェリーで作られたリキュールに漬け込んで作ったサクランボをマラスキーノチェリーと呼びます。

マンハッタンにオススメのお酒の選び方

ウイスキーカクテル

マンハッタンの使用するウイスキーやスイートベルモット、ビターズのオススメをご紹介いたします。

マンハッタンにオススメのウイスキー

マンハッタンに使用するウイスキーは、ライ・ウイスキーが一般的。ライ・ウイスキーで有名な銘柄が「オールドオーバーホルト」で、マンハッタンとの相性も良いです。

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ライ・ウイスキーでなくバーボンを使用するBARもあるように、マンハッタンはバーボンでもokです。マンハッタンに使用するバーボンでオススメなのが「メーカーズ・マーク」です。

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マンハッタンにオススメのスイートベルモット

マンハッタンに使用するスイートベルモットでオススメなのが、「チンザノ・ロッソ」と「ノイリー・プラット」です。

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マンハッタンにオススメのビターズ

マンハッタンに使用するビターズは、アンゴスチュラビターズがオススメです。

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マンハッタンのアレンジレシピ

バーテンダー

マンハッタンにはアレンジレシピが多く存在しますので、代表的なものをご紹介します。

□ドライ・マンハッタン

材料
・ウイスキー 50ml
・ドライベルモット 10ml
・アンゴスチュラビターズ 適量
・オリーブ 1個

作り方
ミキシンググラスで材料をステアし、カクテルグラスに注ぎます。
カクテルピックにオリーブを刺してカクテルグラスに沈めれば完成です。

ドライ・マンハッタンではスイートベルモットではなく、ドライベルモットを使用し、チェリーの代わりにオリーブを使っています。また、ウイスキーの割合も多くなっており、ドライで辛口な味わいとなっています。

□セントラルパーク

材料
・ウイスキー 50ml
・スイートベルモット 25ml
・アンゴスチュラビターズ 適量

作り方
材料をミキシンググラスでステアし、パセリを飾って完成です。

マンハッタンではチェリーを飾りますが、セントラルパークではパセリの葉を飾ります。
ニューヨーク市マンハッタンにある都市公園を意味するカクテルですが、味はマンハッタンそのものです。

□リトルプリンセス

材料
・ホワイトラム 30ml
・スイートベルモット 30ml

作り方
ミキシンググラスでステアし、グラスに注いで完成です。

リトルプリンセスは別名ポーカーとも呼ばれるカクテルで、マンハッタンのウイスキーをラムに変えたラムベースのカクテルです。名前は可愛らしいですが、中辛口な味わいとなっています。

□キャロル

材料
・ブランデー 45ml
・スイートベルモット 15ml

作り方
材料をステアしてカクテルグラスに注ぎます。カクテルピックにパール・オニオンを刺してカクテルグラスに沈めて完成です。

キャロルは、マンハッタンのウイスキーをブランデーに変えたカクテルです。甘いベルモットがブランデーの味を引き出すため、コクが深い味わいとなっています。大人向けのスタンダード・カクテルとして古くから親しまれています。

□ヤングマン

材料
・ブランデー 45ml
・ドライベルモット 15ml
・オレンジキュラソー 適量
・アンゴスチュラビターズ 適量

作り方
材料をシェイクし、グラスに注いでレッドチェリーを飾れば完成です。

マンハッタンのウイスキーをブランデー、スイートベルモットをドライベルモットに変え、オレンジキュラソー・アンゴスチュラビターズを加えたカクテルで、オレンジキュラソーの香りが若者をイメージさせます。中口の大人向けの味わいです。

マンハッタン以外のウイスキーを使ったカクテル5選

ウイスキー

□ロブロイ

材料
・スコッチウイスキー 90ml
・スイートベルモット 30ml
・アンゴスチュラビターズ 1~2ml
・マラスキーノチェリー 1粒

作り方
氷を入れたミキシンググラスに、ウイスキーとスイートベルモット、アンゴスチュラビターズを入れ、軽くかき混ぜます。カクテルグラスに注ぎ、最後にマラスキーノチェリーを飾れば完成です。お好みでレモンピールを絞りかけても美味しく飲むことができます。

ロブロイは、ロンドンの名門ホテル「サボイ」のバーで生まれたカクテルで、別名「スコッチマンハッタン」「パーフェクトマンハッタン」とも呼ばれています。
甘口で柔らかい口当たりのカクテルですが、アルコール度数が高いので、飲みすぎには注意が必要です。

□ゴッドファーザー

材料
・ウイスキー 45ml
・アマレット 15ml

作り方
氷を入れたロックグラスにウイスキーとアマレットを注ぎ、軽くかき混ぜれば完成です。

ゴッドファーザーは、アマレットのアーモンドのような甘い香りと、ウイスキーの豊かな味わいが特徴的なカクテルです。ベースとなるウイスキーの種類は特に決められていないため、好みに合わせて調整することができます。
空前の大ヒットを記録した映画「ゴットファーザー」にちなんで名付けられました。

□ニューヨーク

材料
・バーボンウイスキーまたはライウイスキー 45ml
・ライムジュース 15ml
・グレナデンシロップ 0.5tsp.
・砂糖 1tsp.
・オレンジピール 適量

作り方
シェーカーにウイスキーとライムジュース、グレナデンシロップ、砂糖を入れ、よくシェークします。カクテルグラスに注ぎ、最後にオレンジピールを絞りかければ完成です。

ニューヨークはその名の通り、大都市ニューヨークをイメージして作られた色鮮やかなカクテルです。ウイスキーの豊かな味わいとフルーツの爽やかな風味がマッチし、すっきりとした味わいを楽しむことができます。

□カウボーイ

材料
・バーボンウイスキー 30ml
・ホットミルク 100ml
・砂糖 適量

作り方:
氷を入れたグラスにウイスキーを注ぎ、ミルクで満たします。軽くかき混ぜ、お好みで砂糖を適量入れます。ナツメグをふりかけると、さらに香りを楽しむことができます。

カウボーイはホットウイスキーカクテルの1つで、寒い季節には特に人気のあるカクテルです。独特の風味を持つウイスキーに、牛乳を加えることで、まろやかで優しい口当たりになるのが特徴です。
ホットミルクで作ったり、アイスコーヒを加えることで、様々なアレンジを楽しむことができます。

□ホットウイスキートディー

材料
・スコッチウイスキー 45ml
・角砂糖 1個
・熱湯 適量

作り方
温めたグラスに角砂糖を入れ、少量のお湯で溶きます。そこにウイスキーと熱湯を注ぎ、軽く混ぜれば完成です。お好みでレモン・オレンジなどのフルーツや、シナモンなどのスパイスを加えても美味しいいただくことができます。

ホットウイスキートディーもカウボーイ同様、ホットウイスキーカクテルの1つです。身体を温めるため、スパイスやフルーツなどのフレーバーを加え、アレンジして楽しむこともできます。
NHKの朝ドラ「マッサン」にも登場した人気のカクテルです。

まとめ

マンハッタン(カクテル)

マンハッタンは、カクテル女王と称される甘美なカクテルです。
シンプルなレシピですが、少しの差で味が変わるため、作り手の力量が試されるバーテンダー泣かせのカクテルです。
ただ、コツを押さえて、レシピに沿って作ることで自宅で楽しむこともできますので、ぜひ世界中愛されている1杯を体験してみてください。

《西口和史》

西口和史

お酒の商社で15年間営業職に従事しました。 お酒については専門家と対等に話ができるレベルです。 知識と経験を活かしてお酒の記事を中心にご紹介していきたいと思います。

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