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日本酒が古くなるとお酢になるのはウソ?日本酒にまつわる迷信を紐解く

日本酒の古酒を飲むと、たまに「酸味が強い」と感じることがあります。なかには、紹興酒のような味わいと表現する方もいるようです。

さて、そんな日本酒の古酒なのですが、近年では大変注目されており、大変素晴らしい味わいへと変化するものも多く見受けられるようになりました。

しかし、冒頭でお伝えした通り、日本酒は古くなると酸味が強く感じられることから、「お酢」になってしまっているのでは?という噂もあるようです。日本酒を長期熟成させた場合、どうなっていくのかここで学んでいきましょう。

お酢になる場合

結論からいうと、通常日本酒をちゃんと熟成させることができれば、お酢になることはありません。乳酸菌が日本酒には多く含まれていることから、それ由来の酸っぱみを感じることはあっても、酸度が高くなることはないのです。

借りに、お酢になってしまったと感じるほどに酸味を感じたら、酢酸菌による汚染であり、バクテリアの仕業です。

本来、お酢をつくる場合はこの酢酸菌を敢えて加えるために、ああいった味わいに仕上がるのですが、瓶詰めをする前に酢酸菌におかされていない日本酒であれば、まず酢になることはあり得ません。古い日本酒であっても、心配する必要は無いのです。



日本酒が古くなるとどうなるのか?

では、日本酒が古くなるとどういった変化が起こるのか学んでいきましょう。まず、日本酒はアミノ酸をかなり豊富に含んでおり、糖類、酸類も多く含みます。長期熟成をすることによって、これらの成分は結合、分解を繰り返します。

そのため、味わいから香り、さらには色味までも変わってくるのです。古くなった日本酒でもっとも良く分かるのが、色が茶色っぽくなっていくことですが、これらは酸と金属イオンによって促進されることが分かっています。

糖とアミノ酸などが反応すると、メラノイジンという反応が起こりますが、これをメイラード反応といいます。醤油などがそうですが、ワインでもこういった色の反応は少なからず起こっています。

そして、この反応自体は時間が進むにつれてより褐色へと日本酒の色を導きます。ただし、真っ黒にならないのが日本酒の特徴であり、それは麹由来のトリプトファンによるものといわれています。麹が日本酒には含まれていることで、安定したキレイな色味がキープされていると考えられています。

香りも大きく変化!

色味が褐色となっていけば、当然ながら味わいや香りにも大きな変化が訪れます。特に、香りに関してはアミノ酸が分解された時にできるポリスルフィドが代表的なものですが、これが多過ぎると老香と呼ばれる、硫黄の香りがしてきます。

ポリスルフィドを上手に抑えることができると、より複雑性のある香りとなり、熟成特有のまろやかさが楽しめるのです。また、カルボニル化合物も生成されており、カラメルやナッツ、コハク酸由来のエステルでハチミツのような香りも生まれることが分かっています。

味わいのバランスが大切

最後は味わいの部分ですが、古酒の場合、上手に熟成すると、リンゴ酸やコハク酸など、厳しい酸味やクドさを感じさせる逆にまろやかになります。

さらに、苦みが増えるのですが、タンパク質の分解によって味わいが濃くなり複雑性が与えられることとなります。

ただし、アミノ酸量や糖類など、これらが少ない淡麗タイプの日本酒は熟成に耐えられず、悪いところが突出するために、紹興酒っぽく感じたり、キツい酸味を感じるようになってしまうのです。美味しい古酒を飲みたければ、専門につくる、そういった酒造のものをチョイスすることをおすすめします。

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