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これだけは覚えておこう!海外旅行でお土産として日本酒を持参する際の注意点

はじめまして、カナダのバンクーバーで日本酒について情報発信するウェブサイト『うまさけ』を運営しているLeoです。 最近「日本酒っておいしいな」と気がついたNOMOOO読者の方の中には、「海外の友人に日本酒を飲んでもらいた …

お酒を選ぶ 日本酒
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はじめまして、カナダのバンクーバーで日本酒について情報発信するウェブサイト『うまさけ』を運営しているLeoです。

最近「日本酒っておいしいな」と気がついたNOMOOO読者の方の中には、「海外の友人に日本酒を飲んでもらいたい!」という気持ちになる方もいらっしゃると思います。あるいは、今話題の国産ワインを海外に持って行って、飲み比べがしてみたい!なんて方もいらっしゃるかもしれません。

でも飛行機で海外にお酒を持っていくのって、ちょっと不安がありませんか?

税金はいくらかかるんだろうとか、ボトルが割れないだろうかとか考えると、ちょっと気が重くなってしまいそうです。

そこで今回は、実際にお酒を携帯してカナダと日本を往復した僕の経験から、海外にお酒を持っていく際に事前に知っておくと嬉しいことをまとめていきます!


まずは各国の免税枠について知ろう!

多くの国において、お酒を海外からその国に持ち込む際には基本的に関税がかかります。

しかしこれまた多くの国において、免税(税金免除)で持ち込めるお酒の量が決められており、その量を超えない限りは税金を払わずに持ち込むことができます(基本的に個人利用に限ります)

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例えばフランスにワインを持ち込む場合、4リットルまでは無税で持ち込み可能です。韓国では1リットル以内かつ1本600米ドル以内のお酒を1本まで免税で持ち込み可能。ブラジルへの持ち込みは、なんと12リットルまで可能だそうです。

アメリカやカナダは、基本的な免税の範囲は国によって決められていますが、州によっては規定が違う場合もあるようです。ちなみに、私が住んでいるカナダのバンクーバーの場合、ワインであれば1.5リットルまでの持ち込みが免税範囲に含まれます。

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この免税範囲については、旅行先の各国政府によるウェブサイトや、旅行ガイドブックなどに記載されているので、渡航前に必ずご自身で信頼できる情報をチェックしておいてください。免税の範囲を超えて持ち込みする場合、国によっては高額に課税されることもあります!

日本酒は、何カテゴリ??

なお、いくつかの国ではお酒のカテゴリによって免税で持ち込み可能な量を変えています。ビールは◯リットルまで、ワインは◯リットルまで、蒸留酒は◯リットルまでが免税範囲、といった感じです。

しかし、カナダを含めて「日本酒」という枠を設けている国はないんじゃないかと思います。

確かに日本酒の海外での需要は増していますが、まだまだビールやワインに並ぶほどとはいきませんからね。

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じゃあ私たちは、日本酒をどれだけ持参してもいいのか?

安心してください。

日本酒を持ち込む場合、①日本酒は「醸造酒」である ②日本酒の「アルコール度数はワインに近い14~16%程度」である ③日本酒は「ライスワイン(Rice wine)」とも呼ばれるという特徴から、ワインに分類して考えられることになると思います。

実際、僕が住むカナダのバンクーバー(があるブリティッシュコロンビア州)では、そのように分類されました。

税関で何か聞かれた場合には①~③を説明する準備をしておきつつ、基本的にはワインだと考えて持ち込み可能な量を調整すればよいでしょう(もちろん、可能な方には直接当事国の税関に確認されることをおすすめします!)


お酒を割らずに持ち運ぶための、3つのTIPS

さて、免税枠を調べたら、あとはいかに割らずに持ち運ぶかです。せっかく大事に持って行ったお酒がスーツケース内で割れていたりしたら・・・悲しいことこの上ないです!

ということで、割らずにお酒を持ち運ぶために知っておきたいことを、3つご紹介します!

その1 四合瓶は、ワインボトル専用ふわふわ緩衝材で包め!

四合瓶くらいのサイズの大きめボトルをスーツケースに入れる時には、ワインボトル専用の緩衝材を使いましょう。

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私が利用しているのはこの緩衝材空気を入れるとパンパンに膨らんで、ボトルを完全に包み込んでくれます。今の所、輸送中に破れるというような問題は生じていません。

また、その他にも『Wine Cradle』という製品もあり、こちらは何度も繰り返し使えるタイプとして人気があるようです。

その2 小さいボトルは、DIYアタッシュケース!

180mlや300mlというような小さめのボトルを運ぶ際、私は100均製品でDIYしたボックスを使っていて、これがなかなか安心感があります。

材料は次の通り。

材料
・ちょうどいい大きさのケース
・シンプルなスポンジ

作り方は次の動画(15秒)を参考にしてください。

この動画で作ったケースだと、150mlなどの短めのボトルが2つ入るくらいの大きさです。

別のプラケースで作れば、300mlくらいまでの少し大きめのボトルが入るケースも作ることができます。実際のパッキング開封動画もあるので、参考にしてみてください。

その3 お酒がスーツケースの中で勝手に動かないよう、がっちり固定

最後に重要なことが、お酒がスーツケースの中でガラガラと動かないようにすることです。お酒が勝手に動いてしまうことで、お酒同士やお酒とスーツケース内の他のものがぶつかり合って、割れる原因となります。

それを防ぐために、まずはタオルや衣類などでなるべく隙間を埋めましょう。

また、少しでも荷物を丁寧に扱ってもらうために、空港で荷物を預ける際には「割れ物です」もしくは「フラジャイル(Fragile)」と言いましょう。空港によっては、それ専用のラインで荷物を扱ってくれます。


特に日本酒を持ち運ぶ場合に気をつけたいこと

特に持ち運ぶのが日本酒である場合、いくつか気をつけたほうがいいことがあります。

光と温度には特に気をつける

日本酒は、強い光や高い温度に弱い飲み物です。

したがって、持ち運びの際にはなるべくそういった環境に晒さないように配慮してあげるとよいでしょう。

例えば、お酒は出かける直前まで冷やしておき、現地でホテルに到着したらすぐに冷蔵庫などに入れると良いです。なお、飛行中は上空の寒い空気に晒されているので、かなり冷え冷え状態で運ばれます。

光に関しても、できれば新聞紙などで一周包んだ状態でパッキングすると良いでしょう。スーツケースに入れているうちは光に当たることもないでしょうが、現地ですぐに光を遮るものが手に入るとは限らないので、あらかじめ持っていくのが良いです。

日本酒の保存・管理について詳しくは『ご家庭で日本酒を保存する際に気をつけて欲しいこと』をご覧ください。

「生酒」系は品質の維持が難しい

どれだけ気をつけていても、製造工程で火入れをしていない生酒系のお酒の品質管理は難しいものです。それが長距離移動で、温度も気圧も変わりやすい飛行機での輸送だとなおさら。

ということで、海外の方へのお土産に選ぶのであれば、生酒はあまり適さないかもしれません

普通に火入れをしたお酒のほうが、管理は楽になります。


まとめ

以上、海外の方にお土産として日本酒を持参する際の注意点でした。重要キーワードは「免税範囲の確認」「割らずに持ち運ぶパッキング術」「日本酒特有の注意事項」です。

私はいろんな国の方と一緒に日本酒を飲んでいますが、日本人が「美味しい」と感じるお酒は、普通に海外の方も気に入ってくれるような印象があります。

逆に有名銘柄を知らない分、フラットな状態で日本酒を楽しんでもらえるので、自分のお気に入りの日本酒をお土産に持って行き、一緒に飲んだりすると喜ばれるかもしれません!

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最後になりますが、私は普段日本酒の情報サイト『うまさけ』を運営しています。日本酒の様々な基本情報と、本記事のような海外在住者ならではの耳より情報を更新しているので、もしよければ訪問してみてください!

参考:
Customs Information - France-Diplomatie - Ministry of Foreign Affairs and International Development
Official Site of Korea Tourism Org.: Customs Allowances
Isenções, Cotas, Limites Quantitativos e Duty Free — Secretaria da Receita Federal do Brasil
Travellers - Residents Returning to Canada

《Leo Tohyama(遠山怜欧)》

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