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安旨ワイン!カベルネ・ソーヴィニヨンの人気おすすめランキング10選【専門家監修】

濃厚で力強い赤ワインを生み出すぶどうとして、ワイン愛好家に根強い人気を誇るカベルネ・ソーヴィニヨン。フランス・ボルドー地方のぶどうとして有名ですが、フランス以外の国でもカベルネ・ソーヴィニヨンから美味しいワインがたくさん …

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濃厚で力強い赤ワインを生み出すぶどうとして、ワイン愛好家に根強い人気を誇るカベルネ・ソーヴィニヨン。フランス・ボルドー地方のぶどうとして有名ですが、フランス以外の国でもカベルネ・ソーヴィニヨンから美味しいワインがたくさん造られています。

今回は、世界で造られるカベルネ・ソーヴィニヨンのワインからおすすめの銘柄を10本セレクトし、ランキング形式でご紹介します。このぶどうから造られるワインには非常に高価なものもありますが、この記事では1万円以下で手に入る銘柄を集めてみました。ぜひ参考にしてくださいね。

カベルネ・ソーヴィニヨンってどんなぶどう?

カベルネ・ソーヴィニヨン

ランキングに入る前に、カベルネ・ソーヴィニヨンというぶどうについて、味わいや主な産地などの基本事項を確認しておきましょう。

カベルネ・ソーヴィニヨンの特徴・味わい

カベルネ・ソーヴィニヨン(Cabernet Sauvignon)は、フランス南西部ボルドー地方原産の赤ワイン用ぶどうです。

ほかのぶどうと比べて果皮が厚いのが大きな特徴。果皮には渋味成分のタンニンが豊富に含まれるので、カベルネ・ソーヴィニヨンから造る赤ワインは、一般的に苦味や渋味を伴った力強い味わいになります。また香りや味わいの中には、カシス・ブルーベリー・ブラックベリーなど、紫~黒系の果実味を持つものが多いです。

このぶどうから造られたワインは、長期熟成に耐えられるのも魅力です。若いうちは荒々しい印象を持つものもありますが、寝かせておくとタンニンが溶け込み、なめらかで気品のある味わいに変化します。

カベルネ・ソーヴィニヨンで造られた最高級ワインの中には、数十年の熟成を経てようやく最高のポテンシャルを発揮するものもあるほどです。

カベルネ・ソーヴィニヨンの主な産地

カベルネ・ソーヴィニヨンの畑

カベルネ・ソーヴィニヨンは土壌への適応力が高く、比較的育てやすいぶどうだと言われています。そのため、原産地のフランスだけでなく世界中で広く栽培されており、あらゆるワイン用ぶどうの中で最大の栽培面積を誇っているのです。

以下では、多くの産地の中から特に有名な場所を取り上げて、その特徴をご説明します。

フランス

フランスでは、原産地のボルドー地方はもちろん、南部のラングドック・ルーション地方でもカベルネ・ソーヴィニヨンが栽培されています。

フランスのワイン造りではカベルネ・ソーヴィニヨンを単体で用いることが少なく、多くの場合、メルロやカベルネ・フランとブレンドされるのが特徴

ボルドーの名だたる高級ワインから毎日気軽に飲めるワインまで、幅広いタイプのワインが生み出されています。

アメリカ

カベルネ・ソーヴィニヨンの高級ワインが造られる国として、フランスと並んで有名なのがアメリカ。特に、カリフォルニアはカベルネ・ソーヴィニヨンの栽培が盛んに行われている州です。その中でも、ナパやソノマといった地域では、凝縮度が高く樽由来の香りが濃厚なワインが生み出されています。

中には、ブラインドテイスティングでボルドーの一級シャトーに打ち勝つほどのハイクオリティなワインも生まれているのです。最近では、オレゴンやワシントンなどの冷涼な地域でも、カベルネ・ソーヴィニヨンが栽培されるようになりました。

チリ

チリカベ」というジャンルが生まれたことからもわかるように、チリはカベルネ・ソーヴィニヨンの栽培に非常に適した環境を持つ国です。国内の幅広い地域でカベルネ・ソーヴィニヨンの栽培が行われており、生み出されるワインの性格も多種多様。

チリのカベルネ・ソーヴィニヨンは、ミントのような清涼感を感じさせるのが特徴です。

イタリア

イタリアでは、特にトスカーナ地方で良質なカベルネ・ソーヴィニヨンのワインが生み出されています。この地方には、従来のイタリアワインの枠組みにとらわれず自由な発想で造られる「スーパータスカン(スーパートスカーナ)」というワイン群が存在しています。

この概念のもとトスカーナでは、フランスのぶどうであるカベルネ・ソーヴィニヨンを使って高級な赤ワインが造られているのです。

この他にも、多数の国と地域でカベルネ・ソーヴィニヨンの栽培が行われています。ぜひいろいろな地域のカベルネ・ソーヴィニヨンを飲み比べて、土壌や気候の違いを感じてみてくださいね。

世界のカベルネ・ソーヴィニヨンワインおすすめランキング

それでは、カベルネ・ソーヴィニヨンで造られたおすすめのワインを10本ご紹介します。

10位 カベルネ・ソーヴィニヨン・レゼルバ ・エスペシャル/ヴィーニャ・コノスル


まずは、南米チリで造られるこちらのワインからご紹介しましょう。

ヴィーニャ・コノスルによって、カベルネ・ソーヴィニヨンの銘醸地であるマイポ・ヴァレーで造られている「カベルネ・ソーヴィニヨン・レゼルバ ・エスペシャル」。コノスルのワインは、コンビニやスーパーマーケットでも入手しやすいので、飲んだことがある方も多いかもしれません。ただしこちらは、店頭でよく見る自転車マークの「ビシクレタ」シリーズよりも一段上の上級キュヴェ。より優れた条件の畑で採れたぶどうを使い、熟成期間もより長く取っているため、凝縮感と複雑さが格段に違います。

ラズベリーやカシスなどの果実感に、灰や木のような香りが加わって味わいに深みを与えます。お手頃価格でワンランク上の味わいを楽しみたい方におすすめです。

9位 カセドラル・セラー・カベルネ・ソーヴィニヨン/KWV

KWV カセドラル・セラー カベルネ・ソーヴィニョン [ 赤ワイン フルボディ 南アフリカ 750ml ]

続いてご紹介するのは、南アフリカで造られるワイン「カセドラル・セラー・カベルネ・ソーヴィニヨン」。生産者の「KWV」とは「南アフリカぶどう栽培協同組合」のこと。約4,500ものぶどう農家を株主とする株式会社で、政府機関とも連携を取りながらワイン造りの技術革新や品質向上に取り組んでいるリーディングカンパニーです。

そんなKWVが造るこちらのワインは、ステレンボッシュ地区・パール地区・ウェリントン地区のそれぞれで採れたカベルネ・ソーヴィニヨンをブレンドしたもの。異なる土壌で育ったぶどうを合わせることで、香りや味わいに奥行きや複雑さが生まれます。

ワイン・コンサルタントの田辺由美氏が「カベルネ・ソーヴィニヨンの教科書的1本」と評したこのワインは、濃旨ワインがお好きな方にぜひ一度味わってみていただきたい1本です。

8位:レゼルヴァ・カベルネ・ソーヴィニヨン/ボデガ・ノートン

【2本目以降1本につき700円引・最大10本まで】ボデガ ノートン カベルネ ソーヴィニヨン レゼルヴァ 2017 BODEGA NORTON CABERNET SAUVIGNON RESERVA

チリのお隣の国、アルゼンチンで造られるワイン「レゼルヴァ・カベルネ・ソーヴィニヨン」。

ボデガ・ノートンは、クリスタルガラスで有名なスワロフスキー社が所有するワイナリー。銘醸地メンドーサにワイナリーを構え、「多くの人にワインを楽しんでほしい」という思いのもと、洗練されたワインをリーズナブルな価格で造っているのが特徴です。

中でもこちらのワインは、低価格ながら驚くべきクオリティを持つ1本。樹齢30年以上のぶどうから生み出される豊かな果実味と、オーク樽由来の甘く香ばしい香りが、絶妙なハーモニーを奏でます。

余韻に至るまで重厚な凝縮感を持つこちらのワインは、ぜひボリューミーなお料理と共にお楽しみください。

【あす楽】 ボデガ ノートン カベルネ ソーヴィニヨン レゼルヴァ 2017 750ml アルゼンチン 赤ワイン

7位:シシェル・ポイヤック/メゾン・シシェル

ここで、フランス・ボルドーワインの登場です。

ボルドーといえば、高級ワインを造る「5大シャトー」が有名。この「シシェル・ポイヤック」は、5大シャトーのうち、カベルネ・ソーヴィニヨンの銘醸地ポイヤックにある3つのシャトーのいずれかで造られたワインです。

ただしこのワインには、一級格付けのための厳しい選別基準から少し外れたぶどうを用いているので、価格はとてもリーズナブル。

基準を満たさないとは言え、その味わいは一級シャトーの力強さとエレガントさを確かに感じさせます。お値打ち価格で、一流ワインの片鱗を味わってみませんか?

6位:北信カベルネ・ソーヴィニヨン/シャトー・メルシャン

続いては、日本ワインのご紹介です。

こちらは長野県の北信地区で造られた「北信カベルネ・ソーヴィニヨン」。北信地区には、水はけのよい土壌、温度差の大きさや雨の少なさなど、ぶどう栽培に適した環境が揃っています。

ブルーベリーやブラックチェリーなどの果実感が豊かに香った後に、18カ月間の樽熟成によって生み出されるチョコレートやコーヒー、ヴァニラやスパイスなどの深い香りが訪れる1本。くっきりとした輪郭と、きめ細やかなタンニンが非常にエレガントなワインです。

「日本の赤ワインと言えばマスカット・ベーリーAだ」と思っておられる方に、ぜひとも試していただきたいカベルネ・ソーヴィニヨンです。

5位:マス・ラ・プラナ/トーレス

次はスペインから、プレミアムなカベルネ・ソーヴィニヨンをご紹介します。

造り手は、150年以上の歴史を持つスペイン屈指の名門ワイナリー、トーレス。そのトーレスが誇るトップキュヴェのひとつが、こちらの「マス・ラ・プラナ」。なんと、ボルドーの格付け一級シャトーであるラ・トゥールやオー・ブリオンを超える評価を獲得したことさえある1本です。

ブラックカラントやブラックベリーなどの凝縮された果実味に、ブラックオリーブやタバコのような深みが。

フレッシュな酸と力強くもしなやかなタンニンが絶妙に溶け合い、旨味とコクを伴って長い余韻へと続きます。スペインワインの最高峰を、ぜひ味わってください。

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4位:グイダルベルト/サッシカイア

こちらは、イタリア・トスカーナ地方のカベルネ・ソーヴィニヨンを使ったワイン「グイダルベルト」。

造り手は、スーパータスカンの元祖、サッシカイア。その最上級キュヴェ「サッシカイア」に隣接する畑のぶどうで、またヴィンテージによってはサッシカイアのぶどうをブレンドして造られるセカンドラベルがこちらの1本。

著名な評論誌において常に高評価を受けるこのワインは、なめし革やスパイスのような官能的な香り、そしてシルクのようなタンニンが魅力です。

「若くから楽しめるサッシカイア」とも呼ばれるこの1本、少し特別な日にゆっくりとご堪能ください。

3位:ナパ・ヴァレー・カベルネ・ソーヴィニヨン/ロバート・モンダヴィ

次にご紹介するカベルネ・ソーヴィニヨンは、アメリカのナパ・ヴァレー産の1本「ナパ・ヴァレー・カベルネ・ソーヴィニヨン」です。

造り手は「カリフォルニアワインの父」と呼ばれる故ロバート・モンダヴィがスタートしたワイナリー。今も創設者の精神を受け継ぎ、カリフォルニアを代表するワイナリーのひとつとして高品質なワインを造り続けています。

こちらのワインはボルドーのスタイルを目指して、カベルネ・ソーヴィニヨンに少しのメルローとカベルネ・フランをブレンドしています。黒い果実、すみれの花、リコリスやチョコレートなどさまざまなニュアンスが重なって絶妙なバランスを作り上げます。

ヴィンテージによるばらつきが少なく、品質が安定しているのも魅力です。この価格帯のナパ産カベルネ・ソーヴィニヨンを初めて試すなら、まずはこちらをおすすめします。

2位:エプ/アルマヴィーヴァ

[2015] アルマヴィーヴァ エプ 【正規品】

2位にランクインしたのは、チリ産のプレミアムなカベルネ・ソーヴィニヨン「エプ」です。

「エプ」は、「チリのオーパス・ワン」との呼び声高い最高峰ワイン「アルマヴィーヴァ」のセカンドラベルです。アルマヴィーヴァと同じ地域のぶどうのうち樹齢が若めのものを使用。カベルネ・ソーヴィニヨンを主体として、カルメネールとカベルネ・フラン、メルローをそれぞれ少しずつブレンドし、奥行きを出しています。

実は、エプの生産量はアルマヴィーヴァよりも少なく、希少なワインとしても知られています。凝縮感のある果実味になめし革やブラックペッパー、タバコなどの複雑な香りが重なり、力強く、かつエレガントな味わいが広がります。

ボトルのデザインにも高級感があるので、特別な日の1本にぴったりです。

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1位:クロ・デュ・マルキ/シャトー・レオヴィル・ラス・カーズ

1位は、フランス・ボルドーのサン・ジュリアンに位置する格付け二級シャトー、レオヴィル・ラス・カーズの造るワイン「クロ・デュ・マルキ」です。

「クロ・デュ・マルキ」は、2006年までは「レオヴィル・ラス・カーズ」のセカンドラベルとして売り出されていましたが、2007年からは独立した別ブランドとしてリリースされている1本。

カベルネ・ソーヴィニヨンにメルローとカベルネ・フランをブレンドし、フレンチオーク樽で14~18カ月熟成。カシスのピュアな果実感と樽由来のバニラの甘い香りのあと、鉄や血液、なめし革やリコリスなどの複雑なニュアンスが訪れます。深みと奥行きのある長い余韻も魅惑的

「レオヴィル・ラス・カーズ」に比べると若くから楽しめるワインではありますが、できればしばらく熟成させることをおすすめします。

10年、15年と経つうちに香りと味わいがいっそう複雑に変化し、タンニンがやわらかに溶け込むのを楽しみに待ちましょう。

クロ デュ マルキ [ 2016 ] ( 赤ワイン ) [S]

まとめ

カベルネ・ソーヴィニヨン

今回の記事では、おすすめのカベルネ・ソーヴィニヨンワインを10銘柄ご紹介しました。

ボルドーやカリフォルニアだけでなく、世界の至るところで美味しいカベルネ・ソーヴィニヨンのワインが造られています。同じ品種のワインを地域違いや造り手違いで比較して味わうと、ワインの楽しみがぐんと広がります。ぜひ、いろいろな場所で造られるカベルネ・ソーヴィニヨンを試してみてくださいね。

《瀬良万葉》

瀬良万葉

美食家であり文筆家。お酒と美味しいものを心から愛している。 「食」という行為を通したゆるやかなコミュニティづくりに興味があり、いつか自分で「お酒が飲める喫茶店」を開くのが夢。J.S.A.ワインエキスパート。

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