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精米歩合が低いからといって良いお酒とは限らない!日本酒の精米歩合とは?

岩手は盛岡市紺屋町、中津川のほとりの菊の司酒造16代蔵元予定の平井佑樹です!
 
日本酒を語る時、もはや欠かせない「精米歩合(せいまいぶあい)」。ぼくもよく聞かれます。「どのぐらい削ってるの?」って。
 
今回は、精米歩合とはなんぞや?からちょっと詳しい知識までご紹介します。
 
 

精米歩合とは

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精米歩合とは「玄米を削って何%の白米を使用しているか」を表した数値です。ややこしいですね。笑 よく勘違いしてしまうポイントです。
 
「白米」とは「玄米」を「精米」したもの。普段ほとんどの日本人が口にしている白いご飯も、もちろん白米です。食べるお米の精米歩合はだいたい90%程。つまり玄米を10%精米しているわけですね。
 
お酒に使われる白米というのは、精米歩合70%以下がほとんどです。ちなみに精米歩合が70%以下で「本醸造」、60%以下で「吟醸」、50%以下で「大吟醸」の表記ができます。
 
 



なんで精米するの?

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精米の目的というのはいくつかありますが、一番大きいのは、「味の調節」でしょう。お米には、アルコールのもとになるデンプンの他に、たんぱく質や脂質も含まれています。
 
一般的に、たんぱく質や脂質が多すぎると出来上がりのお酒の雑味の原因になったり、香りの邪魔をしてしまうといわれています。そこでこの2つが多く含まれる米の外側を削り、なるべく純粋なデンプンを使うのです。
 
 

削ればイイってもんでもない

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じゃあ、精米歩合が低い酒が「良い酒」なのでしょうか?
 
答えはNOです。
 
たしかに、精米歩合が低い酒の方が価格は高いですよね。大吟醸酒はたしかに手間もコストもかかります。でも純粋にお酒そのものを比較したとき、精米歩合だけで優劣は決まりません。
 
精米歩合が低い方はすっきり綺麗な味、高い方がどっしり芳醇な味に。低い方が華やかなフルーツのような香りで、高い方は炊き立てご飯のような香りがします。
 
酒の味や香りは、先ほどのたんぱく質と脂質のバランスで決定します。例えば同じお米を70%と40%に精米してお酒を造っても、全く違うお酒になります。出来上がりのお酒をどのようにしたいかによって、精米歩合を決めるのです。
 
ですから、精米歩合の低い酒が「良い酒」というのは間違いです。今日からは価格に騙されず、あなたが、あの人が本当に飲みたいお酒を買って帰りましょう。
 
 

ちなみに…ちょっと難しいお話

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ラベルに表示されている精米歩合は大体「見掛けの精米歩合」と呼ばれるものです。
 
見掛けの精米歩合とは、白米の重さ/玄米の重さ×100…つまり、単純に精米前後のお米の重さを比較した理論値なのです。でも実際は、精米過程でお米が欠けてしまったり、砕けてしまったり、粒ごとに精米のムラがあったりします。
 
そこで、白米と玄米のそれぞれの整粒(うまく精米できた粒)の千粒分の重さ(千粒重という)で比較します。ここで求められるのが「真精米歩合」といって、白米整粒の千粒重/玄米整粒の千粒重×100。ですから、ラベル表記の精米歩合よりは数%実際の精米歩合は高いのです。しかも精米所によってその精度はバラバラ。
 
何が言いたいかというと、精米歩合に限らず、あまり数値に振り回されず自分の感性に素直に、お酒に向き合ってあげてください、ということです。笑
 
 

今回のまとめ

それでは最後に、今回のおさらいをしましょう。
 
・精米歩合とは「玄米を削って何%の白米を使用しているか」を表した数値のこと
・酒を精米する一番の目的は「味の調節」をすること
・精米歩合が低い酒が良い酒とは限らない
・見掛けの精米歩合とは、単純に精米前後のお米の重さを比較した理論値のこと
・真精米歩合とは、精米前の玄米千粒と精米後にうまく精米できた白米千粒の重さで比較したもの

 
 
今日もお読みいただき、ありがとうございました!
 
 
【前回の記事】
・アルコール添加は悪酔いする?!「アル添酒」を知ればもっと日本酒がわかる!

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