TOP / お酒を選ぶ / ワイン / 芳醇な甘さ!人気のデザートワインおすすめランキングTOP10【専門家厳選】

デザートワインとは、主として食後に楽しむ甘口ワインのこと。日本で売られているワインの多くが辛口ですが、とろりと甘いデザートワインにもすばらしい魅力があります。

今回はデザートワインをテーマに、ワイン選びに役立つ基本事項を解説。ワインエキスパートの筆者が選ぶ、おすすめのデザートワインを10本ご紹介します。国内で入手しやすくておいしいデザートワインを世界中から選びましたので、ぜひ参考にしてください。

デザートワインの基礎知識

デザートワイン

デザートワインが甘くなる仕組み

「デザートワイン」とひとくくりにされる甘口ワインですが、その造り方はさまざまです。まず、甘口ワインの主な造り方を簡単に確認しておきましょう。

糖度の高いぶどうで造る

ぶどうそのものの糖度を通常よりも高めることで甘口ワインを造る方法です。糖度を高める手法には、以下のようなものがあります。

遅摘みする

収穫時期を遅らせる手法。限界まで糖度を高めてから収穫します。ドイツの「シュペートレーゼ」が有名です(シュペートレーゼのワインが必ず甘口だというわけではないので注意)。

凍らせる

氷結したぶどうを使います。凍ったままでぶどうを圧搾することで、果粒内の水分は凍る一方、甘いエキスの部分は凍らずに流れ出てくるのです。主にカナダやドイツなどの寒冷な地域で用いられる手法で、こうして造ったワインを「アイスワイン」「アイスヴァイン」と呼びます。

陰干しする

収穫したぶどうを陰干しすることにより、水分を蒸発させて糖分を凝縮させます。フランス・ジュラ地方の「ヴァン・ド・パイユ」やイタリアの「パッシート」「レチョート」が有名です。

貴腐ぶどうで造る

「ボトリティス・シネレア」という菌(貴腐菌)を意図的にぶどうの果皮に付着させることで、果粒内の水分を蒸発させ糖分を凝縮させます。こうして生まれたぶどうを「貴腐ぶどう」と言い、貴腐ぶどうから造ったワインを「貴腐ワイン」と呼びます。

フランスのソーテルヌ、ドイツのトロッケンベーレンアウスレーゼ、ハンガリーのトカイ・アスー・エッセンシアの3つが「世界3大貴腐ワイン」とされています。

発酵を途中で止める

こちらは、醸造段階でワインを甘口にする方法です。

ワインにおけるアルコール発酵とは「果汁の糖分をアルコールに変えること」ですので、このアルコール発酵を途中で止めると、ワインの中に糖分が多く残ります。

アルコール発酵は、酵母によっておこなわれています。この酵母には、液体のアルコール度数が15度以上になると活動を止めるという性質があります。したがって、発酵の途中にブランデーなどのアルコール度数の高いお酒をワインに加えると酵母の活動が止まり、アルコール発酵がそれ以上進まなくなるのです。

こうして造られた甘口ワインを「フォーティファイドワイン」「酒精強化ワイン」と呼びます。代表的なフォーティファイドワインは、スペインのシェリー、ポルトガルのポートワインとマデイラワインの3つです。フランスのVDN(Vin Doux Naturel、ヴァン・ドゥ・ナチュレル)も上記の方法で造られます。

また、フランスのVDL(Vin de Liqueur、ヴァン・ド・リクール)もフォーティファイドワインのひとつですが、こちらは未発酵の果汁にアルコールを添加してから発酵・熟成させます。

デザートワインの楽しみ方

一番お手軽なのは、ワインそのものをデザートとして楽しむこと。デザートワインの濃密な甘みは、食後のひとときにぴったり!バニラアイスやコンポートなどのスウィーツに、少量のデザートワインをたらして味わうのも絶品ですよ。

デザートワインを加えるだけで、いつもの甘味が贅沢な大人のデザートになります。

さらに、チーズと合わせるのもおすすめです。特に、青カビチーズとデザートワインの相性は抜群ですので、ぜひ一度試してみてください。

また、意外かもしれませんが、甘口ワインは食事中にも楽しめます。たとえばソーテルヌの貴腐ワインは、伝統的にフォアグラと合わせて楽しまれてきました。パテなどの前菜と合わせるのもおすすめです。

いずれの場合も、白ワインよりも冷やして味わうのが基本。冷たくすることで、甘さ以外の要素がしっかりと感じられるようになります。およそ6~8℃を目安にしましょう。

専門家が選ぶおすすめデザートワインランキングTOP10

第10位:バニュルス/M.シャプティエ

まずご紹介するのは、『マリアージュ:神の雫 最終章』にも登場したフランスの甘口赤ワイン「バニュルス」です。ほとんどレーズンのようになった遅摘みのグルナッシュを使い、発酵途中にアルコールを添加して発酵を止めることで、ぶどう本来の甘みを残しています。

ドライフルーツや火を入れたオレンジ、カカオや紅茶のようなニュアンス。

ガトーショコラやフォンダンショコラと合わせるのが鉄板ですが、いちごとの相性も抜群です。

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第9位:トカイ・クラシック・サモロドネ/トカイ・マチック・ワイナリー

トカイといえばハンガリーというイメージが強いかもしれませんが、トカイ地方の一部はスロヴァキアにも属しています。こちらは、そのスロヴァキア・トカイ地方で造られたトカイワイン。たいへんコストパフォーマンスに優れた1本です。

品種には、フルミントとリポヴィナ、イエロームスカートを使用。完熟アプリコット、はちみつをかけたくるみ、シナモンのニュアンスを感じます。

美しい酸味とわずかな苦味が加わることで、厚みのある甘口ワインとなっています。

第8位:ヴィタ・アイスワイン・ヴィダル/ピリテリー・エステート・ワイナリー

続いては、カナダのオンタリオで造られるアイスワイン「ヴィタ・アイスワイン・ヴィダル」をご紹介。使われているぶどうは、カナダ産アイスワインの代表品種であるヴィダル。通常のワインの10倍ものぶどうを使った贅沢なワインです。

白桃やライチの芳醇な果実感と、はちみつやレーズンのような濃密な甘さ。

ぎゅっと凝縮された香りと味わいは食後のデザートにぴったりです。

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第7位:氷果の雫 /林農園 五一わいん

日本の長野県・塩尻で、ナイアガラというぶどう品種から造られるデザートワイン「氷果の雫」。完熟したぶどうを凍らせることで、糖度を上げて造るアイスワインです。

ドライりんごやはちみつのような上品な甘みと、柑橘類やハーブのすっきりとした酸味。

爽やかな余韻を持っているので甘すぎることもなく、リッチでありながらも気品あふれるワインです。

第6位:ヴァインハイマー・キルヒェンシュトゥック・ベーレンアウスレーゼ/ハインフリート・デクスハイマー

極甘口ワイン造りで有名な造り手による、コストパフォーマンスに優れた「ヴァインハイマー・キルヒェンシュトゥック・ベーレンアウスレーゼ」。平均樹齢36年のフクセルレーベを使っています。

ぶどうの実がちょうどよい状態になるのを粘り強く待って収穫することで生まれる、上質な香りと味わいは絶品。

はちみつやアプリコットを感じさせる自然で上品な甘さを心地よい酸が引き締める、バランスの取れた味わい。

「トロッケンベーレンアウスレーゼでは濃厚すぎる」という方にも試していただきたい、ハイクオリティなワインです。

第5位:シャトー・クーテ/シャトー・クーテ

フランス・ソーテルヌのバルザック地区でトップに立ち続ける、シャトー・クーテの貴腐ワイン。品種はセミヨンとソーヴィニヨン・ブラン、ミュスカデルです。

バルザック地区の貴腐ワインは、ソーテルヌ地区に比べて酸味が強めで、エレガントでバランスの取れたワインに仕上がる傾向があります。

こちらのキュヴェも、パッションフルーツや柑橘類を思わせる甘酸っぱさが魅力。濃厚な甘みが豊かな酸によって引き締められ、優美な味わいを生み出しています。

第4位:ヴィンサント・デル・キャンティ・クラシコ/フォントディ

イタリアを代表するデザートワインの「聖なるワイン(ヴィン・サント)」。陰干しして糖度を高めたぶどうを小樽で発酵・長期熟成して造られています。

使用品種は、キャンティ・クラシコの原料でもある黒ぶどうのサンジョヴェーゼと、白ぶどうのマルヴァジア。

ドライアプリコットやレーズンを思わせる重厚で甘い香りに、栗や上質なタバコのニュアンスが加わります。半世紀近くの熟成ポテンシャルを秘めるワインです。

第3位:ディズノク・トカイ・アスー・6プットニョシュ/ディズノク

1743年にハンガリー王室から特級畑に指定された歴史を持ち、トカイ生産者として最高評価を得ているディズノクによる貴腐ワイン「ディズノク・トカイ・アスー・6プットニョシュ」。糖分量は最高レベルの「6プットニョシュ」と、濃厚な甘みを味わえます。

煮詰めたアプリコットやマーマレード、ドライフルーツやはちみつ、そしてかすかなミントとスパイス。

とろりとした甘さとフレッシュな酸味のバランスが絶妙です。

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第2位:クラッハー・トロッケンベーレンアウスレーゼ/クラッハー

ドイツのお隣、オーストリアのトロッケンベーレンアウスレーゼ。生産者はオーストリアの甘口ワイントップ生産者で、ワイン評論家のロバート・パーカー氏にも5つ星生産者として高く評価されているクラッハーです。こちらのトロッケンベーレンアウスレーゼは、『日経プラス1』の「何でもランキング」デザートワイン部門で第1位を獲得した経験もあります。

使用品種はウェルシュリースリング・シャルドネ・トラミネールで、複数のヴィンテージをブレンドして造られています。うっとりするような甘さの中に心地よい旨味が感じられるでしょう。

もちろん長期熟成可能ですが、「今すぐ飲んでもおいしい貴腐ワイン」でもあります。買ってすぐに最高峰のおいしさを楽しめるのは、大きな魅力ではないでしょうか。

第1位:シャトー・ギロー/シャトー・ギロー


第1位としてご紹介するのは、フランス・ソーテルヌ格付第1級のシャトー・ギローによる貴腐ワインです。

第1級の名にふさわしい、丁寧なワイン造りを続けているギロー。こちらのワインは平均樹齢35~40年のセミヨンに、低収量で収穫したソーヴィニヨン・ブランをブレンド。凝縮されたぶどうの旨味は、オーク樽での18〜24か月の熟成を経て、さらなる濃密さとエレガンスを身にまといます。

上質なはちみつ、熟したアプリコットやマンゴーのジャム、柑橘類を思わせる酸、そして樽由来のスパイスのニュアンス……さまざまな要素が絶妙に溶け合うリッチな貴腐ワイン

熟成ポテンシャルも高いので、しばらく寝かせて大切な日に開けるのがおすすめです。

デザートワインの濃密なおいしさを楽しんで

デザートワイン

今回は、とろりとした甘みが魅力のデザートワインをご紹介しました。

甘口ワインにはさまざまな楽しみ方があります。チーズやスイーツと合わせるのはもちろん、食後にワインだけでデザートにすることも可能。フォアグラのパテなどと合わせて、食中に味わうのもおすすめです。

普段は辛口ワインがお好きな方も、これを機会にぜひデザートワインのおいしさを楽しんでみてくださいね。