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ワンコインから高級品まで!人気のチリワインおすすめランキングTop10【ソムリエ監修】

日本に輸入するワイン量、No.1の国チリ。 ヨーロッパと比べるとワインのイメージが薄いかもしれませんが、実は安くて美味しいワインを生産する一大ワイン国家なんです。 今回は、ソムリエの私がおすすめする人気のチリワインランキ …

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日本に輸入するワイン量、No.1の国チリ。

ヨーロッパと比べるとワインのイメージが薄いかもしれませんが、実は安くて美味しいワインを生産する一大ワイン国家なんです。

今回は、ソムリエの私がおすすめする人気のチリワインランキング形式で10本ご紹介。さらに、チリワインの特徴やぶどう品種にいたるまで。自宅で飲むデイリーワインとしても最適な、チリワインの魅力を余すことなくお伝えいたします。

日本で大人気のチリワイン!

財務省の統計によると、ワインの国別輸入数量(2018年)においてチリは第1位です。その要因は、2007年に日本とチリの間で締結した経済連携協定(EPA)にあります。

EPAによって、チリワインの関税は、段階的に引き下げられ、2019年4月に完全撤廃。チリワインの価格は下がり、チリワインの輸入量は急増しました。

チリワインの歴史と特徴

チリ

チリワインの歴史は、16世紀頃の修道院から始まります。元々は、土着品種のパイスを使って、ワインを造っていたのだそう。

その後、1851年、チリのブドウ栽培の父・シルヴェストーレ・オチャガビアがカベルネ・ソーヴィニヨン、メルロー、ピノ・ノワール、シャルドネなどのヨーロッパ系のブドウ品種をフランスから輸入し、フランスの醸造家の指導のもと先進的なワイン造りを始めます。

チリは、19世紀後半にヨーロッパで猛威をふるったフィロキセラによるブドウ樹の被害を世界で唯一受けなかった国としても知られています。

さらに、年間100日以上の晴天に恵まれ、ベト病などの心配もなく、ブドウがよく育ちます。病害虫の悩みがないので、農薬散布はゼロ。

そのためチリのテロワールは、ブドウを栽培するには、理想的といえるのです。

近年では、フランスやスペインのワインメーカーが競ってチリに進出。今やチリワインは、世界の注目の的になっています。

ワンコインで買えるリーズナブルなワインも美味しい

チリワイン最大の魅力といえば、やはり手に取りやすい価格帯。

チリは、ヨーロッパのワイン大国と比較して人件費や土地代が比較的安いため、コストを抑えながらワインを生産することが可能なんです。また、広大な自然を活かし大規模な生産を行うことで、大量生産・大量ロットでの販売が可能。

また、先述したように関税が低いことも日本で低価格のチリワインを手に入れられる理由の1つとなっています。

価格帯に目が行きがちですが、味のクオリティーも本物。特に“チリカベ”と呼ばれる、カベルネ・ソーヴィニヨンを使った重たいワインはワイン上級者でも納得するほどレベルの高い物が多いことで知られているのです。

安いだけじゃない!高級品質なワインも人気

安くて旨いが特徴のチリワインですが、中には1万円を超える高級な銘柄もあります。

先述したように、チリのワイン造りはヨーロッパのワイン先進国の伝統的なスタイルが発祥です。その後、伝統的な製法をリスペクトしながらもより近代的な手法を取り入れるなどして品質を向上させるなど、ワイン新興国だからこそできる工夫で品質を向上させていきました。

また、高級ワインと言っても味を考えれば実はお手頃なのがチリワイン。ヨーロッパ産のものであれば数万円するクラスのものが、1万円前語で味わえるなど、安値のワインと同様に“お値段以上“のクオリティーの高さが特徴なのです。

チリワインに使う主なブドウ品種

チリワインのぶどう品種

チリは、主にヨーロッパ系のブドウ品種からワインを醸造しています。

黒ブドウは、カベルネ・ソーヴィニヨン、メルロー、カルメネール、シラー、ピノ・ノワールなど、白ブドウは、ソーヴィニヨン・ブラン、シャルドネ、セミヨンなどです。

特に、カルメネールは、フランス・ボルドーで絶滅した品種。チリでは、栽培が見事に成功し、チリの代表的なブドウ品種のひとつになっています。

おすすめの「チリワイン」ランキングTop10を発表

10位 アルパカ カルメネール/サンタ・ヘレナ

サンタ・ヘレナ・アルパカ カルメネール [ 赤ワイン チリ 750ml ]

サンタ・ヘレナは、1942年創業のチリのワイナリー。

このアルパカは、日本のワインショップなどでもよく見かけるデイリーワインにおすすめの1本。ラベルに描かれている“アルパカ”が目印です!!ラインナップが豊富で、1コイン(500円)前後で購入できるというコスパの高さがなんといっても特徴。

今回ご紹介する「アルパカ カルメネール」は、カルメネール100%の赤ワイン。果実味と野性味あふれるエキゾチックな味わいです。ビギナーにもおすすめなので、ぜひお試しあれ!

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9位 コノスル・レゼルバ・エスペシャル ソーヴィニヨン・ブラン/ヴィーニャ・コノスル

コノスル ソーヴィニヨン・ブラン レゼルバ・エスペシャル ヴァレー コレクション [ 2018 白ワイン 辛口 チリ 750ml ]

ヴィーニャ・コノスルは、1993年にチリで設立されたワイナリー。ラベルには、ブドウ畑に作業に行くための自転車が描かれています。

ブドウ畑をのぞくと、植物が生え、昆虫が飛び交い、ガチョウや羊が闊歩。ワイナリーでは、最新のテクノロジーを駆使し、ワイン醸造を行っているのだそう。英国業界紙主催の「最も称賛されるワインブランド」では、世界トップ20にも選出された実力派ワイナリーです。

「コノスル・レゼルバ・エスペシャル ソーヴィニヨン・ブラン」は、カサブランカ・ヴァレーの冷涼な気候が生んだソーヴィニヨン・ブラン100%で仕立てる白ワイン。

グレープフルーツの清涼感とミネラルの苦味が特徴です。およそ1000円前後と手に取りやすい価格も嬉しいですよね!

8位 サンタ・ディグナ・エステラード・ブリュット・ロゼ/ミゲル・トーレス・チリ

「サンタ・ディグナ・エステラード・ブリュット・ロゼ」は、500年の歴史を刻むチリワインの原点であるパイス100%で仕立てたスパークリングワイン。

シャンパーニュ&スパークリング世界選手権2016の2部門で賞に輝くなど、専門家からの評価も高い折り紙つきの一品です。

「この価格でこのクオリティーのワインが飲めるの!?」と、ハイコスパなチリワインに思わず笑みがこぼれてしまいます。

シャンパーニュ方式で醸造した果皮を含んだロゼは、鮮やかな色調と芳醇なアロマ、コクのある味わいをもっています。食前の1杯にもぜひ!

7位 ドン・メルチョー カベルネ・ソーヴィニヨン/コンチャ・イ・トロ

コンチャ・イ・トロは、1883年、スペインの貴族ドン・メルチョーがチリのマイポ・ヴァレーに設立したワイナリー。ワインスペクター誌の「南米のベストワイナリー」に選ばれています。

「ドン・メルチョー カベルネ・ソーヴィニヨン」は、チリワインの最高峰のひとつ。英国の豪華客船クィーンエリザベス2世号のワインリストにその名がありました。カベルネ・ソーヴィニヨン主体に、カベルネ・フランをブレンドしたもの。骨格のあるボディは、飲み応えがあります。

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6位 シャルドネ・レゼルヴ・バレル・セレクション フィンカ・パタゴニア/フィンカ・パタゴニア

フィンカ・パタゴニアは、チリワインの新境地を模索し、パタゴニアでブドウを育て、ワインを醸造するワイナリー。パタゴニアは、チリ南部の氷陸地帯が広がる冷涼な地域です。

「シャルドネ・レゼルヴ・バレル・セレクション フィンカ・パタゴニア」は、手摘みで収穫したブドウを使い、フレンチオークで澱と共に熟成させます。リンゴの蜜や甘夏柑のようなシトラスの香りに加え、トロピカルフルーツのようなニュアンスも感じ取れる華やかな1杯です。

5位 クロ・デ・ファ/ヴィニャ・マーティ

クロ・デ・ファ ヴィニャ・マーティ 2013年 チリ マイポ・ヴァレー 赤ワイン 750ml

ヴィニャ・マーティは、フランスの醸造家パスカル・マーティがチリに設立したワイナリーです。パスカル・マーティは、「シャトー・ムートン・ロートシルト」「オー・パス・ワン」「アルマヴィーヴァ」といった、世界的にも有名な高級ワインを造った世界屈指の醸造家。

そんなカリスマが作った第4作目がこちらの「クロ・デ・ファ」です。

「クロ・デ・ファ」は、カベルネ・ソーヴィニヨンを主体に、ふくよかなメルローとスパイシーなシラーをブレンドした1本。ブドウは、パスカル・マーティが心酔するマイポ・ヴァレー・D.O.ピルケで育てられます。

チリ赤ワイン最上のテロワールのひとつである、D.O.ピルケで造られたぶどうの旨味を是非ご堪能あれ。

4位 エスクード・ロホ シャルドネ/バロン・フィリップ・ド・ロートシルト・マイポ・チリ

バロン・フィリップ・ド・ロートシルト・マイポ・チリは、フランス・ボルドー地方のメドック格付け第1級のシャトー・ムートン・ロートシルトを所有する名門のワインメーカーがチリに設立したワイナリーです。

「エスクード・ロホ シャルドネ」は、シャルドネ100%の白ワイン。チリの海岸沿いにある冷涼なカサブランカ・ヴァレーで育てたシャルドネをフランスの醸造技術で仕立てたものです。

酸味と甘味のバランスがよく、バターのようなクリーミーなコクと樽の苦味が特徴の存在感のある1本。海鮮系のおつまみや、さっぱりとしたサラダなどとあわせて楽しんでみては?

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3位 コルディエラ カリニャン/ミゲル・トーレス・チリ


ミゲル・トーレス・チリは、スペインで140年の歴史を誇るトーレスがチリに設立したワイナリー。ヨーロッパのワインメーカーの中で初のチリ進出を果たしたパイオニア的存在です。

「コルディエラ カリニャン」は、スペイン原産のブドウ品種カリニャン100%の赤ワイン。黒みがかった濃い紫の色調で、プラムジャムやアメリカンチェリー、黒コショウなどのアロマを放ち、果実の強い酸味と甘味、タンニンの渋みをもった味わいが特徴。余韻に、樽由来のチョコレートの苦味が残ります。

濃厚なお肉料理などと合わせて、リッチに楽しみたいですね。

2位 バロン・ダ/アリストス

アリストスは、ブルゴーニュで頭角を現すティボー・リジェ・ベレールがチリに設立したワイナリー。ティボー・リジェ・ベレールのリシュブールは、かの有名な「ロマネ・コンティ」と肩を並べるほどといわれています。

「バロン・ダ」は、カベルネ・ソーヴィニヨンを主体に、マルベックとカルメネールをブレンドした赤ワイン。

チリの3つの異なるテロワールで育てた3品種のブドウをワインに仕立てた渾身の1本。いつもの濃密なチリの赤とは、ひと味違ったエレガントな雰囲気に驚くこと請け合い。

チリワインの懐の深さをご堪能あれ!

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1位 パープル・エンジェル/モンテスS.A.

モンテスS.A.は、1988年にチリの醸造家アウレリオ・モンテスが設立したチリのトップワイナリーです。ワイン評論家ロバート・パーカー氏は、モンテスS.A.が手がけるワインを「チリワインが到達できる最も高いレベル」と絶賛しています。

「パープル・エンジェル」は、カルメネールを主体に、プチ・ヴェルトをブレンドしたフルボディの赤ワイン。新樽比率100%のフレンチオークで18か月もの期間熟成している1本です。

深い紫色の色調に加え、なめし皮のような深い香りを放ち、ジャムの甘味とチョコレートのコクをもち合わせています。魅惑的な印象。まるで、紫色の天使が舞っているかのようです。

チリワインの最高峰とも言われてている1本、ぜひ一度試してほしいですね!

高品質のワインが低価格で手に入る!チリワインで乾杯

チリワイン

いかがでしたか?

ヨーロッパに比べるとワインの印象がまだ薄いチリですが、高品質で安いワインが目白押しなんです!

チリワインを飲むと、価格の安さと品質の高さに毎度驚かされます。

各種オンラインショップでは、これ以外にも美味しいチリワインがたくさん売っています。今回の記事を参考に、チリワインの新たな魅力に触れてみてはいかがでしょうか?

《高階明子》

高階明子

ペンネームはMartini100。ソムリエとチーズコーディネーターの資格があります。 ワインにズボッ!と、はまっています。 夫と二人暮らし。

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