世界自然遺産の白神山地を筆頭に、豊かな自然が残る青森県。その大地の恵みは日本酒造りにおいても存分に活かせられており、酒造好適米「華吹雪」や、華吹雪と山田錦を掛け合わせた「華想い」は、数々の名酒に使用されています。
今回はそんな、豊かな大地「青森」が育む美味しい日本酒ランキング、おすすめTOP10をご紹介。これを読んで、ぜひ青森の魅力にどっぷりハマってください!
※こちらの日本酒ランキングは、Googleのキーワード検索の結果やネット上の口コミ・評価など、複数のソースを基にnomoooが独自に選定しているものになります。あくまでこの順位や数値は、参考の1つとしてご理解ください。
10位「吟醸 神の座」
「吟醸 神の座」は、青森県西津軽郡の尾崎酒造が醸す日本酒。
尾崎酒造は萬延元年(1860年)創業、世界自然遺産である白神山地の麓に位置する鰺ヶ沢町の老舗の酒蔵です。
俳優の"森繁久彌"氏が愛し命名したという逸話がある名酒。
同商品はそんな神の座の中でも定番の一本です。
仕込み水には白神山地の湧き水を使用しているんだとか。
酸度が少なく、綺麗な酒質の日本酒のため、クセも少なく万人受け間違いなし。
香りは強過ぎず、ほのかに立ち上るので料理の邪魔をしません。
口当たりは優しく、さらりとした喉越しが特徴なので、トータルで飲み飽きせず、いつまでも楽しんでいられるような仕上がりになっています。
日々の晩酌のおともに相応しい、優しく寄り添ってくれる名酒です。
9位「安東水軍 特別純米酒」
「安東水軍 特別純米酒」は、青森県西津軽郡の尾崎酒造が醸す日本酒です。
先ほどの「神の座」と同じ酒蔵が醸しています。
神の座と同じ蔵元の商品ながら、少しタイプが違うのが同商品。
軽やかなキレがありつつ、しっかりと膨らむ米の旨味が特徴です。
ぬる燗で飲むのもオススメで、より膨らんだ米の味わいは、ゆっくりと日本酒を楽しみたい日にピッタリ!
おでんなどの汁物と合わせると、特に美味しく楽しめます。
ちなみに「安東水軍」とは、かつて青森周辺で有名だった海賊の名前からとっているのだとか。
きちんと主張する同商品の味わいは、彼らをイメージしているのかもしれません。
8位「特別純米 特別契約栽培 作田」
「特別純米 特別契約栽培 作田」は、青森県上北郡の盛田庄兵衛が醸す日本酒です。
酒蔵周辺地域はもともと購買力が高かったことから、江戸時代になると近江商人などがこの地にきて商業が発展していきました。安永6(1777)年創業、創業者である盛田庄兵衛も滋賀県野田村出身の近江商人がルーツとされているんだとか。
同蔵の代表的な日本酒の銘である「駒泉」は“駒の里に清らかな水が湧いている”という伝説が由来しているそう。
今回ご紹介するのは、特別契約栽培米を100%使用した、こだわりの一本である「特別純米 特別契約栽培 作田」。
中辛口のバランスは素晴らしく、飲み手・シーンを選びません。
飲み口の軽やかさと、コクをあわせ持っているのでいつまでも飲んでいられちゃいます!
食事との相性も非常によく、和食を中心に様々な料理と好相性なので、ぜひあなたの好きな料理と一緒に楽しんでくださいね!
7位「純米酒じょっぱり」
「純米酒じょっぱり」は、青森県弘前市の六花酒造が醸す日本酒です。
六花酒造は、昭和47年に津軽を代表する3蔵「白藤」「白梅」「一洋」が合併して誕生した酒蔵。
そんな「じょっぱり」のスタンダードな純米酒であり、淡麗辛口な味わいながら滑らかな喉越しを感じられるのが特徴です。
「じょっぱり」とは津軽弁で「意地っ張り」「頑固者」を意味する言葉。
じょっぱりが誕生した当初、世の中は“甘口日本酒の全盛期”でした。しかし「じょっぱり」はそんな世の中の風潮に逆らい、どこの酒にも似ていない辛口端麗な味わいを貫いたのです。
同商品は口当たりは淡麗ながら、飲んだあとに米の旨味が存分に感じられるので、冷や・常温・ぬる燗・熱燗どの温度帯でもおいしく楽しめますよ。
青森が誇る世界遺産、白神山系の地下伏流水のみを使用したこだわりの一本。
大地の恵みが詰まった一杯をどうぞご堪能あれ!
6位「鳩正宗 特別純米 華吹雪55」
「鳩正宗 特別純米 華吹雪55」は、青森県十和田市の鳩正宗が醸す日本酒です。
鳩正宗の前身である稲本商店醸造部は明治32年に創業しました。
創業当時は、近くを流れる稲生川を由来とし、「稲生正宗」の銘柄で親しまれていました。
しかし、昭和初期のある日、一羽の白鳩が蔵にやってきて、神棚に住みついたんだそう。
当時の当主であった先々代は、信仰心がとてもあつく、この鳩を家の守り神として大切に育てていたんだそう。その後鳩が亡くなってしまったとも、鳩神様として祀り、以後「稲生正宗」を「鳩正宗」に改名したんだとか。ハートフルエピソードですね。
同商品には、青森を代表する酒造好適米「華吹雪」を使用。
精米歩合55%まで磨き上げた特別純米酒です。
弱すぎず、強すぎない、絶妙なバランスで主張してくる米の風味が楽しい一本。
穏やかでありながらフルーティーな香りとさっぱりとした飲み口も特長的です。
少しゆっくり飲みながら、様々な料理と一緒に楽しむのがオススメ。
華吹雪らしさを感じ取れる日本酒なので、この酒造好適米の味わいを知りたい方はぜひ同商品をご賞味ください!
5位「喜久泉 吟冠 吟醸造」
「喜久泉 吟冠 吟醸造」は、青森県青森市の西田酒造店が醸す日本酒。
明治11年(1878年)に創業した、青森市唯一の酒蔵です。
創業以来、造り続けられている酒である「喜久泉」は、“幾久しく喜びが続く様に”という願いが込められておるんだそうです。
同商品も鳩正宗同様、華吹雪を使用した精米歩合60%の吟醸酒。
ほのかに漂う吟醸香、抜群のキレと広がる米の旨味が特徴です。
旨いだけでなくコストパフォーマンスも優れているので、毎日の晩酌のおともに最適。
アテも肩肘張らない気軽なものと合わせた方が、同商品の良さをより感じることができますよ!
ちなみに全国及び東北清酒鑑評会では何度も業界最高の名誉である金賞を受賞している実力派。
昔から変わらないおいしさをぜひご堪能してみては?
4位「桃川 純米酒 杉玉」
「桃川 純米酒 杉玉」は、青森県上北郡の桃川が醸す日本酒です。
発祥は江戸時代、本格的に酒を醸造し始めたのは明治22年。
創業当時、百石川(奥入瀬川の地元での通称)の水を使用していたことから「百(もも)」を果物の「桃(もも)」 にかえ、「桃川(ももかわ)」という名になったんだそう。
創業以来“品質第一主義”を掲げており、その品質の高さが評価されています。
全国新酒鑑評会では、12年連続金賞を獲得しています。
同商品は青森県産米「まっしぐら」を100%使用。
奥入瀬川水系伏流水で醸した青森の魅力が込められた一本です。
口に含むとその味わいは、スッキリと広がりながらも同時にまろやかさを感じることができます。
バランスの良い香味が特徴ですが、その中にはしっかり日本酒らしいインパクトがありますよ。
和食の中でも軽いタイプの料理と特に相性が良く、同商品のスッキリさと相成って箸が進むこと間違いなし。
ぜひあなたの舌でお確かめください!
3位「陸奥八仙 特別純米」
「陸奥八仙 特別純米」は、青森県八戸市の八戸酒造が醸す日本酒です。
八戸酒造は、安永4年(1775年)に創業した酒蔵。ルーツは先ほども登場した近江商人なんだそう。
「陸奥八仙」の創業者である、駒井庄三郎氏も近江商人。始めは岩手県盛岡で商いを学び、糀屋として創業しましたが、その後酒造業へ。明治時代に青森県八戸に移住し、大正時代に「駒井酒造店」という名称で現在の地に蔵を構えたんだそう。
その後は戦争など時代の波に飲まれ、2009年にようやく再スタートを切ることができました。
「陸奥八仙」は若い兄弟が醸す日本酒。
若者世代のお酒離れが進む中で、同商品を飲んで日本酒が好きになったと言ってもらえるような1本を目指しているんだとか。
この目標通り、どの温度帯でも旨い万能タイプ。
しっかり濃縮された米の旨味が特徴的で、日本酒好きを唸らせる一本です。
インパクトがありますが決して飲みづらいわけではなく、穏やかで柔らかな香りは飲むものを優しく包み込みます。
様々なシーンで活躍するので、ついつい毎日飲んでしまっているような、そんな日々に寄り添う名酒です。
2位「豊盃 純米吟醸 豊盃米 55」
「豊盃 純米吟醸 豊盃米 55」は青森県弘前市の三浦酒造が醸す日本酒です。
創業は昭和5年と比較的新しく、今でも年間生産量500石という家族中心で営む小さな蔵です。
規模が小さいからこそできる、丁寧な酒造りが特長で、全国でここだけが契約栽培する酒造好適米「豊盃米」をメインで使用、岩木山の伏流水で醸しています。
さらに酒米は自家精米、小仕込みにこだわるなど、まさに“量より質”が徹底されています。
「豊盃 純米吟醸 豊盃米 55」はそんな三浦酒造が醸す代表商品。
55%まで磨き上げた酒米「豊盃米」を100%使用したこだわりの1本です。
綺麗な酒質で、ふっくらした米の優しい香りを感じられることが特長。
口に含むと、ふんわりと香りが広がり、米の旨みがじんわりと膨らみます。
また、後から出てくる酸味が日本酒全体をキリっと仕上げていて、独特な飲みごたえも味わえます。
バランスが良く、食中酒としてもオススメ!
1位「田酒 特別純米」
「田酒 特別純米」は、青森県青森市の西田酒造店が醸す日本酒です。
「喜久泉」を醸しているのと同じ蔵が造っています。
やはり青森の日本酒を語る上で外せないのがこの田酒というブランド。
酒の大元である、米が獲れる“田んぼ”を意味しています。
商品名には“田”以外で生まれた醸造用アルコールや醸造用糖類を一切使用していないことを主張する意味合いが込められているんだそう。
商品開発に3年もの月日を費やし、昭和49年から製造を続けています。
同商品はその中で唯一の通年品。
日本中を虜にしている、軽やかな香りと心地よい米の旨み。
じわじわ広がる余韻が、この酒の奥深さをひしひしと感じさせてくれます。
田酒を飲んで日本酒を知った、という方も少なくないでしょう。
青森だけでなく国内を代表する日本酒の一つである同商品を、ぜひご堪能あれ!
まとめ
いかがでしたでしょうか?1位の座にはやはり田酒を置かせていただきましたが、その他の日本酒もどれも実力派揃いです。
恵まれたな自然、その厳しくも穏やかに流れる時間の中で楽しまれる日本酒は、飲み飽きしない、いつまでも味わっていられるようなタイプのものが多かったと思います。
きっとあなたの晩酌にも寄り添ってくれるような青森の日本酒の数々を、実際にその舌で楽しんでみてくださいね!